2002年4月の柿のたねニュース

春の公会堂バザーはいいお天気でした!

柿のたね恒例の公会堂バザー(春)。今回は4月28日(日)に開催し、とてもお天気に恵まれたバザー日和となりました。

いつものように公営掲示板にポスターを貼りだし、広報や毎日新聞のお知らせ欄にも掲載され、イッツコミュニケーションズ(東急ケーブルテレビ)のインフォメーションで放映されました。宣伝効果は大きく、特に新聞掲載後の問い合わせは日に何本もあり、またこの時期になると今年は何日ですかと尋ねてくださるバザーフリークの方も数多くありました。

ただ、11月の秋バザー、1月の冬物バザーと立て続き、ガレージセールの恒常化などもあって、いつもよりは多少品薄かなと思われる部分もありました(それでも食器などは搬入するものの開ききれない状態です)。

さて当日、天気もいいし、どれだけのお客さんがいらっしゃるのだろうと思っていたのですが、残念ながら大盛況と言うにはちょっと物足りない状態でした。確かにゴールデンウィークの頭に重なってしまったし、天気がいいことが逆に行楽地へ向いてしまったかなと思います。でもこれで雨が降っていたらもっとお客さんが少なかったのかなと思うと複雑な心境です。

3月にバザーを開催した他のグループも例年に比べ売上が伸びなかったと聞いているし、やはり相当消費の冷え込みが大きいのでしょうか?

気になる売上総額は約44万円。雨天を除き、過去最低額でした。毎月の市の売上が2〜3万ということを考えると、やはりバザーを続けるしかないと思いますが、正直ショックな結果でした。

前日、当日とお手伝いに来てくださった方には心より感謝しています。品物を提供していただく地域の方々の御支援があればこそのバザーでもあります。けれどこのままでは終われません。柿のたねができて以来約15年続けてきた公会堂バザーがこのまま終わってしまうのは納得いきません。なんとかリベンジを果し、有終の美を飾りたい(柿のたねがなくなる訳ではありませんが)。

そこで…

正真正銘これが最後の公会堂バザーだ! 2002秋の開催をここに宣言いたします。今年の10月をもって閉館となる公会堂でおこなうバザーの取りを飾る(かもしれない?)企画です。

今から総力を上げて準備に掛かります。みなさんぜひこの日は予定を空けておいてください。台風が来るかもしれない?そんなもの気合ではね返します。バザーについての御要望等があれば是非お知らせ下さい。みんなの楽しみ、柿のたねの財源、公会堂バザー! とにかくがんばります。

一方で、今後公会堂に代わる場所を探さなければなりません。交通の便がよくて、ある程度のキャパシティーがあり、且つ雨天でも開催できることが条件です。これから候補を絞って検討していきますが、その過程では区との交渉もしなければなりません。みなさんのお力をお借りすることもあると思います。その際には区民の楽しみを保障してほしいとぜひ声を上げてください。

御協力をお願いします。

(チェリー)

古紙リサイクル現場をリポートした市民制作ビデオができました!

下がり続ける古紙価格、とても商売になりません。

大量生産・大量消費システムは今も全然変わっていません。1960年当時の日本の紙消費量は約435万トンでしたが、40年後の2000年には約3163万トンと7.3倍に増えました。国民1人当たりにすれば、年間約250kgの紙を消費していることになります。世界平均の5倍を消費している計算です。

使われた後の古紙は、古くから民間業者である回収業界と問屋業界の手で再生資源として循環してきました。けれども、長らく「古紙の優等生」だった古紙の循環システムが大きく揺らいでいます。古紙価格は史上最低価格を更新し続け、回収業者は商売にならなくなっています。回収コストがkg当たり8〜10円かかるのに、一番高い新聞古紙がkg当たり2円という安さです。段ボールは同50銭、雑誌は逆有償でお金をつけなければ引き取ってもらえない。助成金などを行政からもらえなければ、回収業者はとても商売になりません。その安値は問屋業界をも直撃しています。

古紙リサイクルの現状と問題点を説き明かすビデオができました。その要因は、市町村による古紙リサイクルです。増大する紙ゴミを減量するため古紙回収に取り組む市町村が増えていますが、回収された古紙の行く先は民間ルートしかありません。しかし、回収された古紙が再び紙として利用できる量は再生紙の需要が飛躍的に伸びでもしない限り、限られています。2000年の場合、古紙回収量は1833万トンでしたが、古紙利用量は1806万トン。2001年11月までの古紙回収率は61.3%ですが、利用率は58%。回収率と利用率の開きはより大きくなっています。こうした余剰感が背景にあるからこそ、製紙メーカーは古紙価格を下げ続けているのです。

それでも、5年前と違い古紙が問屋に山ほど積み上げられないのは、中国や東南アジアに年間146万トン(2001年)もの古紙を輸出しているからです。しかし、現状を放置すれば、前述した民間古紙循環システムは破綻し、市町村の可燃ゴミ増大は必至です。コストの安い民間業者をつぶし、コストの何倍もかかる行政回収やゴミ処理でまかなうというのは不合理です。ゴミ減量のための行政リサイクルが不可欠ならば、民間のシステムを壊さず、活用する仕組みを皆で考える必要があります。そうした現状と問題点をわかりやすく描いた古紙ネット制作ビデオ「まわれ!古紙リサイクル」ができました。柿のたねの回収シーンも出てきます。30分で1本5000円のこのビデオ、ぜひ買って見てください。郵便振替口座【00540-5-17095 加入者名古紙ネット】に5000円+送料390円を振り込んでいただいたら、ビデオを送ります。

☆問い合わせ先 03(3713)3172 古紙ネット 中村

郵政公社設置法案に反対の声を!

来年4月からの郵政事業の公社化に伴い、第3種・4種の低料郵便の廃止を含んだ法案が今国会に提出されました。新聞報道でも二転三転し、今のところ制度存続は明確化されていません。

第1種は信書、第2種は葉書。第3種郵便は、新聞、雑誌、機関紙などの定期刊行物で、心身障害者団体が発行するものや、毎月3回以上発行されるものなどは特に小額で取り扱う措置があります。第4種は、通信教育のためのもの、盲人用点字、盲人用録音物又は点字用紙、農産種苗、学術刊行物です。

柿のたねでも毎月920通前後の通信を定期発行していますが、低料第3種郵便の申請をして、一通あたり8円で出しています。これには様々な手続きが伴い、また各地域で活動する団体によって発行回数や部数も変わってきます。それらをまとめ関連事務を代行する、定期刊行物協会が各地で作られています。柿のたねが所属するNPO法人障害者団体定期刊行物協会も制度存続を求める請願書を総務省に提出し、また4月21日には総会をおこない、あらためて制度存続を強く訴えていく決議をしました。

各地で活動する障害者団体にとって通信による情報の発信や交換は、その活動の根幹を成すものです。最近ではパソコンの普及によるインターネットでの情報も増えてきましたが、まだ完全な状態には程遠く、全ての人が利用できるわけではありません。

柿のたねが15年続けてきた活動も、地域の方々からの御支援も、毎月定期的に通信を発行し、情報を発信する中から培われてきたものです。もし制度廃止となれば通常の料金ではとても賄いきれず、財政的な問題から多くの団体が活動を制限されたり、休止状態に追い込まれる事になってしまいます。制度を廃止するなら、なんらかの形で助成金を出すべきではないかという考え方もありますが、その支給額や分配方法、またいつまで保障されるのかといった問題が残ります。何よりも文化・福祉・学術活動を支えるためにある今の制度をなくしてしまうことは将来にわたって不安を招くことになります。

第3種と第4種で324億円の赤字だと言われていますが、2000年度の郵便物の総計の4%に過ぎません。公社化に伴なう民間参入についての議論も様々な問題を抱えています。小泉首相が持論である郵政事業民営化に拘り、不充分なままこうした国民の権利を切り捨てていくことが傷みを伴う改革だというなら、けして認める事はできません。

ぜひこの問題に関心を持って注目して下さい。今後署名活動など具体的な形でみなさんに御協力をお願いすることになると思います。その際にはぜひとも一人ひとり声をあげてください。柿のたねは今後もこの問題を引き続き通信で取り上げて、発信していきます。よろしくお願いします。

(櫻原)