2001年11月の柿のたねニュース

最後の山場を前に
学校教育法施行令改定の今の動き

皆さんにお知らせしてきた、前号では署名のお願いまでした学校教育法施行令は、10月30日・31日に衆参両文教委員会での5人の議員の質問という形で、ようやく公の課題になったというところです。

この問題が浮上した時、個人的にはかなりしんどいスケジュールの中で取り組むかどうか迷ったのですが、普通学級に通ってはならない障害をもった子を法律で明確にするということにどうしても引っかかり「22条3項対策委員会(後、「学校教育法施行令改悪を阻止する会」に改称)」なるものを作ってしまいました。こんなもんが通ったら障害を持った子は普通学級に通えなくなる。柿のたねのまわりの障害者・児の顔が浮かびました。

「学校教育法施行令改悪を阻止する会」では、この問題をとにかく世論の遡上にのせること、そのために国会での議論に持ち込むこと、マスコミの報道にのせることを重点的な目標にして動いてきました。

 9月5日の保坂議員の仲介による文部科学省との交渉を皮切りに、10月23日の民主党との学習会、11月14日の公明党との学習会と政党を問わない要請行動をとってきました。こうした行動は、現在の法令では認められていない普通学級に通っている障害を持った子たちの実態と、保護者の強い思いを議員たちに伝えることができ国会質問に繋がっていったと思います。

公明党の学習会では池ノ坊文部科学政務次官が、「いままできめ細かい教育こそが障害を持った子に必要だと考えてきたけれど、粗いかもしれないが、自立していくということとして普通学級で生活をしていくことを検討しなければならないのかもしれない」という感想が述べられました。

国会では、民主党3名、公明党1名、社民党1名の議員が質問に立ち、文部科学省の改定の方向性を問いただしました。その結果

  1. 地方自治体に就学措置の決定権はあり、国がその内容について拘束することはない。
  2. 在学中の子どもには新しい基準は適用しない。
  3. 親の意見表明の機会については検討していく。

という考え方が答弁として明らかにされましたが、就学基準については答弁ははずすことに始終しています。私たちが一番問題にしてきた「違法」の子を生み出さないということについては全く不透明です。

この間、10月18日の「障害児を普通学校へ全国連絡会」主催による「学校教育法施行令改悪抗議集会、11月10日の日教組、全国連絡会、全障連共催の「新たな選別を許すな!学校教育法施行令改定に反対する集会」を開催し、どの集会も、会場に入りきれない程の200名の参加者で埋まりました。この問題が段々周知され、出遅れたにもかかわらず3万6000名余りの署名が集まり既に文部科学省に届けられました。

文部科学省の作業は当初の日程を大幅に割っていますが、作業としては詰めの段階に入っていると考えられます。

地方自治体に最終的な決定権があるということは、地方によって格差が生まれることであり、取り組みが持てない地方においては法令による基準がそのまま通っていくことになり、その基準の持つ意味は大きなものになっていきます。パブリック・コメントの時期が最後の山場になります。取組みの手、緩めることなく山場を迎える準備を!

というわけですが、この間改めて年を感じました。自分がやりたいことをやる。そのことを機軸にするのが柿のたねのやり方だと思ってきましたが、もう、やりだしたら1つのことしかやれない。そのため、会わなければならない人ともご無沙汰しっぱなしだし、日常の義務も果たしていない。申し訳ないと思いつつもいかんともしがたいのが現実です。

それにしても、埼玉、千葉のグループのパワーはすごい。11月14日の埼玉の永田町行動には200名が集まった。千葉は街頭署名行動を連続して取り組んでいる。こうした行動を生み出す力は柿のたねには今はない。

(伊東さえ子)

嗚呼〜・アァ〜 リベンジ・バーベキュー返り討ち!

5月が雨のため室内バーべキューとなってしまったため再度挑戦と設定した秋のアウトドア企画、10月28日のバーベキュー。なんと今回も雨。目黒本社教館の調理室で焼肉と相成ってしまったのです。

しかし、祐紀ちゃん、祐紀ちゃんの友達、皆とははじめてお目見えする豪太君、こじんまりとしていたけれどやはり子どものいる集まりはいい。自分たちの興味だけを基点にやりたいことだけをやる。延々と缶ビール冷やし機を回し続ける子、焼きそばを作る子、祐紀ちゃんは何にだって挑戦する。豪太君は、初めてあった邦ちゃんの大声に驚き、自分も負けてはならじと声を張り上げる。

そして、子どもたちは飽きたら外へ。そんな自由さに大人はほっとする。

自立宣言した孝広君は泊まった柿の木ハウスで朝、自立の日程を問われ、いじけてしまい黒板に書く字も小さくなっている。

まーちゃんはトン汁を食べながら大好きなスマップの後援会に入る相談をしている。

そんな、ちょっと慌しいけどゆったりした時間が流れる。

外はどしゃぶり。小雨決行を断念した朝の判断は間違いなかったとは思いつつも、やはり来年は担当を変わろう。

(伊東さえ子)

秋の公会堂バザー報告
天気は最高! みなさんどうもありがとう!!

晩秋の澄み渡った日曜日、11月25日に待ちに待った公会堂バザーを開催しました。区の行事やらなんやらが入ってず〜と先送りになってしまいましたが、その分真打登場!お天気上々で最高のバザー日和になりました。難を言えばちょっと温かすぎたかな。もうちょっと冷え込んでくれるとオーバーやコートがもっと売れたかな、なんて終わってみての欲も出たりして。

前回の春バザー同様に今回も搬入のための会場を前日午後から借りきり、レンタカーを使わずに軽自動車2台とワンボックスカーでひたすら柿のたね〜公会堂を往復し、運び込む側から各会場で品物を広げていく。六時半くらいまでになんとか大まかな目途をつけて前日の作業は終了。おかげで当日の開催時間は以前より一時間繰り上げての10時スタート。みなさん9時くらいから並び始めて開店まえは長蛇の列。この季節は外でお待ちいただくのも寒くて心苦しいし、日も短くなっているのでこの一時間はかなり大きいと思います。

バザー開始の声とともに各会場へお客さんの並が流れていく。でもみんさん慣れてきたのか、いつもならメイン会場の第1集会室に殺到して入場制限しなければならないくらいなのに、みなさん適度に各会場に分散してスムーズなオープンとなりました。けして人が少なかったわけでもなく、実際いつもなら12時くらいに一度人の波が途絶えるのですが、会場をうまく回られているためなのか1時過ぎまで、ごった返すでもなく閑散とすることもなく各会場が賑わっていました。

1階のメイン会場では、今回大物の家具などを置かず、また家電リサイクル法の関係で洗濯機や冷蔵庫といったいつもなら目を引くようなものがなかったのがちょっと寂しかったかもしれません。その分食器や雑貨が所狭しと並べられ、特に食器は絶対量が多いので売れる側から並べてもやっぱり完売という訳にはいきませんが、家電や人形ケースなどの大きな物が売れると思わずにっこり。何分狭い柿のたねですからできれば少しでも量を減らしてあまり持ちかえりたくはない。靴も企業提供品もまずまず売れてなによりでした。

2階の会場は衣類売場で、第2集会室の男性衣料もよく売れていました。この部屋では他に石鹸やタオル室内雑貨なども置いていて、お客さんはいつも集中しています。

第3集会室は子ども服と和服。ここは唯一の和室で、部屋が狭く子ども衣料は単価が安いので売上は他の会場に及びませんが、やはり込み合う時間は大変です。

第4集会室は衣類のメイン、女性衣料。部屋中に物干し竿やハンガーラックにかけられた衣料が吊り下げられ、まるでジャングルのよう。両サイドの壁際には衣装ケースに山積みされたセーター・ブラウス・スカート・ズボン…。200円均一コーナーもあっていつも盛況です。部屋の外ではバッグコーナーがあって、こちらは結構掘り出し物があるようです。

いつも、バザーの度にお手伝いに来てくださるみなさんには本当に感謝しています。バザーを楽しみにして会場へ足を運んでくださる多くの方々本当にありがとうございました。当日の売上は57万円を越え、これで何とか赤字の穴埋めができそうです。ただまだまだ厳しい財政状態は続いています。一面のお知らせ通り来年早々には冬物一掃ミニバザーを公会堂の第1集会室を借りておこないます。4月28日には早くも春バザーの予定が組まれています。

今後とも柿のたねへのご支援御協力をお願いいたします。

(チェリー)