IRCサーバの作り方

 Vine2.1を元に説明します。
 なお、このページを作成した時点(2001/01/16)では、日本語パッチの施されたIRCサーバは、"irc2.9.5+jp5"と"irc2.10.3+jp6"がありました。irc2.10.3+jp6の方は、Vine2.1ではコンパイルエラーが出てしまい、ファイルの編集が必要です。また、RedHatでは、正常にインストールできたのですが、最初にサーバーにアクセスした人はチャットルームに入れないなど、個人的な設定がうまくいっていないので、執筆段階で最も多く活用されているirc2.9.5+jp5を元に説明します。

訂正

 現在入手可能なIRCサーバーはBSD版となっており、Linux入手が改良品になってしまい、下記のconfigファイルの設定が変わってしまいます。
BSD版は、こちらで入手してください。

入手とインストール

 ircサーバは、日本語パッチの施されたものがありますのでこちらを利用することを勧めます。

 以下からダウンロードしてください。
http://www.ircnet.jp/dist/server/jp-patch/

 このディレクトリ内に、一通り古いものもあるので探してみてください。

 インストール方法

まず、ファイルを/tmpに持ってきたこととします。

# cd /tmp
# tar -zxf irc2.9.5+jp5.tar.gz
# cd irc2.9.5+jp5
# ./confiure
# cd i586-pc-linux-gn
# make
# make install

これで、Vine Linux 2.1でインストールができます。

ファイルの設定

デフォルトでは、以下のディレクトリにファイルがインストールされます。

プログラムファイル
/usr/local/sbin

設定ファイル
/usr/local/lib/ircd

/usr/local/lib/ircd/ircd.confの設定

 example.confを、ircd.confにすればいいのですが、そのファイルには説明(英文)が記述されていて、ごちゃごちゃしているので、コンパクトにするのであれば、ファイルをコピーせずに新規に作った方がいいです。
 設定例として、ドメインをfoo.comとし、IRCサーバのホストをircとします。また、IPアドレスを192.168.10.1とします。

----------ここら----------

# ホストの定義
# M:サーバー名:サーバーのIPアドレス:地理的位置:ポート
M:ircd.foo.com:192.168.10.1:Tyokyo:6667
# 赤い部分は、必ず設定を変更してください。
# ircd.foo.comのようにサーバー名は、FQDNで記述してください。
# ドメインがない場合は、192.168.10.1のようにIPアドレスでも問題ありません。
# 地理的位置は、最低都道府県名ぐらいは書きましょう。
# ポートは、そのままてで問題ありません。

# 管理者情報
# A:管理人の名前:管理人のE-mailアドレス:備考::
A: My Name:xxx@foo.com:::
# 管理人情報の欄です。赤い部分を編集してください。
# 備考は、書きたいことがあったら書いてください。(空白可)

# ポートの接続方法
P::::6667:
# 通常は、このままで問題ありません。ポート番号が違う場合のみ変更してください

# 接続のクラス分け(複数指定可)
# Y:クラスナンバー:pingの頻度::最大接続数:SendQ:ローカルな制限:グローバルな制限
Y:10:90::30:500000:::
# 通常は、この設定で問題ないと思います。
# 補足として、クラスナンバーは後述のクライアントごとの接続の制限を設けたりする場合、一致させる目的で利用します。
# 最大接続数は、好きな数を入れてください。20〜300ぐらいの数字を使っている方が比較的多いです。
# ※今回は、クライアント接続という方法説明しました。ほかに、サーバー接続(付加を分散させる目的だと思う)という方法があるのですが、確認が取れていないため掲載を見送りました。

# クライアント接続(複数指定可)
# I:クライアントホストのIPアドレス:パスワード:ホストネーム:ポート:クラスナンバー
I:::::10
# すべてのクライアントに対して解放する設定です。
# ほかの設定を実験していないので、掲載を見送ります。

----------ここまで----------

※セクション"Y"と"I"は、必ずクラス番号をそろえ対にしてください。

起動方法

 ircdは、root権限では起動できないので、一般のユーザーになって起動してください。

% /usr/local/sbin/ircd -c

 多くのHPでは、ircdプログラムは、/usr/local/sbinに置くのは適切ではないという言い方をしています。
 もし、移動する場合は、/usr/binが適切だそうです。

停止方法

 ircd.confの内容を変更したり、バージョンアップしても古い設定のまま生きています。そのため、新しい設定を有効にする場合、ircdをいったん終了させてから、起動する必要があります。
 一般にはkillコマンドを使います。
 killは、

# kill PID

という書式です。そのため、PIDを調べる必要があります。

 psコマンドを使用します。

# ps ax
PID TTY STAT TIME COMMAND

 略

742 tty1 S 0:00 -bash
763 tty1 S 0:00 sh /usr/X11R6/bin/startx
770 tty1 S 0:00 xinit /etc/X11/xinit/xinitrc -- :0 -auth /root/.Xauth
771 ? R 0:21 /etc/X11/X :0 -auth /root/.Xauthority
773 tty1 S 0:01 /usr/X11R6/bin/wmaker
789 tty1 S 0:00 /usr/local/sbin/ircd
799 tty1 S 0:00 kinput2 -canna -cannaserver localhost

 ircdのある行を探します。この場合、789がPIDになります。そのあと、

# kill 789

で終了します。


参考までに。編集は、viエディターよりも、ftpを使って、WindowsやMACのエディターソフトウエアで手元で編集するととてもやりやすいです。
作者より:間違っている場所がありましたら教えてください


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2001/01/25