2度とは起きない
だれかが20年前の話しをする
ボクは35年前のことを思い出しながら
何故
思い出は
同じ感情を伴って湧き出てくるんだろう
と考えてみる
楽しかったそれを
懐かしみ
悲しかったそれを
懐かしむ
きっと心のミキサーで
かき混ぜられて薄められ
一緒になってしまったのかもしれない
リレーの選手になった15才のボクに
必至の声援をおくるボクがいて
それでも
時は一秒単位で消えて行き
戻って来ない
走ってたボクは
時の彼方へ去ってしまった
楽しいことは2度とは起きない
しかし
一緒に悲しい記憶も薄らいで行くのだ
選ぶことは出来ない
|
2001年9月4日
|