転ぶ
テラスの小途をテントウムシが走る
ぎょうししてるボクの目下
走る 走る 走る
走る
タカタカタカタカタカッカカカ
急に足がもつれて転んだ
テントウムシが転んだ!
いや、それどころじゃない
遅れる 遅れる
大切な約束に!
テラスの端までくると
二本足で身体を固定
数回手探りをいれたあと
折りたたんだ薄羽震わせた
まもなく着くから
お皿いっぱいの生虫
お願いします
夢の中で しばしば
転ぶ自分の姿をスローモーションで見る
そこは
なにもない廊下の途中で
ボクはゆっくりもがきながら立ち上がる
それから回りを見回して
誰か見てなかったか確かめる
今度からは
頭上も見ることにしよう
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2001年8月7日
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