キミはオオム ボクはホネガイ
ボクには40年よりもっと前の記憶がある
と言えば、普通のことだけど
考えてみたら ヤバイかも
思い出せるコト 思い出せないコト
きっと記憶の回路の奥の方に
きちんと巻かれて置かれてる
マキガイのようにくるくると
そして
だれかが最後のボタンを押す
やいなや
手回しオルゴールの音符のように
ギク シャク ギク
と
溢れてくるのだろうか?
知られたいコト
知られたくないコト
キミにもそんな場所があって
ボクはそれを覗きこむ
螺旋の渦をものともせず
知りたいコト
知りたくないコト
生まれたてのキミ
近頃のキミ
ただなんとなく
ぼんやり100年先のことを想ってみた
キミもボクもいない
それからボクは
だれにも聞こえないように
大きな音で鼻をかんだ
アラフラ海から流着した
オオムガイの渦の奥で
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2001年5月20日
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