蛹の頃
蛹が蝶になる瞬間を想う
待って、ひたすらじっと
皮袋を脱ぐ今が来た時
どうなっていくのかの予感があるのだろうか
食べ物さえも変ってしまったことに
戸惑っていないのだろうか
花が実になる瞬間を想う
自らを落とし始め
終わりが来たことを知らされた時
不思議な形に変貌しつつある自分を
自覚するんだろうか
床に張り付けられたペダル
必死にこいで
何処かへ向かってみたが
不安定な気分はおさまらなかった
そして僕は
僕と君の
蛹の頃を思い出す
うすうす気がついていたのだ
何かになったその先に
砂時計の中の
微塵の痛みがやってくる未来を
会わずににすませればよかったのに
と
ほんの一瞬の迷いを押しやりながら
ステルンクーゲル
不思議な形
実はスカビオサの一種だそうな
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2001年4月22日
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