バベットの晩餐会
いつどこにいてもあなと一緒でした
それは御存じですね
これからも毎日あなたとともに生きる
夜毎あなたと食事をする
肉体がどんなに離れていようとかまわない
心は一緒です
今夜わたしは知りました
この美しい世界では
すべてが可能だと
バベットが全財産をかけて作った晩餐が終わり
ひとときを一緒にすごした二人が別々になっていく時の言葉です。
この映画を最初に見た時から、その後、何回か見たの時も
ひさしぶりに見た今も
ここで涙してしまいます
こんなことは僕には起きないと分っていてもです
どうしようも出来ない事情で別れた二人が
数十年たって、再会し
天使もうっとりするような食事をするのです
こうな風に心から思えたら
嫉妬もなく
独占もなく
束縛も
執着もない
すると愛もなくなってしまう僕は
いつか
嫉妬もない
別離の悲しみもない
愛のようなものを
一人、心の中に共有するのだ
と
幻想の希望が、僕を勇気ずける
時々は
心は一緒
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