ドライフラワー雑記

17

ファレノプシス

ピアノの音に誘われるがまま

僕の奥から

言葉にならなかった想いが溢れ出てくる

言葉に出来ない

想いとはそういうものかもしれず

言葉は断片を捕らえるだけなのだろう

肝心なことは言えないのだ

ピアノは

絶えまなく、初めての旋律を散らしながら

誰でもない夜に向かって

それでも

終わりは確実にやってきて

すると

想いも終わってしまうものだ

即興とともに湧きだしたものは

それが真実だとしても

幻想だとしても

さて

これからどうしよう

見てしまった僕としては
  

 
 
 

 
 

 

 

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