ドライフラワー雑記

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田中さんの功績

電話が鳴り

ボクの知らなかった手遅れの情報が流れてくる。

友だちの急死とか。

現実はいつも流動していて

無視することもできるが

事実を変えることはできない。

ついこの前の夜中

電話が鳴り響き渡り叩き

起こされたボクは

誰が事故にあったんだろう

と直感しながら電話を覗いた。

昼間、電話をして応答のなかった友だちが

着信に気がついて電話をしてきただけだったのだが

よっぱらいとねっとぼけの会話はむなしく意味をなさなかった。

それはさておき

田中さんの功績というのはノーベル賞の田中耕一さんのこと。

賞というと様々で

でもいきなりってことはあまりないでしょう。

大体、ノミネートされたり、

本人だけは聞かされていて

発表されるやいなや、信じられな〜い!という顔をして。

ノーベル賞も

事前に打診があるのだと思ってみるまでもなく思っていた。

それが違うということが分かったのが今回で。

つまり、だれにでも可能性がある

ということだ。

どうしよう。

いきなり電話があって

英語だったりして。

Oh, fine thank you!

何んて訳もわからず承諾したりしたら。

これもさておき

田中さんは

ワイドショーとニュースの違いについてを示してくれた。

2002年のノーベル賞受賞者は田中さんと小柴さん。

最初に受賞したのは小柴さん。

でも田中さんが登場してから

ワイドショーは田中さんばかりを扱うようになった。

ニュースは、小柴さんも付け足す。

ニュースとワイドショーが似通ってきた実感の中

ニュースは密かに律儀に違いを表現する。

田中さん騒動が終りかけて

世の中は次ぎの話題までひと休み

ああ

電話があったらどうしよう。

 

2002年12月25日

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