目覚める
1970年あたりの春
ボクの脳の横道をそれたあたりの
小さな樹のうろの中に
それを収納した
忘れる程遠い将来のある日に目覚めるように
時間設定したことも記憶の外
レム睡眠とノンレム睡眠の波形をくぐり抜け
揺り起こされても目覚めなかったそれは
いかにも約束時間が来た
という感じで
起き上がった
そんな風に
2002年 春のある日
前触れもなく突然
キミに会いたくなる
1970年頃の春は ただ悲しかった
それでキミを封印したのだが
今となってみるとそればかりでもないような気もしてくる
心なんて単純色じゃない
喜んで 悲しんで
ひとしきり盛り上がり
まだ見ぬ何処かへ消えて行く
忘れてしまった遠い昔も
忘れられないついさっきも
今を通り越して
まっしぐら
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2002年2月12日
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