大田市場で起きてること
11
ざっくり言うと
これまでの経過をざっくりまとめると以下のようになる。
* <インターネット取引が始まる前の取引ルール>
セリ割合い 6:4
入荷量(総入荷量のうち受託分(予約相対分等)を除く)の40%はセリに残す。
予約相対は、注文(市場を通して産地に注文する)だったので、総入荷量から除かれても
セリ分が極端に減ることはなかった。
ルールを破って、時間前相対が行われてた実体があったとしても、まだたいした量ではなかった。
* <インターネット取引が始まる時の取引条件は>
セリ割合い 8:2
総入荷量(予約相対分も含む全入荷量)の20%をセリに残す。
インターネットでの予約相対、相対は、それ以前の予約相対、相対とは同じではない。
ネット上に、入荷予定リスト(品種、生産地、等級、値段など)を公表し、
クリックすると取引成立、キャンセルが出来ないというシステム。
これを、産地に注文する従来の予約相対と同じにすることは出来ない。
これは、東京都もそう解釈をしていた。
これが守られないために、ずっと話し合いをしてきた。
話し合いは、簡単に言えばこんな感じだ。
組合い:ルールを守って下さい。
卸会社:現実的ではないルールだ。
卸会社社長:注文があったら出すしかないでしょう。
この話し合いを東京都が突然中断、東京都発案による新ルールを決めた。
東京都:らちがあかないから東京都が権力を行使します。
1ヶ月の後、このルールを周知徹底するように。
* <その新ルール>
セリ割合 8:2
受託入荷量(予約相対(注文)、インターネット予約相対を除く入荷量)の20%をセリに残す。
これだけだと、セリ分ゼロになる可能性があるので、最低セリ上場数(ケース単位)を決める。
例えば
<チューリップ、モンテカルロ等黄色系5ケース>等
(黄色いチューリップ(品種名は特定しない)を、少なくとも5ケースはセリに出す、という意味。)
* <この結果、どんなことになるか>
市場で花を入手するのに、格差が出来る(平等ではない)。
セリに参加してる人の花入手方法は、
予約相対(注文)、相対、インターネット予約相対、インターネット相対、中卸し、等
色々ある。単一方法でやってる人もいるし、複合でやってる人も多い。
これらの手段を、一方に偏らないように決めたのが、総入荷量の8:2だったはず。
今、行なわてるのは、3列に並んだランナーを時間をずらしてスタートさせるマラソン
のようなもの。
まず、1列目(予約相対、インターネット予約相対)が欲しいものを無制限に手にいれる。
次ぎに2列目(相対)が残った花から20%を残しながら手に入れる。
最後に3列目(300人〜400人のセリ参加者)が7:00amから始まるセリで、
セリ落とす。
こんな感じだ。
* 4月の取引委員会で東京都は、この新ルールの問題に関して、議題にもあげなかった。
5月の案内が来てるが、ここでも議題になっていない。
もしこちらが何も言わなければスルーしてしまうのでしょう。
相変わらず、花屋組合いの質問には答えていないのにもかかわらず。
12へ続く
|