大田市場で起きてること

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ざっくり言うと

  これまでの経過をざっくりまとめると以下のようになる。

 * <インターネット取引が始まる前の取引ルール>

   セリ割合い 6:4

   入荷量(総入荷量のうち受託分(予約相対分等)を除く)の40%はセリに残す。

   予約相対は、注文(市場を通して産地に注文する)だったので、総入荷量から除かれても

   セリ分が極端に減ることはなかった。

   ルールを破って、時間前相対が行われてた実体があったとしても、まだたいした量ではなかった。

 * <インターネット取引が始まる時の取引条件は>

   セリ割合い 8:2

   総入荷量(予約相対分も含む全入荷量)の20%をセリに残す。

   インターネットでの予約相対、相対は、それ以前の予約相対、相対とは同じではない。

   ネット上に、入荷予定リスト(品種、生産地、等級、値段など)を公表し、

   クリックすると取引成立、キャンセルが出来ないというシステム。

   これを、産地に注文する従来の予約相対と同じにすることは出来ない。

   これは、東京都もそう解釈をしていた。

   これが守られないために、ずっと話し合いをしてきた。

   話し合いは、簡単に言えばこんな感じだ。

     組合い:ルールを守って下さい。

     卸会社:現実的ではないルールだ。

     卸会社社長:注文があったら出すしかないでしょう。

  この話し合いを東京都が突然中断、東京都発案による新ルールを決めた。

     東京都:らちがあかないから東京都が権力を行使します。

         1ヶ月の後、このルールを周知徹底するように。

 * <その新ルール>

   セリ割合 8:2

   受託入荷量(予約相対(注文)、インターネット予約相対を除く入荷量)の20%をセリに残す。

   これだけだと、セリ分ゼロになる可能性があるので、最低セリ上場数(ケース単位)を決める。

   例えば

   <チューリップ、モンテカルロ等黄色系5ケース>等

   (黄色いチューリップ(品種名は特定しない)を、少なくとも5ケースはセリに出す、という意味。)

 * <この結果、どんなことになるか>

   市場で花を入手するのに、格差が出来る(平等ではない)。

   セリに参加してる人の花入手方法は、

   予約相対(注文)、相対、インターネット予約相対、インターネット相対、中卸し、等

   色々ある。単一方法でやってる人もいるし、複合でやってる人も多い。

   これらの手段を、一方に偏らないように決めたのが、総入荷量の8:2だったはず。

   今、行なわてるのは、3列に並んだランナーを時間をずらしてスタートさせるマラソン

   のようなもの。

   まず、1列目(予約相対、インターネット予約相対)が欲しいものを無制限に手にいれる。

   次ぎに2列目(相対)が残った花から20%を残しながら手に入れる。

   最後に3列目(300人〜400人のセリ参加者)が7:00amから始まるセリで、

   セリ落とす。

   こんな感じだ。

 * 4月の取引委員会で東京都は、この新ルールの問題に関して、議題にもあげなかった。

   5月の案内が来てるが、ここでも議題になっていない。

   もしこちらが何も言わなければスルーしてしまうのでしょう。

   相変わらず、花屋組合いの質問には答えていないのにもかかわらず。

    

12へ続く

2007.5.4

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