東京都への質問

これまで、東京都業務課長に数回にわたり質問をしてきました。

しかし、具体的な説明を聞いたことがありません。

取引委員長として、また新ルールを作った人として

分かりやすい回答をお願いします。

1 <予約相対別枠集荷に関する問題>

結果として一番大切な問題だと考えています。

セリに花が残るかどうか、つまり、セリで花が集められるかどうかというのは

セリ割合(80%:20%)の元になる数字にかかっています。

その元となる数字インターネット取引が始まる時に約束されたのが、総入荷量

(予約相対分を含む)の20%はセリに残す、というものでした。

卸会社はこの約束を守ってきませんでしたが、

彼等が言うように、<現実的ではないルール>、ということではありませんでした。

このルールは2005年8月30日の取引委員会において再確認され、各団体により

捺印がされています。

をれを、新ルールで決定的変更をした理由がわかりません。

そして、花を買う側にたいして納得出来る説明もされていません。

説明がなされなければ、決定のための適切な段取りをふんだとは言えないと思います。

具体的説明をお願いします。

(*1を参照)

2 <インターネット取引に関する質問>

<受発注>という名前をつけたとしても、取引であることは変りません。

しかも、取引時間前に予約相対シール、相対シールがそれぞれ貼られ、取引時間前

に荷物の受け渡しも行われています。

コンピューターの画面上で、例えば、<残数>を<注文可能数>に変更したとして

も実体に違いはありません。クリックされれば、実体としての花は予約相対分として

消えていきます。つまり、入荷量はどんどん減っていくのです。

表示される文言が変っても内容が同じであれば違いはありません。

何故、インターネットは受発注システムであり取引ではない、と言えるのでしょうか?

ネット上でクリックするのは取引でなく受発注だと言い、荷物の引き渡しが取引開始だ

と言いながら、時間前に引き渡しをしてることにたいしては商習慣だから条例を守らな

くてもいい、と言えるのでしょうか?

インターネット取引以前の予約相対は、注文(市場を通して産地に注文する)だった

ので、セリ分が極端に減ることがありませんでした。

もし、ルールを破って、時間前相対が行われてた実体があったとしても、まだたいした量

ではなかったのです。

だから、時間を守らない上にインターネット予約相対を別枠にするのであれば、セリに花

が残らないのは自明のことです。

2006年5月の取引委員会のおいて、<受発注と取引は違う。現在、受発注と呼ん

でるのは取引と同じ稼動である。>と東京都に認識されており、取引委員会でも、

インターネット取引として注意をうけています。ところが、平成19年1月の取引委員会

のおいて、東京都の業務課長により<インターネットのシステムは取引ではなく受発注で

ある。そのように認識して下さい。>との宣言がありました。

その間にどのような状況の変化があったのか、論理的説明をお願いします。

3 中卸しの2次配信問題。

中卸しによる、卸会社からの情報による買参権のない人への2次配信は条例上の問題があります。

この2次配信は、卸会社のセリ番号で登録してるパスワードを第3者に貸して取引をおこなって

います。

これは違反ではないのですか?

違反なら、東京都は指導しないのですか?

4 条例違反にたいする指導に関する質問

平成19年2月19日の取引委員会において、

「条例に反する事があればそれを指導しなくてはいけないのではないのか?条例違反には注意

してもらわなくては困る。」という委員の発言にたいして、石田課長は「指導はしません」と

明言しました。

東京都は条例違反にたいする指導をしなくてよいのでしょうか?

5 互恵について

<互恵の精神>が新ルールの精神的基盤と言われているように感じます。

しかし、一方の当事者がそう思ってないわけだから、互恵の精神とは言えません。

何故、条例に基づいた平等な取引を目指さないのでしょうか?

*1

2日前までに注文するかインターネットでクリックした花は、太田市場に入荷した花とは別に扱

われます。注文されたりクリックされる花は、一般的に言えば、花屋さんにとって必要な人気花。

これ当然のこと。だから抜かれていく花は、お彼岸の頃は栃木県のスプレー菊だったり、クリス

マス頃になれば赤いバラだったりします。そして、その代わりにセリに上場されるのが、1週間

もたたないうちに葉っぱが黄色くなる輸入のスプレー菊(生産国によって出来不出来に大きな差

がある)だったりするのです。

予約相対を別枠にするとセリに花がなくなる可能性があるのを東京都も認めています。

それを回避するために東京都が提案決定したルールは、以下の2項目。

1 相対に80%を超える花を出してはいけない。(20%はセリに)

2 品種別に最低セリ上場(ケース単位)を設ける。

1に関しては、予約相対で全部なくなってしまった場合には意味がなくなります。

入荷0になるからです。

2に関して、チューリップを例にすれば以下の様に表示されます。

ピンクダイヤ他P系品種 5ケース

モンテカルロ他Y系品種 5ケース

花屋さんの多くは、別にピンク系のチューリップが欲しいわけではありません。

アンジェリッケが必要な時に、桃太郎はいらないのです。

バラはもっとおおざっぱで、リストアップされているのは7種類。

実際に市場にやってくるのは500〜600種類もあります。

アジサイとかユーカリ等はリストアップさえされません。

しかし、リストアップされてないから重要ではない、ということでないのは当然です。

アジサイの中でも春シーズン一番綺麗なオータムライトグリーンは輸入量が多いのにも関わら

ずセリ前に消えていきます。

ユーカリの場合、ポポラスベリーとポポラスリーフとポポラスレッドは違は花です。

これは、花屋も花卸し屋も卸業者も常識的に分っています。

しかし、ポポラスベリーは124束あったとしても予約相対と相対で0になるほど人気があり、

ポポラスリーフは24束のうち20束セリに出てくる不人気ぶり。(2007年1月24日)

お彼岸に消えてしまった国産のスプレー菊と同じこと。

人気のあるものから消えていきます。

この状況で、花を揃えたとしても、消費者、または花屋当人にとって、魅力的な花揃えができる

はずがないのです。

    

return to index