ほーだい日記

36

2007年の始まり

どこからともなく、藤島君いる?と会いたくない人の声。

逃げることした。

病院の待ち合い椅子に座っていると

新さんいる?と別の会いたくない人の声。

いますよ?と答えた看護士にむかつきながら、再び逃げ出した。

追いかけてくる人はどんどん増えていく。

真っ暗闇の森に逃げ込んだ。

それでも、しんちゃーん、フジシマくーん、と追いかけて来る声々。

森を抜けたら海だった。

月光にジブンの影がくっきり刻まれている。

海辺のぬかるんだ道の向こうに壊れかけた洋館見える。

新ちゃーん、フジシマくーん、おおーい

森の中から声が追いかけてくる。

ひとまず、洋館の中に隠れることにした。

何故、ボクの居場所が分るんだろう?

そうか

携帯微弱電波をキャッチしてるやつがいるに違いない

とWの顔を思い浮かべた。

ドアの取っ手を回す。

携帯電源を切って、暗い階段を手探りで上って行く。

ドアが開いて、誰か入って来た。

音をたてないように

ゆっくり階段を上る。

何故、逃げてるのか分らない。

何故、追いかけてくるのか分らない。

逃げ切らないとやばい、、、

ここで、2007年初夢が破れた。

覚めたボクは大丈夫。

パラレル世界の海辺の洋館で

もう一人のボクは

逃げ切れただろうか?


2007.1.10

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