ほーだい日記

31

タウンミーチングと保育器

タウンミーティングというタイトルも恥ずかしい感じがするのですが

取り合えず、タウンミーティングやらせ質問が話題になっています。

質問をあらかじめ用意し、なるべく自分の言葉で質問をしてるように演技させ

しかも謝礼まで払っていたのだから、ネーミング以上にああ恥ずかしい。

国民の意見を広く聞く、ということで小泉時代に始まった公開討論会は、民意

を汲み上げて、教育基本法改正の参考にしよう、との趣旨で始まったらしいの

です。

塩崎官房長官が、口火を切る役割としてお願いしたのであるから、謝礼を払う

のは当然だ、みたいなことを公式に言っています。

あJ〜あ、あなたの正しげな態度はみせかけだったのね、と

この人に言うことは今後、信用できないフォルダに保存することにしました。

問題の一つに

このミーティングの仕込みに広告代理店が絡んでる(丸投げと言われてる)と

いうことです。

第一回のタウンミーティングの企画運営は、某大手広告代理店。

随意契約で、経費は2000万円弱。

随意というのは競争入札がなかった、ということです。

さすがに、2回目からは入札が行われたのですが、、大手の2社がかわりばん

こに落札。

費用はだいたい1100万円だったそうでう。

これが高いか安いかは、田中康夫が長野県知事時代に行っていた、車座集会と

比較するととても分かりやすい。

タウンミーテイングの参加者、300人、経費、1100万円。

車座集会、参加400人、経費、30万円也。

タウンミーティウングの費用は自民党から出ているわけでなく、

当然、税金です。

ちなみに、この代理店、漢字2文字と3文字だったそうな。

どこだか、すぐ分りますよね。

ここで思い出したことがあります。

1990年。

アメリカでの事件。

イラクのクエート侵攻をめぐり、アメリカでは、イラクに出兵すべきかどうか

賛否両論迷っていました。

なかなか決定出来ない状況で、15才の少女がアメリカ議会の公聴会で証言を

しました。

<病院に侵入したイラク兵が、赤ちゃんを保育器の中から取り出し、床に投げ

捨て、15人の赤ちゃんが死んでしまった。>と彼女は涙ながらに訴えたので

す。

彼女自身、クエートから命からがら逃げ出してきたそうです。

これは、全米で放映され、当時のブッシュ(父)大統領も演説の中で再三、こ

のことを訴えました、ここで繰り返された incubator(保育器)という耳なれな

い単語が耳につき覚えてしまったほどです。そして、これはアメリカを中心とする多

国籍軍がイラク攻撃をするきっかけになったのです。

湾岸戦争の始まり。

ところが、やく1年後、この証言がウソだ、ということが分りました。

彼女はアメリカで育ったクエート大使館の娘で、クエートに行ったことさえな

かったのです。この証言を企画したのが広告代理店で、演技指導までしていま

した。

実際のその様子を見ると、実に切々として、演技とはとても思えませんでし

た。

後に、告代理店はテレビのインタビューに答えて、自分たちは正しく仕事をし

た、と言っています。

広告代理店の仕事は、極端かつ正しい言い方をすると、悪いところを隠してい

いところを強調してイメージアップ!

ということだと思います。

つまり聞いてる方からすると、乗せられて騙されたと感じたとしても、彼等に

言わせると正しいことをした、ということなんでしょう。

教育基本法改正。

採決に出席拒否した民主党他にはうんざりの声が多いように思います。

しかし、偽装扮飾の結果の採決をした人々が教育を語ってる、という事実を考

えると

ずーずーしいにもほどがある!

と深く思います。

最近では

選挙は、与野党ともに、広告代理店が入るのが常識になっています。

今回の大手広告代理店が自民党のイメージ戦略にからんでる、という話しも聞

きました。談合天下りと同じ匂いがぷんぷんです。

スタイリストとメイクアップアーティストがつくくらいならまだしも

悪いところを隠し、いいところを強調してイメージアップ!

なんてことを頑張る会社が作ったイメージを信用したらあかん!

とぷんぷんです。

2006.11.18

return to index