ほーだい日記

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プリオンの謎々

アメリカ産牛肉の輸入が正式に決定した。

ニュースでインタビューをうける、通りすがりのある男性

♪もうすぐ吉野屋牛丼が食べられるんるん♪

こういうのを見るたんびに、頭突きの練習に力が入る。

しかし

本当に頭突かなければいけないのは、こういう人じゃない。

日本政府が派遣した査察団によるアメリカの牛肉処理施設の事前査察が行われた。

その結果、ほぼ全部の施設に問題がないのが分った、と査察団が言ってる。

査察と言っても、休日の工場見学なのだ。

動いてない器械を見るだけで実際のことが分るというのだろうか。

評論家の宮崎哲也が

加工食品の原産地表示に関して、こんなことを言っていた。

「加工された食品の原産地表示に関する法案を6月に民主党と自民党が出そう

としていた。それが農水省の圧力で潰された。そのバックには、外食産業がある。

これでいいのか? 自民党、民主党の超党派は外食産業圧力に屈してしまった。

これでいいのか?」

この場合の外食産業のシンボル的存在は、ボくが思うところ

丸大食品(ハム)と吉野屋。

吉野屋は、言わずと知れわたってる米国牛へのこだわり。

前回輸入再開の第一便は丸大食品行きだった。

加工食品にはおおざっぱに2種類ある。加工度が低いのと高いの。

加工度が低い牛肉というのは野菜などと一緒にパックされた焼肉セットとか

タレ付き肉。ハンバーグ、冷凍食品、レトルト等は加工度が高いとされている。

タレがついただけで加工品というのもどうかと思うけど加工度が低い牛肉は

10月から表示義務が課せられる。加工度が高いもの、ハンバーグは言うに及ばず

例えば、錠剤のコーティング(光沢を出すため)剤はゼラチンであり、

これは牛の皮が使われるそうだ。ハンバーグは買わなくてすむけれど

全く思いもしないところにアメリカ産牛の部品が使われるということになる。

煮ても焼いても圧力をかけても消えない物質を相手にしてるのに加工度を問題にし

てるのは意味がない。

国民の選択だ、と言う小泉首相は、アメリカ訪問中、牛肉を沢山食べた、と

アメリカ政府が言っている。この人、だれに向かって、パーフォーマンスをしている

んだろうか?

ジョハンズ農務長官という名前を聞くたんびに逆撫でされてるような気分になる。

輸入再開が決まった直後、「今後は、30ヶ月の牛を日本へ輸出するために日本政府

と協議して行く」と言った。

全米肉牛協会は

「数カ月に渡る日本との協議においてアメリカの食肉施設が、他の国と同様に安全である

ということを日本人が理解した」とも言ってるそうだ。

<理解してなかった日本人は馬鹿だ>と言われてるような気がした、と

社会学者、宮台慎司が言っていた。そんなこと言わしといていいのか。

頭突きだ!

プリオンタンパク質は謎だらけの物質。プリオンを発見した学者はノーベル賞を受賞したが

研究すればするほど謎が深まる。正常プリオンがどんが役割をしてるのかもまだ不明だし

プリオン病と言われてるが、病気の原因が異常プリオンだと証明されているわけではない。

何か別のもの、例えばウイルスで感染しその足跡として異常プリオンが増えるという説もある。

異常プリオンが完全た形で捕らえられたこともない。危険度の高いアメリカでイギリスがそう

だったように変異型ヤコブ病が爆発的に増えるかもしれないし、すでに始まっているという人

もいる。アメリカ人の多くは正しい情報を得ることもなく安全だと信じているのだ。

一度発病したら、絶対に治らない病気なのに。鹿にも猿にも、猫にまでプリオン病は発生

してる。

2006.7.30

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