赤坂署での僕的経験

身内に甘いというお話

 7月7日午前1:00時頃、電話で起こされた。24才の長女(Mと書くことにする)からで、事故っちゃったけど、警察がちゃんと対応してくれてるのかどうか分らないので心配だ、という。幸い身体は大丈夫だったようで、しかし聞くだに不思議な状況なので、担当の警官に代わってもらった。
 事故があったのは、午前0時半。東京都港区元赤坂2ー2、東宮御所前の交番の真ん前。彼女は信濃町方面より青山一丁目に直進、相手は青山一丁目方面から権田原の信号を右折したところで、事故が起きた。
 代わった警官の話しは以下のようだった。
 「ここは特別な交番なので、不審な車が止まったら、確認するのが当然でしょう?娘さんが事故があったと言ってるのですが、自分は知りません。」
 これを聞いて、一体何のことを言ってるのやら全然分らず、「僕の娘が交番の前で事故があったと言ってるのだけど、なかったのですか??」と聞くと、「娘さんは、そう言っています。」と今度は少し怒りがこもった声で切り返す。どうも自分が責められてると思ったらしいが、その理由は後で分った。
 ぶつかった右折車は、いったん交番の前で止まった。Mは信号を渡ったところで停車し、信号を戻って交番に駆け込んだ。その時、警官が駐車した相手の車の運転手と話しをしてるのを見ている。しかし、他の警官を伴って外へ出た時は。その車はいなかった。逃げたのである。いや、これは正確ではない。行かせたのだ。
 電話で話しをしたYY警官(以後はY)は、不審な車が停車したから、何かあったか?と質問して、何もない、と答えたから、行かせたのだそうだ。青い4輪駆動車だった、という以外にYが覚えてることは何もなかった。
 これは、現場を見ると、とても不思議なことだ。場所は本当に交番の真ん前、すぐである。Mの車(マーチ)は運転席のドアから後部のライトまで、めちゃめちゃで、かなりの音がしたと、彼女は言う。Y警官は相手の4輪駆動車を見て、窓を開けさせ、話しをしてる。それなのに、行かせてしまった。何故?
 翌日、保険会社が車を見にきた。直すのにお金がかかりすぎて、廃車にした方がいいという。しかも当て逃げなので、保険は下りないそうだ。保険会社の人は、車マニアだそうで、彼が見た限りでは、相手の車は、ハイラックスサーフで、色はブルー、カンガルーバーとフォグランプがついている、ということだった。
 翌日、保険会社から電話があり、警官のYに電話をしたら、自分には責任はないと言い、相手の車の特徴を聞いたら、いきなり電話を切られた、という。
 これは、許せる話しではない、と思い、当日、Yがいるアメリカ大使館前交番に出かけることにした。しかし、僕が着いた時は、もう帰った後でだった。この時点で、まだYの正確な名前が分らなかったのだが、そこにいた警官は、僕の指名、住所、電話番号も聞いたにもかかわらず、Yの名前をあかそうとはしなかった。警察は公的な機関であり、民間の僕が聞いてるにも関わらずだ。
 7月10日、Mがむち打ちだということがわかり、僕が赤坂警察で人身事故の手続きをすることになった。そこで、交通捜査課というところへ行き、話しをすることにした。対応したのは、N係長。交通事故の処理はすべて彼にところに行き、処理されるそうだ。この頃には、僕も相当頭に来ていて、30分あまりに渡って、事故の状況、Y警官の態度、今となっては相手の車が見つかるとかは期待しないが、Yにどういう状況だったのか明らかにして欲しい、こんなバカみたいな話しは聞いたことがない、とのことを述べた。N係長とは自分がちゃんと聞いて報告する、という約束をして別れた。
 8月にはいり、連絡がないので、N係長へ電話。あれから現場に立て看板を立てて、当事者、及び、目撃者に連絡をくれるようにしてるが、まだ報告はない、という。Yに対しては何も聞いていない、ということだった。「約束したじゃないですか、ちゃんとしてくれないなら、警視庁の公聴課に話しをします。」と言うと、聞いて連絡する、と再び約束。この頃はまだ、最後には警視庁がある、と思っていたのだった。
 9月に入り、いよいよ警視庁に話しをしようと、公聴課にアポイントをとるために電話をした。すると、「赤坂警察にすでに話しをしてるのなら、来ても無駄足です。こちらとしたは、ただ連絡をするだけですから」と言う。「赤坂警察に言っても駄目だから電話をしてるのです。警視庁にはそういう時にチェックする部署はないのですか?」と聞くと、「ありません。」との答え。「神奈川県警をはじめ、色々不祥事があります。あれは内輪に甘いという構造から起きてることではありませんか?チェックすることが出来ないからではありませんか?」と僕。「内輪に甘いなんて、決してありません!文句があるなら弁護士をたてて訴えて下さい。」と警察。「君ね、一般の人にとって、弁護士をたてることがどんなに大変なことだか知ってるの??」
 と、こんな感じで不毛の会話は終った。僕が、君ね、と言ったら、もう怒りも相当なのだ。(笑)

 こういう僕の行動を、なにもそこまで、と思う人もあれば、もうちょっと徹底的にやるべし、と思う人もいると思う。僕としては、かかわり合いになった以上、出来るだけのことはするつもりだが、不思議に逃げた車に対しての怒りはない。運転していた人は逃げるつもりなってなかったふしもある。なんとしても我慢が出来ないのは、警察が、頭を低くし通り過ぎるのを待っていればそのうち諦める、と思ってるのではないか?ということである。僕のような小さい出来事でなく、息子が殺された、という事件で、何もしてくれないかもしれない警察。

 そこらへんを許してはいけないんだと思うが。



 

 



 






 

 赤坂警察のことを調べようと、yahooで検索した。
   
  赤坂署・参考人“ネコババ事件”というのがあって、これを社民党の福島瑞穂さんが国会で追求したページがあった。その中に、このような応答がある。
   

○福島瑞穂君
 では、例えば領収書をもらう場合ともらわない場合と仮にあるとします。上司はどうやってそれをチェックするんですか。

 ○政府委員(野田健君)
 多くの場合、捜査というのは二人で一人の参考人等に対峙いたしますので、そういう意味でその支払い等について証明が行われるというふうに考えて
おります。

  ○福島瑞穂君
 その二人がぐるだったら、上司はどうやってチェックするんですか。だれがどうやってチェックするんですか。チェックできないじゃないですか。

 ○政府委員(野田健君)
 警察の中にもいろんな人間がおりまして、中には不正をするという者が全然いないというわけではありませんけれども、原則的にそのような者はいな いというふうに考えております。

、、、、、、、

 重症だと思いませんか?長い文章ですが、以下のところで見ることができます。

http://www.mizuhoto.org/kokkai/houmu_uragane990608.html

 関連した記事です。

http://www.jeims.co.jp/daily/tyu/tben/97/1023tben.html



2001年9月7日