人  第七話(笑)

造りしもの
内容にあんまり関係のないタイトルですみません。htmlのファイル名を「人の業」から "humanwork.html"と名づけたとき、某アニメの英文サブタイトルを思い出したものでつい...


 超科学者はよく、「科学ではこんな事もわからない」とことさら現代科学の不完全さを強調します。 たとえば「複素電磁場理論」で有名な猪股修二氏は、その著書「超常現象には絶対法則があった」で 「現代の電磁気学をもってしてもなぜ静電気が発生するのかはわからない。静電気の存在は公理であって 『なぜ』と問うことは許されていないのだ」という趣旨のことを述べています。

 静電気がなぜ発生するのかわからない、というのは確かに(ある意味では)事実です。 しかし、もしクーロンやアンペール、ファラデーやマックスウェルといった人たちが 「静電気がなぜ発生するかわかるまでは電磁気の研究をしても無意味だ」 という態度を取っていたら電磁気学は成立していなかったでしょうし、肝心の 「なぜ発生するか」も永久に解明されることはないでしょう。

 科学が人間の業であって神の御業でない以上、「わからないことがある」のは当然であって、 そのことが現代科学を否定する根拠にはならないはずです。ましてそのことが彼らのいかがわしい (あえていかがわしいと言わせてもらいます) 理論にほんのわずかでも正当性を与えるものではないことは明らかです。

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