『八つ墓村』 横溝正史 8点
『空を見上げる 古い歌を口ずさむ』 小路幸也 8点
『ポアロ登場』 アガサ・クリスティ 7点
『街の灯』 北村 薫 7点
『魔術師(イリュージョニスト)』 ジェフリー・ディーヴァー 9点
『八つ墓村』 横溝正史 角川文庫 
戦国の頃、三千両の黄金を携えた八人の武者がこの村に落ち延びた。だが、欲に目のくらんだ村人たちは八人を惨殺。その後、不祥の怪異があい次ぎ、以来この村は”八つ墓村”と呼ばれるようになったという―――
大正×年、落人襲撃の首謀者田冶見庄左衛門の子孫、要蔵が突然発狂、三十二人の村人を虐殺し、行方不明となる。そして二十数年、謎の連続殺人事件が再びこの村を襲った…
TVで見てしってるのとは、やっぱり微妙に異なりますね。伏線もちゃんとしてて面白いし。TV版だと結構悲劇的な終わり方のものが多く感じられたんですが、原作だとちゃんと大団円っぽくていいですよね。それにしても、金田一の目立たないこと。なおかつ、最初っからほとんど犯人知ってる金田一の役立たずなこと。ダメダメな探偵っぷりを発揮していますね。
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『空を見上げる 古い歌を口ずさむ』 小路幸也 講談社 
息子が突然人の顔が「のっぺらぼう」に見えるようになったと言い出した。「のっぺらぼうに見えるようになったものが現れたたら連絡をくれ」と言い残した兄に連絡をとると、兄は現れ、そして自分も「のっぺらぼう」に見えると告白。長い昔の話が始まった。
結構独創性に溢れた作品で好感触。根本にあるのはミステリっぽいんですが、全体的にはファンタジーとか童話風かも。突然人の「顔」が見えなくなった少年を中心として話が進みます。ラストの展開があまりにもなので、気に食わない人はいるかもしれませんが、そこまでの展開は惹かれるものがあるし、ひさしぶりに面白いと思える本でした。
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『ポアロ登場』 アガサ・クリスティ 早川文庫 
おしゃれで、潔癖で、自負心が強く、小柄な体格で風変わりなベルギー人が、”灰色の脳細胞”を駆使して、次々と難事件を解決する… いまや世界に知らぬ人のない名探偵エルキュール・ポアロが、よき相棒のヘイスティングズとともに14の謎に挑む!
ほんと短い短編が多かったです。で意外とそれなりの質で面白かったと。小ネタでヘイスティングスとポワロが解決するってのも悪くないですね、大げさじゃないぶん、ひらめきと推理で充分嗅ぎだせるものだし。オススメです。
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『街の灯』 北村 薫 文藝春秋 
昭和初期。社長令嬢のわたしの通学用の運転手として新しい人がやってきた。時代という背景のなか、女性でありながら運転手である別宮のことを、そのころ読んでいた本にちなんでベッキーと呼ぶ事にし、車の中の会話を楽しむ。そして不思議な事件もそんな会話から、謎と言う糸がほぐれていき…
戦中ぐらいのお嬢様の話って思ってたらいいのかな? 日常の謎なんだけど、なんとなく今と違う日常なんで違和感があります。あと、主人公が探偵役なのも、いまいちピンとこないものが… 全体的に冷たい印象がただよってるんですよね、それがちょっと気に入らなかったのかも。やっぱ時代のせいですかね?
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『魔術師(イリュージョニスト)』 ジェフリー・ディーヴァー
文藝春秋 
ニューヨークの名門音楽学校で殺人事件が発生。犯人は人質を取ってリサイタルホールに立てこもる。駆けつけた警官隊が包囲し出入り口を封鎖するなか、ホールの中から銃声が聞こえてきた。ドアを破って踏み込む警官隊。だが、犯人の姿はない。人質もいない。ホールは空っぽだった…
衆人環視の中で犯人が消えると言う怪事件の発生に、科学捜査専門家リンカーン・ライムと鑑識課警官のアメリア・サックスは、犯人はマジックの修行経験があることを察知して、イリュージョニスト見習いの女性に協力を要請する。
面白かった。犯人との息詰まる攻防、期待を裏切らない騙しのテクニックと予想外の展開、予想外の真相。もう見事。今までの作品のいいところを出し切ってます。第二部の序盤で、あんな展開になり、このまま法廷ものにでもなるのかなとも思ったり、ラスの衝撃のドンデン返しとか、イリュージョンショーを見せられているような素晴らしさがありました。オススメの一冊です。
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