『獄門島』 横溝正史 7点
『人買奇談』 椹野道流 7点
『八月は一夜限りの心霊探偵』 霧舎 巧 7点
『斬魔大聖デモンベイン 明日への翼』 涼風 涼 7点
『黒蜘蛛島 薬師寺涼子の怪奇事件簿』 田中芳樹 7点
『獄門島』 横溝正史 角川文庫 
獄門島―――江戸三百年を通じて流刑の地とされてきたこの島へ金田一耕介が渡ったのは、復員船の中で死んだ戦友、鬼頭千万太に遺言を託されたためであった。
「三人の妹たちが殺される…おれの代わりに獄門島へ行ってくれ…」
瀬戸内海に浮かぶ小島で網元として君臨する鬼頭家を訪れた金田一は、美しいが、どこか尋常でない三姉妹に会った。だが、その後、遺言通りの悪夢のような連続殺人事件が!
横溝作品ってまともに読んだことがなかったので。まあ、テレビドラマでは山のように見ていたりもするため、ネタは知っているのですが。それでも小説で読むと、暗いイメージはそれほどなく、逆にきれいなプロットには関心させられると言うか、上手いですね。定義された謎と伏線はきっちりとしてますし。あと有名な某セリフ、思っていたものと違っていました。まあ、テレビ版は脚本が変えてることもあるからでしょうね。面白かったです。
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『人買奇談』 椹野道流 ホワイトハート文庫 
ふとしたことで、作家であり裏稼業として妖魔を滅する天本森にひろわれた精霊の血を継ぐ少年・琴平敏生。妖魔退治の助手として任命された敏生は、森とともに地方の人買とよばれる塚で、多くの老人が怪死する謎を解くために現地へと向かう。そこでは過去の因縁に縛られた美貌の妖魔がいた。
うーむむ、陰陽師ものって感じですね。あとがきでは「野郎ばっかりで暑苦しい話」とありましたが、暑苦しいのか、これが? という例の展開にはぞぞぞと背筋になにかはしるものが。一応ストーリー的にはオーソドックスな悪霊退治で、シンプルそれしか言いようがなく、キャラがそこそこ立っているぐらいかなと思うところですね。
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『八月は一夜限りの心霊探偵』 霧舎 巧
講談社ノベルス 
八月。偶然につぐ偶然の末、グラビア・アイドルとしてデビューを飾った琴葉は夏休みに伊豆の「別荘」へと赴く…が、そこで琴葉を待っていたのは奇怪な怪談にまつわる殺人事件だった! 和服の老婆は叫ぶ―――「呪い殺されたらどうする!」
もはや何らかの事件が起こることが前提となっていたりするため、常に探偵モード。これは何らかの仕掛けに違いないなど、驚きのない状態が続いてしまうと、ちょっと… あとはキャラの関係の移り変わりを楽しめばいいんですが、これがまたナメクジのような進展の遅さだし。楽しみどころがだんだんと薄れてきており、ここらで一つ「転」な展開を望むところです。
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『斬魔大聖デモンベイン 明日への翼』 涼風 涼
角川スニーカー文庫 
全ての力を取り戻し、デモンベインはここに完全復活した! 戦場を太平洋に移し、人類の存亡をかけた最終戦争がはじまる。邪神の眷属やアンチクロスの鬼械神を次々と撃破し、デモンベインは敵中枢を目指す。だが最後に九郎とアルの前に立ちふさがったのは意外な人物だった―――
最終巻。これでもか、とクトゥルフネタがばんばん押し出されてきたのはいいのですが、終わりが近づくにつれ、展開が収束できない事態に膨れ上がって行っているような気がして、終わってみれば、よくわからない結末だったなあという感じです。最終的な結果が全然わからず「けりついたの?」と不完全燃焼。もうちょいまとめて欲しかったです。
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『黒蜘蛛島 薬師寺涼子の怪奇事件簿』 田中芳樹
カッパノベルス 
カナダ・バンクーバーで日本人男女の変死体が発見された。とある理由で捜査をかって出たのが、魔女王・薬師寺涼子! 従臣泉田準一郎警部補とともに、バンクーバーに乗り込んだ涼子は、捜査に非協力な総領事に、見る者も凍りつくお仕置きを実行。直後、ハリウッドの帝王・グレゴリ―・キャノン二世から、彼が所有する島・黒蜘蛛島に招待される。だが、二世の背後には、警視庁を解雇された男たちの不審な姿が…
こちらは単純に懲悪もので、まあ人知の及ばない怪奇を気にもかけず、女王様が活躍する話。時々警察という組織が何をしたって意味がないんじゃないかと思ったりもするんですが… 楽に楽しめる点ではいい作品だったということです。
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