『百鬼夜翔 蒼ざめた森の怒り』 三田 誠・小川楽喜・友野 詳 7点
『集え!へっぽこ冒険者たち』 安田均・清松みゆき・秋田みやび・他 7点
『山伏地蔵坊の放浪』 有栖川有栖 7点
『東京ナイトメア 薬師寺涼子の怪奇事件簿』 田中芳樹 7点
『七人の迷える騎士』 関田 涙 7点
『百鬼夜翔 蒼ざめた森の怒り』
三田 誠・小川楽喜・友野 詳 角川スニーカー文庫 
楽しいはずのドライブも、免許とりたての風花の運転にルゥの背中は冷や汗だらけ。さらに山道で迷い込んだコンビには不気味な客に邪魔されて脱出不能。今夜はタダじゃ済まないみたい…(『蒼ざめた森の怒り』) 他に、無数の刺し傷が残された連続殺人事件と処刑道具の妖怪・早坂のつながりは?(『狂う傷』)
「伝説の小説」に囚われた作家の狂気(『虚構の囚人』)を収録。
これまでに目立ってない登場人物たちが主人公だったりして、違った面を見せてくれたという意味で楽しめました。「小説」をネタにしたのなんかは、わかっていても楽しめるという感じでしょうか。
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『集え!へっぽこ冒険者たち』
安田 均・清松みゆき・秋田みやび
富士見ファンタジー文庫 
デーモンを倒し、トロールを倒し、名声を高めてきた通称「ヘッポコーズ」五人組。彼らは、ある戦いで命を失った仲間の一人、盗賊ノリスを蘇生させる代価として、遺跡の調査をする。そこは財宝がない+魔獣がいっぱい=夢も希望もない危険地帯。はてさて、やることなすこと一本抜けているような気がしなくもない冒険者一行の行く末やいかに?
ソードワールドRPGリプレイのおなじみの面々の短編集で、リプレイとはまた違ったキャラクターが楽しめたかなと。しかし、しかしです、図書館の本なのですが、ひとつの短編だけが見事に切り取られているのです… うー、『グレートソードは筋肉娘の夢を見るか』を読みたかった。というわけで、あとで友人に借りて読みました。独特でなかなか。しかし、ノリスは小説では予想以上に目立ったる気がします。
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『山伏地蔵坊の放浪』 有栖川有栖 創元推理文庫 
地蔵坊先生のお気に入りのカクテル『さすらい人の夢』の二杯目が空く頃、物語は始まる。土曜の定例会で山伏先生が聞かせてくれる体験談ときたら、ローカル線の犯人消失、崖に住む新興宗教家の死、トリュフに端を発する真夏日の事件、雪と共に振ってわいた博士邸の怪など、揃いも揃って殺人ばかり。ことごとく真相を看破したという地蔵坊の推理はいかに。
いきつけのバーで山伏が語る放浪先のミステリー。いかにも人を喜ばすための与太話っぽいところがミソかなと。だから、どことなくわざとらしいけど面白い。あとは、最後にぼそっともらすマスターの一言がいいですよね、なんとなく。
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『東京ナイトメア 薬師寺涼子の怪奇事件簿』 田中芳樹
講談社ノベルス 
幸せ一杯のはずの結婚式場は、大混乱の坩堝に陥っていた。死体が空から降ってきたのだ。戸惑う人々を尻目に目を輝かせる超美人が一人。そう、彼女こそ警視総監をも恐れさす史上最強の女性警察官僚、薬師寺涼子警視その人だった。従僕の泉田警部補をつれ、上司の迷惑省みず、傍若無人の捜査活動、開始。
オーホホホと高笑いをする女王様が、世の中の二流、三流の悪党を退治するという典型的な物語かな。あとは主人公の立場が、自分で思ってるほど悪くないってのも。それにしても小悪党はほんと小悪党です、高みから見下ろされたら哀れで哀れで。けど、もうちょいトリックとかひねりがほしかったですね。
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『七人の迷える騎士』 関田 涙 講談社ノベルス 
猫の死体と奇怪な暗号。文化祭のミスコン会場を地獄に変えた鏡の殺人。演劇部の部室で、屋上で… めまぐるしく起こる密室殺人に仕掛けられた巧妙な罠。白雪姫の物語どおり殺戮を繰り返す「スノウ・ホワイト」の正体とは?
なんというか、あまりにも遊んでいる、殺人をゲームにしているという印象が非常に濃いです。犯人にしても探偵にしても。密室殺人、見立て殺人、ミステリですからそれらが行われても別にいいですが、理由がないというのはどうかと… そしてそれを逆手にとって犯人指摘となるというのも間抜けです。必要のないことをして証拠を残すわけですから。そして結末、反省のない犯人と、犯人を許そうともする探偵。是非とも、解決の場に被害者の遺族を出席させてほしかったなと思ったりもしました。なんにせよ、ちょっと同調できません。
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