『サンタクロースのせいにしよう』 若竹七海 7点
『麿の酩酊事件簿 花に舞』 高田崇史 8点
『イカ星人』 北野勇作 6点
『四季 春』 森 博嗣 7点
『砂塵の国の魔法戦士 魔法戦士リウイ』 水野 良 7点

『サンタクロースのせいにしよう』 若竹七海 集英社 BK1-3.gif (240 bytes)

 わたし岡村柊子、27歳。失恋の痛手から立ち直るため、松江銀子さんのルームメイトに立候補。でも、世間はそんなに甘くない。銀子さんは変わり者で、おまけに幽霊がでたり、死体騒ぎが起きたりもう大変…。

 いつもながらの人の悪意がありつつも、結構和める作品が多かった印象を受けた一冊でした。主人公よりも、同居人の常識のないところが、和める要素をもっているのかなと。意外と、自分の周りに迷惑を撒き散らす非常識人間がいると困るのですが、それをはたから見てると楽しいというか、なんというか。そんな感じで、あっという間に読み終わって、面白かったと思います。

『麿の酩酊事件簿 花に舞』 高田崇史
 講談社ノベルス BK1-3.gif (240 bytes)

 勧修寺家の跡取り息子、文麿、31歳、独身。家訓にかなう素敵な女性をさがすも、いつも最後のところで空回り。酔えば酔うほど名推理を発揮し、悩める美女を救う文麿だが、果たして彼の願いは叶うのか…?

  のんびりお坊ちゃんが、美人にであってデートして、酔っ払って推理するというある種イロモノミステリかなと。面白かったです。酔って「〜れす〜」なんていってるのに、いきなり推理力抜群の真人間(?)になったりするのが。もとは漫画原作ということですが(漫画は読んでないです)、そんなのを感じない、普通に小説として楽しめた作品だったと思います。

『イカ星人』 北野勇作 徳間デュアル文庫 BK1-3.gif (240 bytes)

 売れないSF作家「K」が、近所のコンビニで手にした謎の求人チラシ。「簡単な流れ作業で高収入 単純で今日から出来ます稼げます」 今にして思えば、それこそがKにとってのイカ星人と戦いの始まりだったのだ! イカ星人の秘密工場でつくられるさまざまなイカ製品がもたらす、さまざまな悲劇・喜劇・不条理劇。

  もう、短編なんだか長編なんだかもわからない、恍惚とした文章の世界。どろどろのぐっちゃぐちゃ。イカにまつわる妄想の世界が展開するものの、それ自体が結構支離滅裂で、イカソーメンがくっついたり、地球防衛軍が戦ったり、イカくさかったり、神経を切断したり、もう、変。なんだかわからない小説を読みたい人にはオススメですが、それ以外の人にはあんまりオススメはしません。

『四季 春』 森 博嗣 講談社ノベルス BK1-3.gif (240 bytes)

 少女の頃から天才として育った、真賀田四季。そんな少女時代、叔父、新藤清二の病院で密室殺人が起こる。唯一の目撃者は透明人間だった!? すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考する才能に群がる人々。それを遥かに超えて、四季は駆け抜けていく。

 巧妙に仕組まれた仕掛けに気が付いたときにはすでに遅く、それまでのいまいち把握できていなかった展開を読み直そうかなと思ったけど、まあそのまま読み進んで、いわゆるシリーズのサービスシーンを読んでニヤリ。と、S&MシリーズとVシリーズ両方を読んでから読むべき、おまけの小説なのかなと。きっと、これだけ読んでも何が何だかでしょうし。それにしても、夏秋冬はどうなることやら…

『砂塵の国の魔法戦士 魔法戦士リウイ』 水野 良
 富士見ファンタジア文庫 BK1-3.gif (240 bytes)

 父王リジャールの密命を受け、"賢者の国"オランへ向かうリウイたち一行は、途中"砂塵の国"エレミアに立ち寄る。補給のための逗留だったが、運命の女神は彼らを騒動に巻き込む。ふとしたことで出会った皇太子に招かれた夜、秘宝「黄金のランプ」が強奪されてしまったのだ。そのうえその「黄金のランプ」は魔法の宝具で、世界を破滅へと導く力を持っていた…

 いつのまにやらセカンドシーズンの最終章になっていたこのお話。ファーストシリーズを強引に持ってきているせいか、物語で多少の変なつながりなんかもありますが、結構ライトに読めて楽しかったです。しかし、先にあとがきを読んでしまい、あるネタバレを目にしてしまったのがちょっと失敗。しかし、いつも思いますが、ただの冒険者が世界を救うような使命に出会ってしまうのは、資質なのか、それともご都合なのか。普通に小さい冒険をいくつもこなしてるほうが、読み手としては楽しめたりするんですけどね。あんまり大げさよりかは。