『はじまりの島』 柳 広司 8点
『劫尽童女』 恩田 陸 7点
『黒猫・黄金虫』 エドガー・ポー 7点
『迷宮百年の睡魔』 森 博嗣 7点
『夏のロケット』 川端裕人 9点
『はじまりの島』 柳 広司 朝日新聞社 
1835年9月、英国の軍艦ビーグル号がガラパゴス諸島を訪れた。巨大なゾウガメとイグアナたちが支配する「魔の島」で、上陸者が次々と奇怪な死を遂げる。敢然と謎に立ち向かった若き日のダーウィンであったが…
進化論をうたったダーウィンが探偵という一風変わった作品。舞台もガラパゴス諸島だったりして、知的要素のじつはバッチリな一冊でした。謎解き要素もそれなりだし、ダーウィンの論理を上手く使ってる感じもして面白かったですね。おすすめかもしれません。
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『劫尽童女』 恩田 陸 光文社 
アメリカの諜報機関「ZOO」は数年前に組織から逃げ出した博士が日本に潜伏しているとの情報を得て、特別工作員を送り込む。が、そこで待っていたものは…
表紙をみるかぎり童話風の話なのかなあと思い込んでいたら、ぜんぜん違うじゃないですか。まさか、血と硝煙の香るサイキック・ウォー・バトルというドロドロの血なまぐさい話だったとは… まあ物語が妙にご都合主義なところと、やはり広げた風呂敷をたためない結末がちょっとどうかなという感じでした。
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『黒猫・黄金虫』 エドガー・ポー 新潮文庫 
発作的に殺した黒猫の呪いをうけて転落してゆく事故破滅型の病的心理を持つ男の姿を、恐怖と戦慄のうちに象徴化した『黒猫』、隠された伝説の財宝をめぐる怪奇的推理小説『黄金虫』など5編をおさめた作品集。
結構独白っぽい部分が多く、物語という感じが薄いのですが、それなりに怪奇っぽさを感じました。まあ、表題作の二作はたしかによかったと思いますが、その他の作品はどうかなあと。
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『迷宮百年の睡魔』 森 博嗣 新潮社 
一夜にして森が消え、周囲が海になってしまった伝説の島イル・サン・ジャック。ミチルとロイディがこの島の宮殿モン・ロゼを訪れた夜、曼陀羅の中で首を落とされた僧侶の死体が見つかる。いったい誰が頭を持ち去ったのか。かつてある街の塔で出会った美しい女王と、ミチルの謎は解かれ、そして、新たな謎へと引き継がれていく…
やはりイメージは『キノの旅』ですね。訪れた閉鎖的な国での冒険。首切り事件は起こるものの、殺人がメインというには微妙に焦点がずれており、やはり国の謎こそが本質といった感じ。前作『女王の百年密室』はミステリとして読んでしまいましたが、今回はミステリとして読まず冒険小説の感じで読んだためか結構楽しめた気がしました。
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『夏のロケット』 川端裕人 文春文庫 
火星に憧れる高校生だったぼくは、現在は新聞社の科学担当記者。過激派のミサイル爆発事件の取材で同期の女性記者を手伝ううち、高校時代の天文部ロケット班の仲間の影に気づく。非合法ロケットの打ち上げと事件は関係があるのか?
すごく面白かったです。いってみれば高校時代に小型ロケットを作っていた仲間と、再び出会い、再びロケットを作っていくという青春SFですが、すごいのひと言でもあります。知的好奇心を満たしてくれ、興奮も与えてくれる。もう、ワクワクドキドキしっぱなしでした。オススメの一冊です。
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