『ルナル・サーガ・リプレイ 魔獣の夢篇』 友野 詳 8点
『蜜の森の凍える女神』 関田 涙 7点
『密室ロジック』 氷川 透 7点
『粗忽拳銃』 竹内 真 7点
『ふつうの学校』 蘇部健一 7点
『ルナル・サーガ・リプレイ 魔獣の夢篇』 友野 詳
富士見ドラゴンブック
かつてアンディと共に戦ったアーデリアは、アンディからの協力要請を受け、昔の仲間であるラウラ、シルフィ、ケルナーと共に犯罪者たちの町「魔界都市」へと向かった。そこで出会ったのはハンサムとウォッカという二人組み。新しい冒険が始まった。
うん、キャラがいいですね、ハンサムにウォッカ。ルナルはルールよりもGMとのやり取りなど"話"をすることで色々と進めるからTRPGとして正当で楽しいのかなと思いますし、しかもこのキャラたちはゲームに有利になるような成長ではなく見事にロールプレイしてるあたりが上手いなあと。面白かったです。
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『蜜の森の凍える女神』 関田 涙 講談社ノベルス 
大学生らが集い吹雪の山荘で行った「探偵ゲーム」。余興のつもりが、翌朝現実の刺殺死体が発見されて事態は一変した。現場の不可解な鍵の開閉は何を意味するのか?
学生たちが集まった山荘にて起こる殺人事件、ということで本格風味を発揮した感じの作品ですね。一応二重の仕掛けがあるんですよね、きっと。でもその一つの仕掛けにそれほど関心とか驚きを感じることもなく、ささーと流して読んじゃいましたし、結末についても私の好みじゃない結末だったなあというのが感想。まあ普通の本格でしょうね。
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『密室ロジック』 氷川 透 講談社ノベルス 
殺される前も後も室内には被害者ひとりきり。左右の廊下には複数の人間が、非常口の前には監視カメラが出入をずっと見張っている。こうして密室状況は作り出された。
あいかわらず、って感じで、大きな穴があいてるなぁって印象を。他の感想を見ていて目に付く文章がくどいとかは、私はそれほど気にはならないんですけど、推理の根本に穴があるのはどうなんだろって思っちゃいますね。まあ、今回は最後が非常にあっさりとおわってるから問題もないですが、これで告発してたらダメですな。まあ、適当なときに丁度いいミステリっていえばそうなんですが。
というわけでネタばれで気になった点を。(↓)
まず、何よりもA,B,C地点での人の動きの方向がわからないということ。特にA地点ではかなりの人の変動があるにもかかわらず、どちらから(犯行場所の会議室方向から)きたかどうかの記述すらないので、まず密室という定義があいまいすぎるという点。結局、犯人がどこから逃げたかってことに意味がなくならないか、と。
次に心理描写。犯行後(?)の犯人の心理が普通すぎないかということ。
さて、仮に作中の話が正しいとして、冴子が休憩室で電話を受けた件も引っかかる。このときが被害者からの電話だったとすると、その後彼は殺されたことになる。氷川が犯人が殺害した時間を推理しているが、会議室に被害者が一人残されたあと、すぐに侵入されて殺されたというのがこの時点で否定される。じゃあ、その後、犯行可能な時間は、A地点で女性が3人から1人に減ったころと考えられ、結局のところP.155の下段こそが正しい推理なんだろうなあと。それをわかってて書いてるんでしょうかね?
ってことです。う〜ん…
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『粗忽拳銃』 竹内 真 集英社 
駆け出しの噺家、自主映画監督、貧乏役者、見習いライターの四人の若者が一丁の拳銃を拾った。そのことにより、日常に変化が現れ始める! 一風変わった青春小説。
ちょっとした変わり者でありながらも、それぞれ夢を追いかける若者たち。そこで出会ったのが何故か拳銃。そして、その拳銃を撃ってみたことによる心境の変化と、重み。心の葛藤を拳銃という小道具によって引き出し、昇華していくという変わった青春小説で、とくに噺家天馬がじつにいいキャラを出しており楽しめた作品でした。独特な雰囲気をもつ青春小説なんかを読んでみたいかたなどにはオススメですね。
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『ふつうの学校』 蘇部健一 講談社青い鳥文庫 
ぼくの名前はアキラ。あしたから、いよいよ青陽小学校の五年生。だから、いまいちばん気になるのは二年に一度のクラス変え。あこがれのナナちゃんといっしょに、美人のルイ先生のクラスに入れるといいんだけど。でも、よその学校からとんでもない先生がやってくるというウワサもあったりして。なんだか新学期早々イヤな予感が…
あの蘇部さんが青い鳥文庫で本を出したということで、読んでみたんですが… まず"ふつう"じゃないですね。ダメ人間まっしぐらって感じが。まあ、それを爽やかに描いているから普通に笑って読めばいいのかもしれませんが、読者の対象年齢は考えたほうがいいかも。ちなみにミステリではありますが、やはりネタは蘇部さんだなあといった感じでしょう。
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