『動機と機会』 土屋隆夫 7点
『ダブルダウン勘繰郎』 西尾維新 6点
『やっとかめ探偵団』 清水義範 7点
『蚊トンボ白鬚の冒険』 藤原伊織 8点
『屍島』 霞 流一 7点
『動機と機会』 土屋隆夫 天山文庫
”満30年殺人事件ゼロ”の小都市でついに起きてしまった殺人。被害者は地方のゴロツキ新聞の社長で、死因は毒殺だった。犯行の方法も判明していた。殺害時刻、容疑者たちも限定され、事件発生から一時間以内に、関係者全員の尋問が行われた。そして証言の事実関係も立証され、事件は早期解決されると思われたが、動機のある者には機会がなく、機会のあった人間には動機がなかった!?
オーソドックスなミステリ短編集。まあ、これから犯罪を犯そうとする人間の心理を書いてるところとかは面白かったかもしれません。あっさりと読めました。
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『ダブルダウン勘繰郎』 西尾維新 講談社ノベルス 
京都―――河原町御池交差点。むつみはそびえ立つJDC(日本探偵倶楽部)ビルディングを双眼鏡で一心不乱にみつめる奇妙な探偵志願者・虚野勘繰郎とめぐりあう。それが過去に66人の名探偵の命を奪った『連続名探偵殺戮事件』の再起動と同調する瞬間だとは思いもよらずに…
JDCっぽいといえばJDCっぽいんだけど、JDCはほとんど関係ないという気も。なんでしょう派手さが足りないから、なんとなく物足りないのかもしれませんし、薄いのも「読んだー」って気分にならないかな。ちょっと拍子抜けした感じの一冊でした。
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『やっとかめ探偵団』 清水義範 光文社文庫
名古屋で駄菓子屋「ことぶき屋」を営む波川まつ尾(74歳)。さっぱりとした性格と頭のよさを慕って、朝から晩まで婆チャンたちが引きも切らず、名古屋弁の花が咲く。ある日、近所の寝たきり爺さんが何者かに殺された!? 大変だぎゃあ! 早速、まつ尾を中心に婆チャンたちは円陣を組み、情報収集へ…
こっちはユーモアたっぷりの方言ミステリ、かな。名古屋弁ってのは聞いてる(読んでる)だけでも、妙にまったりとしてしまいますよね。探偵団がお婆ちゃん集団というのもなかなか斬新で面白いかも。というわけでなかなか楽しめた一冊でした。
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『蚊トンボ白鬚の冒険』 藤原伊織 講談社 
ランナーの道を断念して以来の全力疾走をした日、若い水道職人・達夫は、羽音とふしぎな声を聞く。奇妙な能力を持った蚊トンボ”白鬚”が頭に侵入してきたのだった。達夫はシラヒゲの力で、オヤジ狩りに遭っていたアパートの隣人・黒木を救う。黒木は、株取引で巨額の損失を暴力団に与え、血眼で行方を追われる身だった。彼らは、黒木の居場所を達夫に吐かせるため、恋人・真紀をターゲットしたが、凶悪な気を放つ赤目の男の介入に、達夫は闇社会に真っ向から挑む道を選んだ。
奇妙な能力をもった蚊トンボ”白鬚”が頭に取り付き、闇社会の騒動に巻き込まれていくというハードボイルド風作品かな。ちょっとハードボイルドとはずれて爽やか風ですが。そうですね、面白かったです。蚊トンボに取り付かれた男という特殊な設定であるにもかかわらず、キャラクタは魅力的だし、ストーリー的にもバランスよく展開するし、結末をもうチョット先まで見たいなというのもありましたが、非常に惹き込まれ、楽しめたと思います。オススメ。
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『屍島』 霞 流一 ハルキ文庫 
不可思議な現象が、奇跡かトリックかを鑑定する、奇跡鑑定人のもとへ、瀬戸内海の鹿羽島というところからの依頼がきた。島のある山の中で、木から鹿の首が生えていたのだという。早速、魚間岳士と天倉真喜郎の二人は鹿羽島へと向かったのだが、殺人事件が勃発し…
おお、霞さんに似合わずなミステリアスなタイトルの作品と思いきや、「鹿羽島」つまりは”鹿”がテーマなのです。ついでに馬もプラスで”馬鹿”だったり。バイオテクノロジーで生み出されたとされる馬と鹿の合成獣”馬鹿”が人を殺しまわっているかもしれない、とんでもない状態で奇跡鑑定人の推理が光るという、あいかわらずのバカっぷり。しかし、個人的に波長が合うんですかね、楽しく読めるわけです。いやあ、霞ワールド堪能しました。
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