『猫殺し、その他の短篇』 椎名 誠 6点
『シャロウ・グレイブズ』 ジェフリー・ディーヴァー 7点
『オーギュボンの祈り』 伊坂幸太郎 7点
『リドル・ロマンス 迷宮浪漫』 西澤保彦 8点
『黒後家蜘蛛の会2』 アイザック・アシモフ 7点
『猫殺し、その他の短篇』 椎名 誠 文藝春秋
「これから猫を殺しに行く」
家の事情により飼い猫を殺しに出かけた先は川、しかしそこで赤い目の男が現れて…
うーむ、なんだかなぁという感じ。一応私小説風ですが、どうも全般的に最後が尻切れトンボのように唐突に終わっちゃうという、欲求不満残しすぎかなぁと。純文系でもあるのかもしれませんが、苦手ですねこういうの。
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『シャロウ・グレイブズ』 ジェフリー・ディーヴァー
早川文庫 
音もなく飛来したライフルの弾丸はガソリンタンクに命中、車は爆発炎上し、火の玉に包まれた。マーティもその炎の中に… のどかな田舎町へ、相棒のマーティとロケハンに来たペラム。だが何者かが執拗に作業を妨害し、ついにはマーティが命を落とした。保安官は、単純な事故だと片づけようとするが、復讐に燃えるペラムは単身、町に潜む巨大な悪に挑む!
映画のロケーション・スカウトのジョン・ペラムが、訪れた田舎町で巻き込まれるサスペンス。ただ、期待以上ってことはなかったです。なんというか、結構おとなしめのサスペンスで、それほど引き込まれるわけでもなく、落ち着いて安定した展開だったかなと。まあ、最後はミステリらしく……でしたけど。以降のシリーズを読むか、というとちょっと考えちゃいますね。
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『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎 新潮社 
警察から逃げる途中で気を失った伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来鎖国を続けているその孤島では、喋るカカシが島の預言者として崇められていた。翌日、カカシが死体となって発見される。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止できなかったのか?
気が付いたら見ず知らずの島に辿り着いており、その島は外部との接触もなければ、なぜかカカシが未来を予言するという不思議な世界。という、ちょっと変わった世界での殺カカシ事件。『ラッシュライフ』でも感じましたが、この人はパズルのピースを綺麗にばら撒くのが上手いなあと思います、読み終わってみるとこれが見事に収まるべくして収まるんだから。そうですね、なんだか幻想でもあり、かいま見えるリアルな世界もあいまって、微妙にバランスが取れてる感じもいいですね。好みの問題もありますんで、一風変わったミステリを読みたい人にはオススメかな。
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『リドル・ロマンス 迷宮浪漫』 西澤保彦 集英社 
背中まで伸びる流れるような光沢の黒髪る。昏い光をたたえた双眸、くっきりと形のよい鼻梁、そして尖った顎。男の名は”ハーレクイン”。何でも願いを叶えてくれる”魔法使い”。彼のオフィスには今日も”望み”を持ったクライアントが訪れる…
”望み”をかなえる謎の美形「ハーレクイン」。まるでセラピーとかカウンセリングのように、訪問者の”望み”をかなえるという、ミステリで言い換えれば安楽椅子探偵のようでもあります。この”望み”というのが、その本質を突き詰めていくと”謎”にも関連してきて、そこが意外と面白いというか、なんというか。意外とよかったです。そうですね、あえて言えば『完全無欠の名探偵』っぽい感じもしました。
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『黒後家蜘蛛の会2』 アイザック・アシモフ
創元推理文庫 
「黒後家蜘蛛の会」の会員―――化学者、数学者、弁護士、画家、作家、暗号専門家の六人、それに給仕一名は、毎月一回晩餐会を開いて四方山話に花を咲かせていた。ところで、いったん話がミステリじみてくると会はにわかに活況を呈し、会員各自が素人探偵ぶりを発揮する。ところが最後に真相を言い当てるのは、常に給仕のヘンリーだった!
要はいろんな職業の人間がゲストを招いて集まって、ゲストの話を聞くという趣向の中で、謎を解くという、みんなで安楽椅子探偵ですね。短編で、非常に上手い終わり方、まとまり方をしているから楽しめたなーという感想です。こういうのって洗練されてるってイメージですよね、非常に綺麗で。純粋に「推理」を楽しむならこういうのが一番かもしれません。
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