『ST 警視庁科学特捜班』 今野 敏 7点
『Killer X』 クイーン兄弟 7点
『六色金神殺人事件』 藤岡 真 9点
『刑事暗殺。 ショットガン刑事』 秋口ぎぐる 7点
『モンスター・ドライヴイン』 ジョー・R・ランズデール 7点

『ST 警視庁科学特捜班』 今野 敏 講談社ノベルス BK1-3.gif (240 bytes)

 多様化する現代犯罪に対応するため設置された「警視庁科学特捜班」、略称ST。プロファイリング担当の青山は、一般の捜査陣が典型的な淫楽殺人であると断定した事件に、一人、異を唱えた。繰り返される猟奇犯罪、青山だけが気づいた犯人像の「矛盾」とは?

 一癖も二癖もあるはみだしものが集まった集団が、事件を科学的に捜査するもの。とはいえ科学的というほどでもないですが。なかなかキャラクター的な小説かもしれませんが、楽しめました。

『Killer X』 クイーン兄弟 カッパノベルス BK1-3.gif (240 bytes)

 新進推理作家・本郷大輔ら六人が訪れた、高校時代の恩師・立原茂邸。ある事故のため車椅子生活を余儀なくされた立原によって完全にオートメーション化された山荘で、悪意の連鎖が始まる!

 雪に閉ざされた山荘に集められた男女五人と子供が一人。まったくもってのトリックづくしな作品でしたが、逆にそのトリックの連なりがややこしく、わかりにくくなってるかとも思います。ということで、過剰な演出も逆効果だなと感じた作品でした。

『六色金神殺人事件』 藤岡 真 徳間文庫 BK1-3.gif (240 bytes)

 保険調査員・江面直美は青森の出張の帰り、吹雪に遭い小さな町に入り込む。そこでは「六色金神祭」が行われていた。中央からタレントまで呼んで大規模な祭りだが、町は電話も不通、交通も遮断された完全な陸の孤島。そこで次々と起こる不可解な殺人事件――― 宇宙開闢から大和朝廷の成立までの歴史をつづったという六色金神伝紀によれば、ここ津本は宇宙の中心であったという。

 すごい!みごと!騙された!と三拍子そろった作品だったかなと思いましたよ。眼鏡の男や髭の男など人物描写のはっきりしない部分などもありますが、実はそれももごもごもご… ジェットコースターのような上りあり下りありの勾配が続く道のりを進むかのように、意外と物語りにのめりこませていき、「真相」で一気に起爆、爆笑。うわぁ、と思ったらまた起爆と、実にお見事じゃないですか。至極の一冊でした(ほめすぎかな…?)。

『刑事暗殺。 ショットガン刑事』 秋口ぎぐる
 富士見ミステリー文庫 BK1-3.gif (240 bytes)

 全国の名物刑事たちが一同に会する「全国刑事部総会」。その会場となるホテルの一室で北摂高校の刑事が殺されていた! 「ショットガン刑事」こと宇野辺虎雄は容疑者にされ、刑事部から追われることになってしまう。これはなにかの陰謀か?
 一方その頃、ヒトミは学内で起きた家宅侵入事件を調べていた。やがて二つの事件が絡み合い、一つの巨大な悪を浮き彫りにしていく…

 まあ、ライトミステリというかバカ小説というか。刑事暗殺の容疑者となった「ショットガン刑事」が自らの潔白を晴らすため無茶をしながら暴捜するという… 輝ける変な刑事たちはいいんですが、しかし無茶は無茶というか、よく死人がでないなあと。一応完結っぽい終わり方でした。

『モンスター・ドライヴイン』 ジョー・R・ランズデール
 創元SF文庫 BK1-3.gif (240 bytes)

 金曜の夜、ぼくたちはドライヴイン・シアター「オービット」に集まった。いつものB級ホラー映画オールナイト。いつもの大騒ぎ。だが突然、血の色の光を放つ怪彗星が襲来し、観客全員が異空間に閉じ込められてしまった! 娯楽の殿堂から一転、生き残りを賭けた凄絶な戦場に変わる「オービット」。ぼくたちはここから生還できるのか!?

 B級映画の上映をする場所が、B級映画の世界になってしまうという、なんともいえない状態の中、場は混乱していき、もはやとんでもないことになったなあという… バカっぽいんですがわずかに青春でもあるのかなという。なんともはや、微妙なホラーでした。