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2009年03月22日

[感想] 『モップガール』/加藤実秋

 モップガール

 著者:加藤 実秋
 出版社:小学館 単行本
 発売日:2009-03-06
 価格:¥ 650
 ISBN:409408360X

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 なんなのこの人たち?なんなのこの会社!? 高給優遇・初心者歓迎…求人広告に誘われて、フリーターの桃子が就職した先は、事件・事故現場の後始末が専門の掃除会社だった。そこで働くのは、超犬好きの社長を筆頭に、売れない役者の重男、ギャルの未樹、イケメンだが無愛想な翔と、変人ばかり。ようやく仕事にも慣れてきた桃子だったが、ある事件現場の清掃中、フラッシュバックに襲われる。

 超感覚で事件現場の”なにか”を感じてしまう主人公が、それを取り除くため事件を解決するというもの。TVドラマとは完全に別物です。見てないけど。設定とか、個性豊かな登場人物はユーモアがあって面白かったです。シリーズものとしては結末の展開から次で終わりという印象がありますが、次が出るならそれはそれで読んでみたいですね。犬好き社長がいいですねぇ。

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2009年03月18日

[感想] 『くらやみの速さはどれくらい』/エリザベス・ムーン

 くらやみの速さはどれくらい

 著者:エリザベス・ムーン
 出版社:早川書房 文庫
 発売日:2008-12-10
 価格:¥ 1,050
 ISBN:4150116938

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 自閉症が治療可能になった近未来。自閉症者最後の世代であるルウは、製薬会社の仕事とフェンシングの趣味をもち、困難はありつつも自分なりに充実した日々を送っていた…ある日上司から、新しい治療法の実験台になることを迫られるまでは。“光の前にはいつも闇がある。だから暗闇のほうが光よりも速く進むはず”そう問いかける自閉症者ルウのこまやかな感性で語られる、感動の“21世紀版『アルジャーノンに花束を』”。ネビュラ賞受賞作。

 純真な人間が変化していく様子と書くと語弊があるかもしれませんが、そんな感じの物語です。自閉症患者の視点で描かれる物語は独特で、最初の方はとっつきにくい部分もあるのですが、やがて彼らが非常に繊細な人間であり、普通の人以上に優れた才能を持つ人たちということが伝わってきます。そこに自閉症治療の実験被験者になる話が出てきて、平穏は失われ環境が変化します。脳を治療し、"普通の人"になることは今の彼らではない人物になってしまうということなのか? 
 彼らは治療のことを知るため勉強します、自己を問いつつ勉強することで彼らは求めていない変化を起こしていきます。緩やかな変化、知ることによる変化、他者と交流することによる変化、そして治療という大いなる変化。自己の変化という戸惑い、そしてノーマルとは何か。いろいろ考えられながら、結末へと向かっていきます。読み終わったとき、なんだか寂しい思いにとらわれました。『アルジャーノンに花束を』と比較されるということはよく分かりますが、この独特な雰囲気は似て異なるすばらしい作品と思います。

投稿者 FOOL : 20:21 | コメント (0) | トラックバック

2009年03月08日

[感想] 『鴨川ホルモー』/万城目学

 鴨川ホルモー

 著者:万城目 学
 出版社:角川グループパブリッシング 文庫
 発売日:2009-02-25
 価格:¥ 540
 ISBN:4043939019

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 このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり。

 文庫落ちしたということで、再読しました。映画化もしますし、予習復習です。で、やっぱり面白かったですね。改めて読むと、意外とホルモー自体描かれていないということがわかり、青春小説だなーと。結末がわかっていつつも楽しめるエンタテイメントっていいですよね、波長があってるんだか。なお、サイドストーリーを扱った『六景』で描かれている内容は、こちらでさほど出てきていないところがちょいと残念でしたが。二人静とかどうなってたかと思いきや、特に記述なしでしたか、そうですか。

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2009年03月06日

[感想] 『秋期限定栗きんとん事件 (上)』/米澤穂信

 秋期限定栗きんとん事件〈上〉

 著者:米澤 穂信
 出版社:東京創元社 文庫
 発売日:2009-02
 価格:¥ 609
 ISBN:4488451055

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 あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。―――それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい…… シリーズ第三弾。

 彼氏彼女がいるってことは小市民よりもグレードアップしてませんか?と言ってみましょう。それはさて置き、地味な感じの上巻でしたが、その裏で行われている何かを非常にひしひしと感じさせるところが技ですね。解き放たれた狼が暗躍しているんでしょうかね。うーん、強敵と書いてともと読むとありますが、逆パターンになりそうな下巻にニヤニヤしてしまいそうな楽しみを感じます。

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2009年03月05日

[感想] 『プリンセス・トヨトミ』/万城目学

 プリンセス・トヨトミ

 著者:万城目 学
 出版社:文藝春秋 単行本
 発売日:2009-02-26
 価格:¥ 1,650
 ISBN:416327880X

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 女子になりたい中学生・大輔と彼を守ってきた幼馴染の茶子。彼らが暮らす空堀商店街に、会計検査院の調査官3人がやってきた。五月末日、ある大阪の秘密が明らかになったとき、大阪が全停止した―――

 これまでの京都、奈良を舞台としたファンタジー系とはちょっと異なり、現実をさもありなんという展開にもっていた本作でした。最初の展開が、視点も入り混じることからスローかなという点がありますが、中盤から終盤にどんどん盛り上がり一気に引き込んできました。ラストあたりにぐっとくるものも。登場人物たちが何らかの武将の名前なのも万城目さんの遊びですよね。ある種そこから一部のネタもわかりますが。個人的にはやはり『ホルモー』の方が好みですが、現実っぽさを感じたいならこっちかもしれません。

投稿者 FOOL : 23:34 | コメント (2) | トラックバック

2009年03月02日

[新刊情報] 2009年3月

なんかいろいろ文庫落ちするような。
上遠野、霞、米澤、リプレイは買い、ダンセイニ、森見、有川をどうしようかな、というところ。

3月5日 『残酷号事件 the cruel tale of ZANKOKU-GO』/上遠野浩平 講談社ノベルス 【Amazon
3月5日 『紙魚家崩壊 九つの謎』/北村薫 講談社ノベルス 【Amazon
3月5日 『カンナ 吉野の暗闘』/高田崇史 講談社ノベルス 【Amazon
3月6日 『モップガール』/加藤実秋 小学館文庫 【Amazon
3月6日 『二壜の調味料』/ロード・ダンセイニ ハヤカワポケミス
3月上旬 『ロング・ドッグ・バイ』/霞流一 理論社ミステリーYA!
3月10日 『DOG&DOLL』/森博嗣 東京FM出版 【Amazon
3月10日 『町長選挙』/奥田英朗 文春文庫
3月10日 『深淵のガランス』/北森鴻 文春文庫
3月10日 『カンニング少女』/黒田研二 文春文庫
3月10日 『恋文の技術』/森見登美彦 ポプラ社
3月11日 『秋期限定栗きんとん事件(下)』/米澤穂信 創元推理文庫
3月12日 『二枚舌は極楽へ行く』/蒼井上鷹 双葉文庫
3月12日 『シートン「探偵」動物記』/柳広司 光文社文庫
3月12日 『本格推理 特別編』/二階堂黎人 光文社文庫
3月12日 『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』/島田荘司 光文社文庫
3月12日 『まほろ市の殺人』/倉知淳・我孫子武丸・麻耶雄嵩・有栖川有栖 祥伝社ノン・ノベル 【Amazon
3月13日 『卒業~開かずの教室を開けるとき~名探偵夢水清志郎事件ノート』/はやみねかおる 講談社青い鳥文庫
3月13日 『『ギロチン城』殺人事件』/北山猛邦 講談社文庫
3月13日 『邪馬台洞の研究』/田中啓文 講談社文庫
3月13日 『厭魅の如き憑くもの』/三津田信三 講談社文庫
3月13日 『レタス・フライ』/森博嗣 講談社文庫
3月14日 『三匹のおっさん』/有川浩 文藝春秋
3月18日 『織姫パズルブレイク』/矢野龍王 講談社
3月19日 『空は、今日も、青いか?』/石田衣良 集英社文庫
3月19日 『例外社会』/笠井潔 朝日新聞出版
3月20日 『たのだん(2) ソード・ワールド2.0リプレイ』/藤澤さなえ 富士見ドラゴンブック
3月23日 『ヨコハマフィスト』/加藤実秋 光文社
3月24日 『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』/大崎梢 創元推理文庫
3月25日 『少女七竈と七人の可愛そうな大人』/桜庭一樹 角川文庫 【Amazon
3月25日 『四隅の魔 死相学探偵2』/三津田信三 角川ホラー文庫
3月25日 『臓物大展覧会』/小林泰三 角川ホラー文庫
3月25日 『耽美なわしら 2』/森奈津子 早川文庫
3月27日 『ブロードアレイ・ミュージアム』/小路幸也 文藝春秋
3月28日 『こいしり』/畠中恵 文藝春秋

投稿者 FOOL : 23:45 | コメント (2) | トラックバック

2009年03月01日

[感想] 『秋の花』/北村薫

 秋の花

 著者:北村 薫
 出版社:東京創元社 文庫
 発売日:1997-02
 価格:¥ 504
 ISBN:448841303X

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 絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を苛酷な運命が待ち受けていた。ひとりが召され、ひとりは抜け殻と化したように憔悴の度を加えていく。文化祭準備中の事故と処理された女子高生の墜落死―親友を喪った傷心の利恵を案じ、ふたりの先輩である『私』は事件の核心に迫ろうとするが、疑心暗鬼を生ずるばかり。考えあぐねて円紫さんに打ち明けた日、利恵がいなくなった…

 久しぶりに北村作品を読みました。もっと日常の謎みたいな作品と思っていたのですが、死と向かい合う結構重たい話で円紫シリーズじゃなかったっけかな、と思うほどでした、円紫シリーズでしたが。まあ、薄いので読んでしまえばあっという間かもしれませんが、なにか気分が重くなる後味ですので、読む際の気持ちに注意が必要かも、です。

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