2007年10月24日
[感想] 『天帝のはしたなき果実』/古野まほろ
天帝のはしたなき果実
著者:古野 まほろ
出版社:講談社 新書
発売日:2007/01/12
価格:¥ 1,680
ISBN:4061824775
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90年代初頭の日本帝国。名門勁草館高校で、子爵令嬢・修野まりに託された数列の暗号を解いた奥平が斬首死体となって発見される。報復と解明を誓う古野まほろら吹奏楽部の面子の前で更なる犠牲者が!
帝国という独自の世界の中で、ある高校で起こった連続殺人の謎を追う学園推理劇、といえば面白そうなんですが… 本格となっています。確かに謎を解くための情報は提示されているのでしょう、しかし無駄に意味のない文章が多すぎる気もします。劇場型の推理劇のように、勿体をつけた喋り方や身振り、客席に語るかのような語り、逆に煩わしさがあります。また、無駄に長い一つにムリヤリ青春物語を組み混んで入るんじゃないかなと。実際事件は起こっていても、本当に推理に取り掛かるのが800ページ中の150ページぐらいなじゃないと思えるほどに。終わりもいまいちと言うか、なんじゃそりゃでしたし。総じて雰囲気を作るためにわけのわからん文章を読まされた、そんな感想です。
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2007年10月21日
[感想] 『木洩れ日に泳ぐ魚』/恩田陸
木洩れ日に泳ぐ魚
著者:恩田 陸
出版社:中央公論新社 単行本
発売日:2007/07
価格:¥ 1,470
ISBN:4120038513
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一組の男女が迎えた最後の夜。明らかにされなければならない、ある男の死。それはすべて、あの旅から始まった―― 運命と記憶、愛と葛藤が絡み合う、恩田陸の世界。
ある男女の別れの夜に、そのきっかけともなった事件を思い起こしながら話を進めるという回想もの。正直、もどかしいです。過去の出来事を語るのですが、彼らにしか分からないような会話で始まるため読者はそれを想像しながら読まなければなりません。しかも回想のための回想など、話が収束するどころか膨らんでいくわけです。まあ、いつもの恩田節といえばそれまでですが。で、ラストは一気に収束。まあはみ出るところは少なく綺麗にはまとまっているかもしれませんが、一気にくるので「あれ、終わっちゃった」みたいな余韻を引かない終りかたでした。なんとなく微妙です。
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2007年10月20日
[日常] 星を見上げれば
最近ではプラネタリウムが流行っているらしいじゃないですか。ということで相方と二人して私立科学館へ行ってきました。
たしかに混んでました。CGムービーで『銀河鉄道の夜』というのをやっており、これの評判が良いので見たかったのですが、1時間以上あとの公開も見事満席。普通にプラネタリウムを見ました。まあ、こちらもカップルが多く、すぐに満席になりましたが。
昔の子どもの頃に見たプラネタリウムといえば、空に星座が描かれ、テープで案内が行われた味気ないものという記憶だったのですが、いまでは学芸員の方が生でその日の星空を案内してくれるんですね。しかもそれだけではなく、この日は惑星についてのわかりやすい講義みたいなのもしてくれました。なんとなく子供向けではないような気もします。椅子も良い椅子で座り心地バッチリでしたし、時間もあっという間でしたし、予想以上に面白かったです。CGムービーってやつも見てみたいです。
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2007年10月19日
[日常] やっとかいな
11月26日 JOJO×乙一(公式)
ほんと自然消滅したのかと思ってました。やっと出ますか。吉良吉影との決戦後の杜王町の話みたいです。
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2007年10月18日
[感想] 『残酷な方程式』/ロバート・シェクリー
残酷な方程式
著者:ロバート・シェクリー
出版社:東京創元社 文庫
発売日:1985/02
価格:¥ 735
ISBN:4488614027
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手違いで惑星基地から締めだされた探検隊の一員。融通の利かないロボットを言いくるめなければ命が危うい。彼のとった奇策とは? 表題作ほか、気弱な男の突拍子もない人格改造術「コードルが玉ネギに、玉ネギがニンジンに」、大戦以後失われた文学の<記憶>を売る男と村人の交流を描く「記憶売り」など、黒いユーモアとセンチメントが交錯する、奇想作家シェクリーの佳作16編。
SFっぽい作品もあれば、実に普通の日常をひねった作品もあり、それぞれが面白いアイデアを備えているため、純粋に楽しめたと思える一冊でした。視点が変わると世界がかわるという、こんなことも創造できるんだなーと関心するところも。日本の星新一作品に似ているかもしれないな、と私は思いましたね。ほんと、SF初心者にも入りやすい一冊だとおもいます、私も初心者ですから。
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2007年10月17日
[感想] 『遠まわりする雛』/米澤穂信
遠まわりする雛
著者:米澤 穂信
出版社:角川書店 単行本
発売日:2007/10
価格:¥ 1,470
ISBN:4048738119
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神山高校で噂される怪談話、放課後の教室に流れてきた奇妙な校内放送、麻耶花が里志のために作ったチョコの消失事件――― <省エネ少年>折木奉太郎たち古典部のメンバーが遭遇する数々の謎。入部直後から春休みまで、古典部を過ぎゆく一年間を描いた短篇集。
時系列的にはこれまでの古典部シリーズの合間合間の短篇ということですね。まあ、謎というか些細なこととも思えるのですが、それを「気になります」の一言で謎にしてしまうわけですから、日常には謎が溢れていますよね。省エネだから大々的な謎解きもなく、手っ取りと解決して効率的。ついでに微妙な青春(ただし省エネ)もありで、それなりに楽しめたかなと思います。
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2007年10月15日
[日常] ガリレオのドラマ
一応観ました、TVドラマの『ガリレオ』。うーん、ありえないという突っ込みが凄い入るんですが、ドラマなんてこんなものですか? まず刑事が昼間っから一人でウロウロ、しかも民間人に捜査協力(というか強制)を行うなんて、警察の無能っぷりをアピールしているとしか。ついでに謎が解けないと切れるし、おいおい、警察の捜査怠慢じゃないのか、と。つづいて死因。薄い金属板に穴をあけるレーザーを後頭部にくらったら、頭蓋骨にも穴あいていませんかね? 都合よく燃えていないと完全な変死体ですよ、というか燃えるのかほんとに? ただの教授(?)が学校の予算と学生を使って自己満足の実験をやっていいのか? などなど… 原作では刑事は勤務時間外に友達に愚痴って話をしているイメージだったからまだましだったのにー そんなガリレオでした。
31は11番目の素数です。ということで11番目の素数の年齢になりました。
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2007年10月14日
[感想] 『Self-Reference ENGINE』/円城塔
Self-Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
著者:円城 塔
出版社:早川書房 単行本
発売日:2007/05
価格:¥ 1,680
ISBN:4152088214
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昔々あるところに、男の子や女の子が住んでいました。男の子が沢山いたかも知れないし、女の子が沢山いたのかもしれません。男の子はいなかったのかも知れないし、女の子はいなかったのかもわかりません。それとも全く本当に誰もいなかったのかもわかりません。ぴったり同じ数だけいたということは、とてもありそうにありません。もともと誰もいなかった場合だけは別ですけれども―――
黄色いハヤカワJコレクションです。うーん、よく分からないというのが正直なところ。奇想コレクションとか読んでいるような感じです。リタとジェイムズとリチャードがまず存在し、イベントが起こって時間が崩壊し、断片とあった世界に巨大知性体が現れ、何がどうなったかわからない世界で各々が物語を形成し… 時間という概念が崩壊しているため、系列はなく、それぞれで奇想な世界が描かれ、ある世界では物が生えてきて、ある世界では床下から大量のフロイトが出てきて、ある世界では難しい論文が発掘され。たぶん理解はできない、感性で論文を読むようなもんなんでしょう。繋がりとかもあるはずで、閉じないループした何かがあるはずなんですよ。とまあ、よく分からないことだらけで何を書いているのやら、ですが。そんな小説(?)です。
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2007年10月12日
[感想] 『オチケン!』/大倉崇裕
オチケン!―Rakugo Club The Key to Solving Mysteries (ミステリーYA!)
著者:大倉 崇裕
出版社:理論社 単行本
発売日:2007/10
価格:¥ 1,365
ISBN:4652086148
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大学に入学して早々、廃部の危機に瀕した落研(落語研究会)に入部するはめになった越智健一。そこで待ち受けていたのは、古い部室(幽霊が出る噂のアレ)と、風変わりな二人の先輩―――天才的な落語の才能を持つ(らしい)、飄々とした岸と、爽やか青年なのに、なぜか押しが強い中村―――だった。落語なんてまったく知らず冷や汗ものなのに、勝手な先輩たちに振り回され、ろくに授業も出られず、サークル間の陰謀にも巻き込まれる。そのうえ、キャンパスで奇妙な事件が起きて……
ミステリに似合う落語のキャンパスライフ、という感じの、まあコメディー風な一冊でした。人のよい新入生が、よく分からない先輩に巻き込まれ、落語がヒントで事件(?)を解決し、廃部を阻止していくという、まあよくわからない話だったりもするわけですが。面白いですよ、いい味の出ている登場人物たちとか、軽快に進む話とか。重たい話とか読んだ後には特にいいかもしれません、楽になれます。かるーくという話を読みたいときにはオススメです。
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2007年10月11日
[感想] 『女王国の城』/有栖川有栖
女王国の城 (創元クライム・クラブ)
著者:有栖川 有栖
出版社:東京創元社 単行本
発売日:2007/09
価格:¥ 2,310
ISBN:4488012272
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舞台は、急成長の途上にある宗教団体<人類協会>の聖地、神倉。大学に顔を見せない部長を案じて、推理小説研究会の後輩アリスは江上二郎の下宿を訪ねる。室内には神倉へ向かったと思しき痕跡。様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが、そして就職活動中の望月、織田も同調、四人はレンタカーを駆って木曽路をひた走る。<城>と呼ばれる総本部で江上の安否は確認したものの、思いがけず殺人事件に直面。外界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は決死の脱出と真相究明を試みるが、その間にも事件は続発し……
『双頭の悪魔』から実に十五年、江上シリーズの第四作が登場しました。先輩だと思っていた人々もすっかり後輩です。で、いままでもそうですが、分厚い。今回も<城>に閉じ込められた中での真相究明。アリスとマリアの視点が入れ替わりながら、何かを隠している教団相手に情報を収集します。かなり特殊な立場での事件解明に向けてで、読者としては歯がゆいというか、あまりにもおかしな教団に対して「ありえないだろう、こんなの」と思うわけですが、最後の最後で「ああ、そういうことか」とポンとひざを打つわけですよ。なかなかに見事な設定を使ってくれました。面白いと思います、こういう状況というか、なんというか。ただ、やはり長いなーと、マリア視点いらないような… ま、江上シリーズは後一作なのかな。次はもっと早く出てくれるといいなーと思いつつ待ちましょう。
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