2007年06月08日
[感想] 『俺が俺に殺されて』/蒼井上鷹
俺が俺に殺されて
著者:蒼井 上鷹
出版社:祥伝社 新書
発売日:2007/06/01
価格:¥ 900
ISBN:4396208308
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俺は絞殺された。よりによって世界で一番嫌いな男、バイト先のバーのマスター・別所にだ。だが、なぜか俺の魂は昇天せず、よりによって別所の体に飛び込んでしまった。俺は自分を殺した罪で捕まってしまう!? そんな不条理な! 俺の死体を呆然と見つめる俺。しかしその頃、俺を追い込むもう一つの殺人が起きていた。その容疑者が別所なのだ。別所のアリバイを証明すれば俺は殺人で捕まってしまうし、結局真犯人を見つける意外には窮地を脱する道はない。果たして俺は俺を救えるのか?
いきなり殺される主人公、そしてその犯人に乗り移ってしまった俺。いきなりトンデモない展開からスタートするミステリ。もちろん、「俺」は被害者と加害者になるだけじゃなく探偵もこなします。凄い展開、そして不幸の度合い。納得できないような、あり得ない展開から、この話を持ってくるのは凄いです。なかなか予想外な繋がりで、まさかと思いつつも、見事に期待を裏切ってのある意味綺麗な着地を見せてくれました。こりゃ傑作かも、と思ってしまいました。読ませますね、ホント予想を裏切って。なかなかに楽しめた一品でした。
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2007年06月07日
[感想] 『エンド・クレジットに最適な夏』/福田栄一
エンド・クレジットに最適な夏
著者:福田 栄一
出版社:東京創元社 単行本
発売日:2007/05
価格:¥ 1,680
ISBN:4488017363
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貧乏学生の晴也のもとに持ち込まれたのは、自分を付け回す不審者を捕まえてほしいという女子大生の頼み。早速彼女の部屋で不審者が現れるのを待っていると、マンションの前の道からこちらを見上げている男の姿が。しかし男は不審者ではなく、隣に住む女性の兄だった。妹と連絡が取れなくて困っている彼の頼みを、晴也は引き受けることになり…
福田さんもとうとうミステリ・フロンティアに登場したんだなあと感慨深いものがあります。相変わらずの作風を利用した、雪だるま式トラブル生産小説。人がいいのかわからない主人公。あっちで起こったトラブルを追いかけるうちに違うトラブルも請負、ついでに別も請負、知らないうちに巻き込まれ… 飽きさせないテンポ、コミカルな展開が面白おかしく読めます。何かに似ているなと思ったら『フロスト警部』シリーズに通ずるものがあるのかもしれません。そして本作では意外なことに、ちょいと「あれ」的エンディングで、綺麗じゃないけど上手いなと思いましたね。オススメな一冊です。
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2007年06月06日
[感想] 『人柱はミイラと出会う』/石持浅海
人柱はミイラと出会う
著者:石持 浅海
出版社:新潮社 単行本
発売日:2007/05
価格:¥ 1,260
ISBN:4103046716
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留学生リリー・メイスは、日本で不思議な風習を目にした。建築物を造る際、安全を祈念して人間を生きたまま閉じ込めるというのだ。彼ら「人柱」は、工事が終わるまで中でじっと過ごし、終われば出てきてまた別の場所にこもる。ところが、工事が終わって中に入ってみると、そこにはミイラが横たわっていた。
パラレルワールドの日本では不思議な風習が実際に行われているという設定です。それは人柱であったり、黒衣、お歯黒、厄年、参勤交代… 面白い視点で描かれた日本で起こる、その風習に絡んだ事件。推理するのは神に近い存在の人柱の青年と留学生の女性。ありそうでない設定ですが、その元ネタは日本人だからわかるわけで、お見事と唸らされるかも。なかなかに楽しめた一冊でした。
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2007年06月05日
[感想] 『猫の手勇者くん、突撃! ソード・ワールドRPGリプレイ集xS2』/清松みゆき
猫の手勇者くん、突撃!
著者:清松 みゆき
出版社:富士見書房 文庫
発売日:2007/05
価格:¥ 693
ISBN:482914498X
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猫の街”ネイラード”に秘密結社「THEM」の魔の手が伸びる。THEMが送り込む強化エージェントに立ち向かえるのは、守護猫シュバルツに選ばれた5人の冒険者だけだ。立ち上がれ、勇者ウィンド! 戦え、猫の手冒険隊! 卑劣なTHEMは、商隊の護衛を装って新たなエージェントをネイラードに送り込む。エージェントの手下”クローム団”には、トリムの従兄にして積年の宿敵が! そして、クローム団と猫の手冒険隊の決戦のさなか、敵のリーダーを追ってウィンドがひとり突撃する!?
やっぱりイロモノじゃないですかね。秘密結社と戦う冒険者たち。今回はその鬼脚気ともなるウィンドが… さすがにキャンペーンだからこそ出来る展開になってきています。GMの判断もそれはそれで正しいと思いますよ。ある種のプレイにはそれ相応の対応を、は基本だと思います。しかし、ダイスが偏ってきてますね、不思議不思議。
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2007年06月04日
[感想] 『赤い夢の迷宮』/勇嶺薫
赤い夢の迷宮
著者:勇嶺 薫
出版社:講談社 新書
発売日:2007/05/10
価格:¥ 945
ISBN:4061825283
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小学生だったあの頃、仲良し7人組のぼくらは「世の中には、やっていいことと、やっておもしろいことがある」と語る不思議な男・OGに心惹かれていた。だが「お化け屋敷」と呼ばれる彼の館で起きたある事件をきっかけに彼とは疎遠に。それから25年、大人になったぼくらは突如OGに招かれ、再びあの館へ。しかし、そこで待ち受けていたのは悪夢のような殺人事件だった。
ジュブナイルはやみねかおるが大人で漢字の勇嶺薫になりました。殺人鬼に襲われるという展開こそ、漢字の勇嶺薫ですが、それ以外はやはりはやみねさん。子供の頃のあだ名で呼び合い、遊びの延長とも取れる展開、結構微妙だったりしました。かのトリックも結構早期から分かる範囲だし、やっぱりブラック・ジュブナイルっていうぐらいかなという印象でした。もうちょっと大人な展開を期待したいかも、です。
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2007年06月03日
[日常] 過去からの追走
感想を一気にアップしました。
・[感想] 『Gボーイズ冬戦争 池袋ウエストゲートパークⅦ』/石田衣良
・[感想] 『姑獲鳥の夏』/京極夏彦
・[感想] 『イナイ×イナイ』/森博嗣
・[感想] 『片眼の猿』/道尾秀介
・[感想] 『ブレイクスルー・トライアル』/伊園旬
・[感想] 『アルファベット・パズラーズ』/大山誠一郎
まだ、追いつけません。
さて、『biohazard 4 Wii edition』を買いました。『3』ぐらいまではやっていたのですが、『4』は今回が初プレイ。というわけで、いざ出陣。……ゾンビはおらず、どう考えても洗脳されていそうな村人がわらわらと襲ってきます。うお、見えん、左右背後から来る、ぎゃー 最初の方のチェーンソーを持った男に何度殺されたことか… チェーンソー男との対決を諦め、なんとか村人を振り切り、やっと少し進めたんですが、こんどはWii リモコンがいうことをきかねー って電池切れを起こしてパニックになってました。結局、まだ岩が転がってくる先辺りで死にまくっております。うー難しいよ。
バイオハザード4 Wiiエディション
機種:Nintendo Wii
販売元:カプコン
発売日:2007/05/31
価格:¥ 5,040
ASIN:B000P5VYVO
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2007年06月02日
[感想] 『アルファベット・パズラーズ』/大山誠一郎
アルファベット・パズラーズ
著者:大山 誠一郎
出版社:東京創元社 単行本
発売日:2004/10/28
価格:¥ 1,575
ISBN:4488017118
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東京、三鷹市の井の頭公園の近くに<AHM>という四階建てのマンションがある。その最上階に住むオーナー・峰原卓の部屋に集まるのは、警視庁捜査一課の刑事・後藤慎司、翻訳家・奈良井明世、精神科医・竹野理絵の三人。彼らは紅茶を楽しみながら、慎司が関わった事件の真相を解明すべく推理を競う。毒殺されるという妄想に駆られていた婦人を巡る殺人事件、指紋照合システムに守られた部屋の中で発見された死体、そして三転四転する悪魔的な誘拐爆破事件――
ロジカルで余分な肉を削ぎ落とした本格推理ものでした。事件は単純、ヒントも出揃い、さて推理せよ、そんな感じですね。余分な描写がないぶんあっさりとはしているんですが、推理小説として必要な要素が出揃っているので、意外と満足できるのではないでしょうか。純粋推理、特に最後の誘拐爆破事件については、見事な方向展開を見せてくれたと思いました。
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2007年06月01日
[感想] 『ブレイクスルー・トライアル』/伊園旬
ブレイクスルー・トライアル
著者:伊園 旬
出版社:宝島社 単行本
発売日:2007/01/11
価格:¥ 1,680
ISBN:4796656731
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懸賞金1億円の一大イベント<ブレイクスルー・トライアル>に参加することを決めた、門脇と丹羽。それは、技術の枠をつくした難攻不落の技術研究所に侵入し、制限時間24時間以内に、所定のものを持ち帰るというものだった。彼らにはそれぞれの過去があり、このイベントで優勝することによって人生を変えようと考えていた。ひょんなことからイベントに紛れ込んだダイヤモンド強盗犯グループ、保険会社の依頼で、その強盗を追う私立探偵、研究所の守りを固める叩き上げ頑固一徹の管理人、ライバル会社から派遣されたスパイチームなどが参加を表明し、それぞれ思惑を胸にイベントに集結する。侵入者を阻むため、各所に設けられた指紋、静脈、虹彩などの生体認証。さらには、凶暴な番犬や新型警備ロボットの一群など、数々の障害に立ち向かい、突破するのはどのチームなのか。
3チームによって行われる侵入ゲームですが、全体的に物語りの運びかたが下手かなと思いました。結構、場面場面が飛んでおり分かりにくいというのと、各チームかつ各個人視点が混ざっており、それぞれの思惑はわからないでもないのですが、それぞれが中途半端で、ありゃなんか終わっちゃった、みたいな印象があるのです。また、強盗チームも意外と正攻法といえるゲームの参加をしちゃってる時点で「おや?」と思ったりもしますし。侵入された建物のセキュリティの描写もよく分からんところもあるし…全般的に「ちょっとなぁ…」というところでした。
