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2007年05月31日

[感想] 『片眼の猿』/道尾秀介

 片眼の猿 One‐eyed monkeys

 著者:道尾 秀介
 出版社:新潮社 単行本
 発売日:2007/02/24
 価格:¥ 1,680
 ISBN:4103003324

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 俺は私立探偵。ちょっとした特技のため、この業界では有名人だ。その秘密は追々分かってくるだろうが、「音」に関することだ、とだけ言っておこう。今はある産業スパイについての仕事をしている。地味だが報酬が破格なのだ。楽勝な仕事だったはずが――― 気付けば俺は、とんでもない現場を「目撃」してしまっていた。

 探偵物語でしょう。請け負った探偵業務の最中に事件を「目撃」してしまい、その事件に巻き込まれる(首を突っ込む?)形になっていくというもの。事件へと入り込んでいく過程、そこから展開される騒動なんかは探偵小説としては普通という印象があり、別段どうっていうほどでもないかなと。ついでに小説のタイトルにも関連する「例」の仕掛けに関しては「ふーん」程度で、特にそれがどうしたということは感じませんでした。なもんで、全体的には普通なんですよね。巷で評判のよい道尾作品ですが、私にはそれほど感銘を与えないようです。というか、アレ凄いと感じるのかな?

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2007年05月30日

[感想] 『イナイ×イナイ』/森博嗣

 イナイ×イナイ

 著者:森 博嗣
 出版社:講談社 新書
 発売日:2007/05/10
 価格:¥ 945
 ISBN:4061825313

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 「私の兄を捜していただきたいのです」 美術品鑑定を生業とする椙田事務所を訪れた黒衣の美人・佐竹千鶴はこう切り出した。都心の一等地に佇立する広大な佐竹屋敷、美しい双子、数十年来、地下牢に閉じ込められているという行方不明の兄・鎮夫。そして自ら<探偵>を名乗る男が登場する。旧家で渦巻く凄惨な事件の香り…

 いつの間にやら新シリーズが始まってしまいました。Xシリーズらしいです。前のシリーズがどうなたかイマイチ覚えていないのですが… 時系列的にはどうも続きみたいですね。登場人物はあいかわらずちょいとずれた人たち、探偵事務所(?)所員ってところでしょうか。事件そのものは、読者視点から見ていると単純に思えて仕方ないのですが、作中人物たちは複雑に考えぬいて、よく分からない展開を迎えます。うーん、単純に考えない思想が蔓延してきているが、良くない兆候に思えて仕方ありません。まだ、どんな感じかよくつかめていませんが、まあ読みつづけるのでしょう、関連があればそれはそれで、一つの”世界”ですから。

投稿者 FOOL : 23:13 | コメント (0) | トラックバック

2007年05月29日

[感想] 『姑獲鳥の夏』/京極夏彦

 姑獲鳥(うぶめ)の夏

 著者:京極 夏彦
 出版社:講談社 単行本(ソフトカバー)
 発売日:1994/09
 価格:¥ 1,155
 ISBN:4061817981

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 この世には不思議なことなど何もないのだよ――― 東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は二十箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐすシリーズ第一弾。

 再読です。今更のように読み直すと、実にまともで理路整然としていて面白い。関口や榎木津が本当に驚くほど「まとも」なんですよ、会話が成立しているんですよ。びっくりしました。というか、今がそれだけおかしな方向へと向いているということでもあるんですが。ミステリとしての伏線なんかもしっかりとしており、回収の経路もたどれる範囲、ついでに余分な肉も付いておらず実にスマートでした。ああ、これが最初だったんだなーと。読み直して面白かったわけですから、やはり『姑獲鳥』は名作だったんだとしみじみ感じました。

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2007年05月28日

[感想] 『Gボーイズ冬戦争 池袋ウエストゲートパークⅦ』/石田衣良

 Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク7

 著者:石田 衣良
 出版社:文藝春秋 単行本
 発売日:2007/04
 価格:¥ 1,600
 ISBN:4163259104

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 Gボーイズのメンバーが次々と襲われた。内部のゴタゴタと感じたNo.2の男が宣戦布告を行い、ストリートギャングの王、タカシが危機に! タカシのピンチを救うため、グループの内部抗争の原因究明にマコトが奔走するが… 表題作『Gボーイズ冬戦争』を含む四編を収録したシリーズ第七弾。

 いつもながらの軽快なノリで語られるトラブルシューター物語。いつもと同じという印象が強くなってきており、特に可もなく不可もなくなんですよね。今回は珍しくタカシを巻き込んでの騒動なんかはありますが、そこはそれキャラサービスともとれてしまうわけで。逆に安定しているがため安心して読めるというとりかたもできます。まあ、私自身は楽しんで読んでいるシリーズなのでそれはそれでOKですが、そろそろ「何か」が起こって欲しいかなという希望も。といっても池袋に変化は早々ないですかね。

投稿者 FOOL : 22:51 | コメント (0) | トラックバック

2007年05月27日

[日常] 健全な肉体に…

 おひさしぶりです、しばしさぼり気味なFOOLです。

 うーん、五月病なんでしょうか、やる気がかなり低迷しており「ぼけー」と過ごすことに憧れていたり。鬱入りかけじゃないのかと思われたりも。ただ、読書意欲は徐々に復活してきており読んではいるんですが、感想が溜まっております。ちょっとずつ更新、後7冊ぐらいかけてない、かな。

 と、相方がなんか買いました。「BILLY'S BOOT CAMP」とかいうエクササイズ用DVDセット。流行っているらしいです。とりあえず届いたんでDVDの最初のを見ましたが…格闘系の動きを入れた筋トレですな。おっさんがすげーハイテンションで合いの手を入れ動いています。というか、こんなハードなの無理じゃないかと思うばかりに。「やってる人皆腹筋割れてるよー」といいながら見てました。出来るのか、インドアな我々に?

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2007年05月14日

[感想] 『無限がいっぱい』/ロバート・シェクリイ

 無限がいっぱい

 著者:ロバート シェクリィ
 出版社:早川書房 単行本
 発売日:2006/05
 価格:¥ 2,100
 ISBN:4152087269

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 大宇宙の彼方から、ありとあらゆるエネルギーを吸収する謎の生物「ひる」が飛来した。このままでは全てが食べ尽くされてしまうのではないか? 「ひる」問題を打開する手段は?(『ひる』) 意識が浮上し、気がついたらそこは見たこともない密林の中だった。昨夜は一体なにをしていたのだろう? 記憶の断片を拾い集めつつ、現状を打破しようとする青年の物語。(『一夜明けて』) 奇妙な味わいのある奇想がつまった12編の短篇集。

 不思議、奇想の詰った短篇集。見事というか、アイデア満載で各短篇を充分楽しめたのが満足です。ちょっとした食い違いとか見方の違いなんかを独特に表現して、ユーモラスにSFチックに仕上がった作品、上手です。異色作家短篇集の一冊ということで、ほかもこんな感じであればそろえてみたいかもしれません。なんか丁度よい大きさの本でしたし。

投稿者 FOOL : 23:27 | コメント (0) | トラックバック

2007年05月13日

[感想] 『ギャンブル・ランブル 新ソードワールドRPGリプレイ集NEXT 0』/藤澤さなえ

 ギャンブル・ランブル

 著者:藤澤 さなえ
 出版社:富士見書房 文庫
 発売日:2007/04
 価格:¥ 588
 ISBN:4829144963

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 いまや、「旅人たちの王国」ロマールの盗賊ギルドにその人ありと知られるようになった(かもしれない)クレスポ&ぺらぺらーずご一行。そのぺらぺらーずを慕う盗賊志願の少女レミィちゃん(十三歳)が、莫大な借金を背負ってしまった? レミィ(巨乳)をはめたいかさまギャンブラー、ジェイを相手に大ばくちをうつはめになるぺらぺらーず。勝負の行方は? 番外編リプレイを三編収録。

 サイドストーリー的なリプレイ。というか幻の0話に関しては、内容が内容なので未収録なのは納得できますが、その他はなんで未収録だったんだろうと。というか時系列的にプレイしていないから? そういう過去を振り返りプレイもいいんですが、経験値とかでややこしくなりそうですね。内容としてはいつもどおり、かな。逆に一度通過したレベルを再プレイなので、バランスがとりやすくGMにとっては有利に話を進められるのかもしれません。が、逆にプレイヤーとしては無茶もできる(本編では生きてるから死なないだろうみたいな)わけで、所詮はお遊びという印象もうけました。

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2007年05月12日

[感想] 『館島』/東川篤哉

 館島

 著者:東川 篤哉
 出版社:東京創元社 単行本
 発売日:2005/05/30
 価格:¥ 1,785
 ISBN:4488017142

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 巨大な螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死だった!? 天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘にふたたび事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。嵐が警察の到着を阻むなか、館に滞在していた女探偵と若手刑事は敢然と謎に立ち向かう!

 軽めのノリで話が進む本格ミステリ作品。不可解な事故をキーワードに、一風変わった館で起こる殺人事件。ついでに嵐で孤立して、探偵と女探偵が捜査を開始、と非常にオーソドックス。軽いのでサクサクと読みすすめることも出来、あっという間に読み終われます。ネタとしては一発ものという気がしないでもないですが、これはこれで「あ、なるほど」ということなのでOKです。軽めのミステリを読みたいときに丁度よいのではないでしょうか。

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2007年05月11日

[感想] 『鹿男あをによし』/万城目学

 鹿男あをによし

 著者:万城目 学
 出版社:幻冬舎 単行本
 発売日:2007/04
 価格:¥ 1,575
 ISBN:434401314X

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 神経衰弱と言われ、大学の研究室から追い出され、奈良の女子高へ二学期限定の常任講師として赴任した28歳の「おれ」。慣れない土地で、生意気な女子高生の相手をし、神経はまったく休まらない。そんな状況で、ついには「鹿」までもが喋り始めた。「きっちり役目を果たしてもらわないといけない」 …妄想か現実か、役目を果たさないと世の中は大変なことになるらしい。予想外の奈良ライフ、一体何にまきこまれてしまったんだか…

 奈良で起こる不思議な出来事、鹿に話し掛けられた神経衰弱な「おれ」の物語。ユーモアと奇想と青春が詰っており面白かったです。鹿によって巻き込まれる、サンカク争奪。頑張って、くじけて、頑張って… 登場人物たち(?)も綺麗にまとまっており、普通あるいはへたれの「おれ」中心で物語が進むためなじみやすいですし。笑えて、なんとなくじーんと感動した一冊でした。おすすめです。

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2007年05月10日

[感想] 『金魚の眼が光る』/山田正紀

 金魚の眼が光る

 著者:山田 正紀
 出版社:徳間書店 文庫
 発売日:2003/04
 価格:¥ 620
 ISBN:4198918767

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 「母さん、帰らぬ、さびしいな。金魚を一匹突き殺す…」 昭和十二年冬、運河の街・柳河を舞台に、北原白秋の童謡そのままに起こる連続殺人。夭逝した天才詩人、中島白雨の呪いが時を越えて甦ったのか!?

 本格探偵小説という雰囲気はいかにも漂っており、旧家で起こる見立て殺人という装い。『金魚』の童謡はまったくもって不気味ですし、そういった意味では期待はしたのですが、比較的普通だったという感じも。結構登場人物たちになじめないというか、主人公もかなり無茶をしている気もするし。そういう点がちょいといまいちでした。

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