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2006年11月30日

[感想] 『きつねのはなし』/森見登美彦

 きつねのはなし

 著者:森見 登美彦
 出版社:新潮社 単行本
 発売日:
 価格:¥ 1,470
 ISBN:4104645028

 【Amazon】 【bk1

 ある骨董屋でアルバイトをしている私は、骨董屋の主・ナツメさんに頼まれて立派な屋敷へ届け物を運ぶ。薄暗い屋敷の奥からは、群青色の着流し姿、細長い顔をした男が出てきた… 彼と行った奇妙な取引、その過程で数々の怪異が起こっていった。表題作『きつねのはなし』を含めた怪異な物語四編を収録した短篇集。

 怪異、怪奇というような小説です。京都を舞台に「なんだかわからないもの」に翻弄される人々。すごく雰囲気が出ていて、「純粋な恐怖」ではなく「わからない恐怖」をじわりじわりと感じさせてくれます。本当にわかりません。謎解きとかもなく、物語の途中で放り投げられる恐怖。「わからない」ということがここまで居心地がわるいとは思いませんでした。そして、それが面白いんです。デビュー作の『太陽の塔』から比べると雲泥の差があるほど、この作品は凄いと思いました。結構おすすめです。

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2006年11月29日

[新刊情報] 12月

年末、これといってないかも。と思ってたらコニー・ウィリスでるのか…むむむ。

12月1日 『化物語 (下)』/西尾維新 講談社BOX 【Amazon
12月4日 『夜は短し歩けよ乙女』/森見登美彦 角川書店 【Amazon】 【bk1
12月5日 『使命と魂のリミット』/東野圭吾 新潮社 【Amazon】 【bk1
12月6日 『アルスラーン戦記12 暗黒神殿』/田中芳樹 カッパノベルス 【Amazon
12月6日 『クリスマスのぶたぶた』/矢崎存美 徳間デュアル文庫 【bk1
12月6日 『学校の事件』/倉阪鬼一郎 幻冬社文庫
12月7日 『猫の建築家』/森博嗣 光文社文庫 【Amazon
12月8日 『追憶のかけら』/貫井徳郎 ジョイ・ノベルス 【Amazon
12月9日 『しずるさんと無言の姫君たち』/上遠野浩平 富士見ミステリー文庫 【bk1
12月上旬 『このミステリーがすごい!2007年版』 宝島社
12月上旬 『2007 本格ミステリ・ベスト10』 原書房
12月13日 『親切なお化け』/若竹七海 光文社
12月14日 『クリスマスローズの殺人』/柴田よしき 祥伝社文庫 【bk1
12月14日 『クレオパトラの夢』/恩田陸 双葉文庫 【bk1
12月15日 『死の開幕』/ジェフリー・ディーヴァー 講談社文庫
12月15日 『飛びすぎる教室』/清水義範 講談社文庫
12月15日 『仮面の島<建築探偵桜井京介の事件簿>』/篠田真由美 講談社文庫
12月15日 『四季 秋』/森博嗣 講談社文庫
12月15日 『四季 冬』/森博嗣 講談社文庫
12月15日 『となり町戦争』/三崎亜紀 集英社文庫
12月15日 『ひとりっ子』/グレッグ・イーガン 早川文庫 【bk1
12月15日 『最後のウィネベーゴ』/コニー・ウィリス 奇想コレクション 【Amazon】 【bk1
12月20日 『私と月につきあって ロケットガール3』/野尻抱介 富士見ファンタジア文庫 【bk1
12月20日 『鋼の国の魔法戦士』/水野良 富士見ファンタジア文庫 【bk1
12月20日 『死者の村の少女 サーラの冒険Extra』/山本弘 富士見ファンタジア文庫 【bk1
12月20日 『スカイ・ステージ 新ソード・ワールドRPGリプレイ集NEXT8』/藤澤さなえ 富士見ドラゴンブック 【bk1
12月20日 『旅立ち・お祭り・子供たち  新ソード・ワールドRPGリプレイ集Waltz1』/清松みゆき 富士見ドラゴンブック 【bk1
12月20日 『名探偵は何故時代から逃れられないのか(国内編)(仮)』/法月綸太郎 講談社 【bk1
12月20日 『複雑な殺人芸術(海外編)(仮)』/法月綸太郎 講談社 【bk1
12月21日 『ハンプティ・ダンプティは塀の中』/蒼井上鷹 東京創元社 【Amazon】 【bk1
12月21日 『アヒルと鴨のコインロッカー』/伊坂幸太郎 創元推理文庫 【Amazon】 【bk1
12月22日 『僕と先輩のマジカル・ライフ』/はやみねかおる 角川文庫 【bk1
12月22日 『本格推理委員会』/日向まさみち 角川文庫
12月22日 『げんしけん 9巻』/木尾士目 アフタヌーンKC 【Amazon
12月22日 『もやしもん 4巻』/石川雅之 アフタヌーンKC 【Amazon
12月22日 『あかんべえ (上)』/宮部みゆき 新潮文庫 【bk1
12月22日 『あかんべえ (下)』/宮部みゆき 新潮文庫 【bk1
12月22日 『電車男』/中野独人 新潮文庫 【bk1
12月26日 『PLUTO 4巻』/浦沢直樹 ビッグコミック 【Amazon

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2006年11月28日

[感想] 『猫の手冒険隊、集結! ソード・ワールドRPGリプレイ集xS1』/清松みゆき

 猫の手冒険隊、集結!―ソード・ワールドRPGリプレイ集×S〈1〉

 著者:清松 みゆき
 出版社:富士見書房 文庫
 発売日:
 価格:¥ 588
 ISBN:4829144866

 【Amazon】 【bk1

 魔法王国ラムリアースの地方都市ネイラード。猫の街として知られるネイラードの<真白な猫の手亭>に5人の新米冒険者がやってきた。秘密組織に改造されたと主張する戦士ウィンド。年齢不詳のハーフエルフ魔術師ユーリリア。家出シーフ娘モニカと、家出につきあわせれたその従弟で精霊使いのトリム。ふぃぎゅあ製作に全精力を傾ける知識神の神官戦士ズン。ちょっと不安な5人だが、猫の手よりはましなはず。街の守護猫シュバルツとともに、秘密組織と戦うことになるのだが?

 初心に帰ったシナリオとセットのリプレイ集なんですが、なんというか秘密組織と戦うキャンペーンになってしまって、ある種イロモノ臭がぷんぷん漂ってくるリプレイの新シリーズです。とはいえ、各キャラたちも比較的地味で初心者が遊んでるという印象はたしかに受けます。ダイス運も極端にまでは偏っていないし。あとは、まあどう転がっていくか、というところでしょうね。

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2006年11月27日

[日常] 積ゲーをやろう

 ちょっと前から積ゲー状態となっていた『Fate/Stay night』をやってます。これがなかなか面白い。まあ以前読んだ『空の境界』(奈須きのこ)と世界観がなんか一緒なのはシナリオ書いてる人がい一緒だからなのでしょう。こだわりがあるんかな。一応18禁なゲームですが、そっちなシーンはほとんどなく、ただただ主人公が死にまくってます。ひとまず最初のシナリオ(?)はクリアして二つ目です。おかげで若干寝不足。

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2006年11月26日

[感想] 『ハナシにならん!』/田中啓文

 ハナシにならん!―笑酔亭梅寿謎解噺〈2〉

 著者:田中 啓文
 出版社:集英社 単行本
 発売日:
 価格:¥ 1,890
 ISBN:4087748235

 【Amazon】 【bk1

 落語家笑酔亭梅寿に弟子入りした、金髪鶏冠頭の不良少年・竜二。落語だけが芸のこやしにはならないと、色々なこと手を出し始めるが、世間は厳しい。師匠も厳しい。江戸落語や漫才にこけにされ、時には事件にも巻き込まれながらも、成長していく落語ミステリの第二段。

 ストーリー的には落語中心でありながらほかの”芸”についての話題が登場しはじめます。それに感化され、落語という”芸”の良し悪しに悩む竜二と、その周りを巻き込んでの騒動開始。落語の世界も楽じゃない、というのを読ませながらも、落語の魅力を伝えてくれるこのシリーズは、なんともいえない面白さがあります。ミステリ的要素が逆に邪魔にすら思えてくるほどに落語のくだりが面白いです。なんとなくシリーズ的にはこれで完結かな、とも思わせられたのですが、もうちょい続けて欲しいシリーズでした。

投稿者 FOOL : 21:57 | コメント (0) | トラックバック

2006年11月25日

[感想] 『パプリカ』/筒井康隆

 パプリカ

 著者:筒井 康隆
 出版社:新潮社 文庫
 発売日:
 価格:¥ 700
 ISBN:4101171408

 【Amazon】 【bk1

 精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者/サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限までに交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する!

 序盤は精神治療に関する話がメインですが、中盤から研究所内の対立、そして「DCミニ」と夢の世界を巡る奇抜な物語へと変動していきます。なんというか、夢と現実の境界を意識しながら、それでいて二つの世界を融合させる手腕というか、なんともいえない世界観が描かれており、むずかゆいような不思議な読書体験をさせてくれます。SFとして描かれているのでリアルとは違うのですが、その中でさらに夢という仮想空間があるために、読み手からすると非常に現実が危うい存在に思えます。終盤はもうぐっちゃぐちゃです。でも不思議と面白いと感じてしまうわけで。不思議な小説でした。

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2006年11月23日

[ゲーム] 『ひぐらしのく頃に 解』 祭囃し編

[ ゲーム ]
惨劇なんてない。あったのは、悲劇と喜劇。

 4年越しの『ひぐらし』最終話。非常に良かったと思います。皆殺し編で判明した黒幕、その黒幕にいかに打ち勝つかが命題。物語の裏側から語られるいくつものカケラを集め、本当の奇跡を起こしたときに、惨劇は影をひそめ、全てが許される世界が現れる。人に罪を押し付けず、綿に全てをこめて流す土地・雛見沢だからこその物語で素晴らしい出来でした。

 おそらくは最初から緻密に組み立てられた物語なんだろうなー、というぐらい様々な伏線や設定が生かされいました。まあ解き明かされていない謎も多少は残ったりしていますが。とくに今作では大人たちの活躍が素晴らしく、赤坂や監督を見直しましたとも。「お前、給料いくらだ」、「メイド・イン・ヘブン」はよかった。『解』になってから、読んでて泣くことが多かったりするのですが、今作でも再び…

 次はコンシューマー版移植をどうしようかな、という感じですね。

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2006年11月22日

[日常] 愚痴りたい彼

 本日は珍しく会社の同僚と共に晩飯を食べに。「飲みに」と書かないのは私ともう一人が飲めないからです。

 さてさて、入社二年目の後輩が結構苦労しているらしく、いきなり客先に出す提案書を書けといわれている、と。それにもう一人の後輩が「無理無理」と、崩壊前提のプロジェクトについて語り合っていました。いわく中堅どころのメンバがいないから、右も左も分からない人間がいきなり上流工程をやっても、絶対後でデスロードにはまる、等々。まあ、そのとおりで厳しいのは見えているんですが、上役が出来ると判断しているのも多分事実。なもんで、あとはいかに上役を上手く引っ張り出し、出来ないことは出来ないと理解してもらうことなんでしょうが、なかなかに難しいところでしょう。と、話していた内容はほとんど仕事関係の話で愚痴とかが炸裂してましたよ。先日の昼休みはこの二人で「ドラゴンボールのナッパが…」とバカ話をしていたはずなのに。

 私は飯が食えたので満足です。

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2006年11月21日

[感想] 『ソフトタッチ・オペレーション』/西澤保彦

 ソフトタッチ・オペレーション

 著者:西澤 保彦
 出版社:講談社 新書
 発売日:
 価格:¥ 945
 ISBN:4061825070

 【Amazon】 【bk1

 連続する念動力(サイコキネシス)による不法侵入と引っ越しの奇妙な関連、血飛沫の記憶と母の幻影に悩む女性、男の手料理が招く連続怪死、辻褄があわないことばかりの豪邸内殺人、男子学生が巻き込まれた拉致女性が密閉空間にテレポートしてくる奇怪な監禁事件―――五つの超常事件を神麻嗣子、神余響子、保科匡緒が緻密な論理で解き明かす。

 本当にひさしぶりのチョーモンイン・シリーズ、非常に安定して楽しめました。ロジカルパズルであることは言うまでもなしで、ついでに変な登場人物が彩られ、奇抜なアイデア超能力で読者をひきつけてくれます。個人的には表題作『ソフトタッチ・オペレーション』はかなりツボをついてくれました。西澤さんの描く、学生ものがやっぱり好みなのかもしれません。今回は怪しい伏線もとくになく、普通でしたね。残念なことに能解さんも聡子さんも出てきませんでした。

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2006年11月20日

[感想] 『零崎軋識の人間ノック』/西尾維新

 零崎軋識の人間ノック

 著者:西尾 維新
 出版社:講談社 新書
 発売日:
 価格:¥ 1,260
 ISBN:4061825097

 【Amazon】 【bk1

 「零崎一賊」―――それは”殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一族。二つの通り名を持ち、釘バット”愚神礼賛”ことシームレスバイアスの使い手、零崎軋識。次から次へと現れる”殺し名”の精鋭たち。そしてその死闘の行く末にあるものは一体!?

 バトルを楽しむ小説なんでしょうか。超人とも言える殺人鬼や暗殺者たちが戦ってます。まあ、それだけなのかなとも思えます。結果がよく分からないまま、納得しないまま終わっても受け入れられますからね。釘バットとハサミとナイフ、対するは銃、素手、素手(?)。本編であった戯言シリーズの登場人物たちも多々登場し、関連があるようでないようで、よくわからない混ざり方をしていました。一応、零崎シリーズとして続くみたいですが、本当に続きかどうかは怪しいです。とりあえず、プロシュートの兄貴には謝ってください。

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