質問内容/回答

<質問> はじめまして。九州大学山岳部2年の中川彩といいます。

 九大山岳部は現在現役で活動しているのは4年生1人,2年生4人,1年生2人(夏は4人だったのに・・・・
)の計7人です。秋に合宿で丸山東壁に行く予定にしているのですが以下の情報が欲しくてメールしました。

1)左岩稜を登ったあと、懸垂下降する場合、かなりブッシュに悩まされそうですが、実際どうでしょうか。
2)(1)に関連して)左岩稜の懸垂下降を諦めて歩いて下降する場合の下降路は「日本の岩場」に載っている
 もので良いのでしょうか。その場合踏み跡は明瞭なのでしょうか。
3)左岩稜の広場という場所はビバークするのに適しているのでしょうか。(つまり、セルフビレーが必要な不
 安定で狭い場所なのか、あるいは広々として安定した場所なのかどうか。)  
4)ビバーク装備はどのようにしたら良いでしょうか?10月10日頃行く予定ですが。

以上詳しい方がおられましたら教えてください。よろしくお願いします。

<回答1> JECC 廣川です。

    ●でコメント入れます。

>はじめまして。九州大学山岳部2年の中川彩といいます。
>九大山岳部は現在現役で活動しているのは4年生1人,2年生4人,1年生2人
>(夏は4人だったのに・・・・)の計7人です。
>秋に合宿で丸山東壁に行く予定にしているのですが
>以下の情報が欲しくてメールしました。
>
>1)左岩稜を登ったあと、懸垂下降する場合、かなりブッシュに悩まされそう
>ですが、実際どうでしょうか。

   ●ブッシュがうるさいのは最上部ですが、悩むほどかどうかは、個人の感覚の問題ですが。
     実際のところ、懸垂をつなぐ場所も(切り方にもよりますが)、両足がしっかり立つと
     ころばかりで、潅木が多く、高度感も感じずに済むので楽な懸垂と言えるでしょう。

>2)(1)に関連して)左岩稜の懸垂下降を諦めて歩いて下降する場合の
> 下降路は「日本の岩場」に載っているもので良いのでしょうか。
> その場合踏み跡は明瞭なのでしょうか。

   ●上には行ったことがないので分かりませんが、2万5千分の1図、磁石も持ってルートフ
      ァインデイングしてけば、踏み跡が多少分かりづらかろうと良いんじゃないでしょうか?。
     とことん情報を確認し、大丈夫と安心したい人が最近多いように感じますが(一般論ですの
     で気を悪くされないように)、以下のようにビバークまで考えて取付かれるのであれば、
     時間をかけられるので問題ないでしょう。懸垂をあきらめて上を回るというより、山登りを
     楽しむために上に回るという感覚かな、と思います。

>3)左岩稜の広場という場所はビバークするのに適しているのでしょうか。
>  (つまり、セルフビレーが必要な不安定で狭い場所なのか、あるいは
>    広々として安定した場所なのかどうか。)  

   ●回りにはブッシュがごちゃごちゃしてますが、比較的平らな場所が数箇所あります。すっきり
     してて平らだけれど足元が切れているのでビレーは念のためにした方が良い、あるいは、回り
     はブッシュに囲まれ、ビレーの必要は感じない、色々選べると思います。

>4)ビバーク装備はどのようにしたら良いでしょうか?10月10日頃行く予
> 定ですが。

   ●9月中旬位までであれば、天候が安定していればシュラカバ一枚で念のために薄手のシート
     をフライ代りに持って行く、天候が不安定ならそもそもビバークは考えないというように、
     私はしていますが。またコンロなども持っていきません(ベースには持ってきますけど)。
     10月なら、シュラカバにツエルトで良いんじゃないでしょうか。
     水を大目に持っていって、一組だけコンロを持っていって、暖かいものでちょっと飲めれば
     十分でしょう。冬の継続登攀に備えて荷を背負って登るのに馴れたいのなら、米を炊くとか、
     ラーメンを作り、酒を飲むとか、大々的に食事を作るのも良いでしょう。3人なら、色々持
      って行っても大きな負担にはならないですね。
>
>以上詳しい方がおられましたら教えてください。よろしくお願いします。

  (その他)
    ●ルート図ですが、日本の岩場よりも、日本のクラシックルートで伊藤さんが書かれている
      ものの方が分かり易く、正確です。

<回答2> 伊藤@左京労山です。

>1)左岩稜を登ったあと、懸垂下降する場合、かなりブッシュに悩まされそう
>ですが、実際どうでしょうか。

 ブッシュに悩まされることはないでしょうが,大バンドより上から懸垂下降する
パーティーはほとんどないので,支点の選定に気を使うでしょう。
 丸山をよく知っていれば,緑ルートを降りるのが早いのですが...。
 できれば,山頂まで登って下さい。

>2)(1)に関連して)左岩稜の懸垂下降を諦めて歩いて下降する場合の
> 下降路は「日本の岩場」に載っているもので良いのでしょうか。
> その場合踏み跡は明瞭なのでしょうか。

 終了点から山頂までを含めて,下降路には踏み跡はないと思って下さい。
20年前には道がついていましたが...。
 頂上から直接内蔵助平を目指すと,何回も懸垂下降をしなければなりませんし,
時間もかかります。主峰を目指して尾根を進み目印のスリングのある大木のところ
から右へ降りて下さい。

>3)左岩稜の広場という場所はビバークするのに適しているのでしょうか。
>  (つまり、セルフビレーが必要な不安定で狭い場所なのか、あるいは
>    広々として安定した場所なのかどうか。)

 夕方から取り付くのでなければ,「広場」でビバークすることはないと思います
が...。
そんなに広くはないけれども横になって寝ることができます。セルフビレイを取るか
どう
かはその人の判断次第です。(個人的には取るべきだと思います。)
 その他のビバーク適地は,大バンド,その上10mの広いテラス,右にトラバース
する
大きなバンド,その上1ピッチのテラスです。
 左岩稜なら,早朝に取り付けば山頂・内蔵助平経由でも日帰りできます。

>4)ビバーク装備はどのようにしたら良いでしょうか?10月10日頃行く予
> 定ですが。

 ツエルト+シュラフカバーで十分でしょう。丸山東壁だけなら年中これでOK!?
 この時期には最悪の場合,雪が降りますが...。(積もったこともある。)


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