八ヶ岳/小同心クラック

日本登高研究会/稲垣・伊藤・浅川・惠川


< 記 録 > 惠 川 佐 和 子



<山行日>     1997年3月22日(土)〜23日(日)

土曜日に前線が通過するというので今回は土曜日はアプローチにして日曜に 一本という事にした。

3月22日

 東京をでる時は雨が降っていたが 小淵沢を過ぎる頃から陽 がでてきた。 11時に美濃戸のバス停に到着。すっかり晴れてしまった。バス停で4駆で来た メンバーの車に乗り込み、美濃戸口へ向かう。美濃戸口迄わだちの跡を泥水が 淀みなく小川のよう流れていた。

3月23日

 空は雲が少々出ているが、良いお天気。先月末の時の気温と比べ物にな らない位暖かい。 ぐずぐずしていて又、出発が遅くなる。

大同心稜をひたすら登る。最近降雪があったようで、ずるずるの新雪で登り にくい。体も重くて辛かった。大同心基部より小同心クラックの取り付きまで はラッセルだった。4人で行ったので、2人づつの2パーティーにわかれて登 った。私はセカンドパーティーで行く。

ワンピッチ目は私がリードした。出だしはさほど難しくもないがピナクルの 手前がちょっとイヤだった。ピンは3ヶ所使えた。

2ピッチ目はセカンドで行かせてもらう。クラックに体を入れると安心感は あるものの身動きができなくなる。有持さんからの“身体を中に入れないで足 を突っ張る様にして・・”というアドバイスを思い出して頑張る。あんまり突 っ張り過ぎて動けなくなりそうになった。(初心者ですね・・)

ここのピッチはわりとピンがあったが、トップパーティーからの話しによる と2ピッチ目のピンはみな雪に埋もれていたのでかき出したとの事。

3ピッチは難無く通過。ルート上岩には殆ど雪はついていなかった。くぼみ 等に少々付いている程度だった。

取り付き/10:30→→→終了/12:00

下山ルートは大同心稜を下るつもりでいたのだが、硫黄岳に行きたいと言う者 がいて、横岳までの岩稜をのぼって縦走していくことになってしまった。

横岳の岩稜も新雪がついていて途中からロープを出した。一ヶ所どうしても脚 が上がらない所があって、もそもそしているうちにビナを一個落としてしまった。

横岳〜硫黄〜赤岳鉱泉まで歩いてやっぱり、大同心稜を下れば良かった・・と後悔した。 4時30分頃美濃戸口に着いた。ちらちらと粉雪が降り出し、お茶を飲んで出発するころ には本格的な降りになった。


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