屏風岩/屏風巡礼

京都左京労山/野村勝美


<山行日> 1999年8月26日(木)〜29日(月)<記録> 野村勝美



 26〜29で屏風に行ってきました(誰もおらんかった)。

 "屏風巡礼"に行ったのですが、天候がいまいちだったのと 独りで初日にすでに消耗してしまったこと、プラス、核心の トラバースのロープワークがどうもしっくり来なかった (ようけ言い訳しとるなあ)ため、オリジナル4−5Pは アルム4Pに回避しました。よって半分だけ、、、

8/26(曇り時々雨)

下部はアルムだかディレッチシマだかを3P登り横断バンドへ。 1PFIXし、T4にてBV。ビレー点手前はリベットのあと、 最上段までのフック2ポイント〜フリー2ムーブでリベット、 さらに左へフックでビレー点。壁が被っていないのでフックは安定して いる。  夜半より雨激し。

8/27(雨のち曇り)

 雨は止まぬ。下降も考えたがとにかく上まで抜けることで雨のなか 出発。2P目、フッキングエッジごと吹っ飛ぶ、3M弱。パラノイアに 合流後、テラス手前の恐〜いトラバースはアルムのボルトを使用。

 ざんざん降りなのか、ハングの雨垂れが集中するのかよく分からぬが ビショ濡れでロープは鬼のように重く、過去通過しているところでも あるので日和った。途中、ラープを残置。ごめんなさい。

 止まぬ雨に嫌気が差し、兎に角アルムを辿って一坪テラスまで。 クリーニングは兎も角、トラバースが多いと荷揚げが参る。引っかかる。

 度に外しに行って登り返し、かつ雨を吸ってとんでもなく重い。 テラスに上がるころには雨は止む。

8/28(曇り時々雨)

 天気が回復するようなら1P下ってルートに戻ることも考えたが どうもすっきりしない天候。効率悪く各P、3〜4時間かかっているこ ともあり ここからオリジナルの6〜7Pに突入。6P目、フレークにアングルを 打ち込むと、同じフレークに取っていた下のエイリアンがはずれ5M強 い墜落。

 絶対の自信を持っていたカムが外れ、ショック。7P目、雨が降り出す 。 うす〜いフレークを「これでもか」というほど最後まで辿り、シームに なって ようやく残置のコパーヘッドが出てくる、そこからフックでリベット。 草付を 抜け、さらにフック2ポイントでリベットで再度草付を越え、やっと終 了。

4−5Pをエスケープしちゃったので正確には言えませんが、とっても 「タフ」!

 さて、そこからが地獄。たぁ〜っぷり水を吸ったザックを背負っての屏 風越え。 北尾根への踏跡が分からず焦る。トレールに出てからも、重荷に歩は捗 らない。

 何とかリヒトの要らないうちに屏風の肩に出た。涸沢の灯に思わず「や ったぁ〜」。 パノラマ新道を通って徳沢を目指すが、よれよれで駄目。21時行 動打ち切り、 トレイルでBV。

8/29(晴れ)

 何と今日は快晴!日曜日の徳沢は化粧臭かった。明神、上高地と、それ がだんだん つまみ臭くなり、酒臭くなっていった。その流れに逆らって重荷に顔を 歪めて 歩く姿は奇異だったろうなあ、、、上高地に着いた時には完全に果てま した。

あまりにも辛い山行だったので愚痴半分の報告です。残りの半分は、時期 を見て やるつもりです(4Pはソロならバックロープでチロリアンを張れば いいんだ。 でも、もう単独は嫌だよ〜)。

 私事ですが、今月初に父親になりました。「不良親父」の諸先輩方、今後 もよろしく ご指導願います。


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