西伊豆/波勝崎/海金剛/新ルート開拓
SUPER HARUNA/SUPER RAIN

静岡山岳会/鴨下賢一、やくたあーもにゃあ/真達慶次郎


< 記 録 > 鴨 下 賢 一


<山行日> 1998年11月21日(土)〜23日(月)
<海金剛オールフリールート開拓> ルート名:SUPER HARUNA 10P 5-10a 245m 5時間      SUPER RAIN 8P 5-9 225m 4時間  ★ 写真、ルート図  97年5月に海金剛に長女出生を記念して大雨の中HARUNA LINEを開拓した際に、フリー化の可能性を感じて いた事と、正面壁にもオールフリーで登れないかと思い、NOVENBER RAIN(以下NOVE)が6p以外はフリー化さ れていたが、一番すっきりしたクラックなので、6p部分をVAGABOND(以下VAGA)のクラックをそのまま直上 しオールフリー化のラインを考えた。  今回のパートナーは、小川山でクラックを一緒に登っている仲間の一人の真達である。真達は、5-10前半 クラスならば軽くオンサイトする若者で蜘蛛の糸も登っている。  今回のグレーデイングは小川山を基準とした。  11月20日夜、城山で合流して海金剛へ向かう。雲見の空き地で車内ビバークをする。  21日8:00発ギヤ、3日分の食料・水で相変わらず重いザックを背負って海金剛へ向かう。水平道は台風の影 響で土砂崩れを起こしているところもあるが、手入れされている部分もあり1pで着く。テントを張り早速準 備をしてHARUNA LINEに取り付く。  念のためハーケン類も持ったためフォローは荷も重いので計画ではユマーリングとした。晴れてはいるが 非常に風が強い。  1p目(級 30m)ノーザイルで歩いて登る  2p目(5-9 35m)真達トップ。大アンダーフレークまで続くアンダーフレークをトラバースしその後左上    していくがホールドも豊富で快適、クラックも随分掃除されカムが決まる。初めのトラバースが核心で    ある。  3p目(5-8 45m)鴨下トップ。ルーフクラックから凹角を登り中央バンドまで続くクラックを少し詰まっ    た泥を掃除しながら登りブッシュでビレイ。フリクションもバッチリで思ったよりも随分快適であった。  4p目(級 20m)ブッシュを右上する。SURF&SNOWのクラックが真向かいに見える。これもフリー化でき    そうである。(5p目取り付きにピンクのテープシュウリンゲ残置)  5p目(5-10a 35m)真達トップ。一段岩を登り、右に短い水平クラックをトラバースし、オフィズスをか    らそのまま凹角を登り、左上する。その後右のブッシュを越えて残置のハーケン二本まで進む。オフィ    ズスがでなかなか手応えがあった様子。HARUNA LINEでは4,5p目にあたる。  6p目(5-7 20m)真達トップ。階段状の所をクラックに導かれながら下部要塞基部テラスのRCCボルトまで。  7p目(5-10a 10m)鴨下トップ。左端の割れた岩から取り付き、指カチで一手耐えて水平クラックへ移りエ    イリアンを決め左上しペツルの打ってあるテラスまで。  8p目(5-7 25m)真達トップ。左に一段越えてスラブをトラバースして右上しているクラックからチムニー     を越えて上部要塞まで。ここはネイビーブルーに抱かれてと同じである。  9p目(5-8 20m)真達トップ。右からシュリンゲの着いている比較的大きなブッシュまで登り、左のクラッ    クから凹角を登りNOVE終了点の支点まで。  10p目(級 10m)頂上まで歩く。  下降は正面壁を明日のラインを確認しながら懸垂しテントへ。  HARUNA LINEを開拓した際は濡れていたため特に2,3ピッチ目はもっと大変かと思えていたが、岩が安定してき ていたこととホールドが豊富なこと、乾いていたことなどで快適なフリーラインとなった。ルート名は、SUPER HARUNA とした。  22日8時発。風もおさまり暖かい。  本日は、ハーケン類はいらないので荷物が軽いのでフォローもフリーで登ることにした。  1p目(5-7 35m)真達トップ。NOVEと同じで快適である。  2p目(5-8 25m)鴨下トップ。フレーク状から、コーナークラックへ。フィンガークラックと言うよりもス    ラブであり、プロテクションはナッツが有効。その後、下降点のブッシュを越え、ブッシュを10m右に    トラバースする。  3p目(5-9 35m)鴨下トップ。クラック直上から左上し、枯れたブッシュから右に伸びているフィンガーク    ラックに詰まった泥の固まりを落として掃除してから登る。エイリアンがバッチリ決まる。再登者は10b    としていたが岩も安定したためか5-9に感じる。  4p目(5-8 30m)鴨下トップ。大アンダーフレークで初めだけ岩が浮いているが、フレークは快適で5-8。こ    こも再登者は5-10cとしていたが、フットホールドも多く、ワンムーブごと安定していてそうは感じなか    った。  5p目(5-9 35m)真達トップ。先人クラックで開拓時5-11aその後グレードダウンして5-10bだが相変わらず    綺麗なフィンガークラックである。しかし傾斜が無くあれあれ?と言いながら登り5-9。  6p目(5-8 35m)真達トップ。下部要塞右端のVAGAからワイドクラックをスラブには移らず直上から左上し、    シャックルの下降点のあるバンドの右端のワイドクラックを登り上部要塞テラスへ。  7p目(5-8 25m)鴨下トップ。NOVEと同じである。ワイドクラックから上部の凹角に登るが途中の残置ハー    ケンは無くなっていた。ナッツとエイリアンを決め凹角を登りNOVEの終了点へ。ランナウトして緊張する    がホールドは豊富である。  8p目(級 10m)頂上まで歩いく。  下降は前日と同様。  ルート名は、ほぼNOVEなのでSUPER RAINとした。今までつけられていたグレードよりもかなり低かった。こち らも左壁同様傾斜が無く、ホールドも豊富でワンムーブごと安定しており、フォローも荷物を背負っていても落 ちない程度であった。岩も再登者のおかげでかなり安定してきているのも理由の一つと思われる。  両ルートともノーフォールであった。  両ルートともナッツ×1セット、エイリアン×1セット、キャメロット×2セット(4,4.5は各1、5は不要)、ロー プ9@ 45m×2。  23日黒潮ロックと極楽ロックのほとんどのクラックを登る。こちらもホールドが豊富でまた傾斜が緩くエンドレ スサマー以外最高5-9位までであった。初登者の発表したグレードよりも低く感じた。  グレードは別表参照    これまで海金剛はアメリカンエイドの入門エリアとして捉えられていたが、クラックの5-10aをフリーで確実に 登れる程度の力が有れば十分楽しめるエリアであることが確認された。クラックの脱ゲレンデには最適である。

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