黒伏山南壁/D凹角ルート

宇都宮クライマーズクラブ.グループ.ド.ミソジ/遠藤博隆、佐藤成男


< 記 録 > 遠 藤 博 隆


<山行日>     1998年1月24日(土)〜25日(日)

ミソジ遠藤です。

 1/24-25 黒伏南壁 D凹角ルートへ行ってきましたが 結果的には完登出来ませんでした。

1/24 7:00自宅出発−9:00駐車場出発。−11:00キビタの池の池−12:00取り付き−
     12:301P登攀開始−3:30 1P終了−懸垂下降−5:00ビバーク
1/25 7:00出発−8:30登攀開始(ユマール)−9:002P−11:30 2P終了−懸垂下降−
     1:00下山開始−3:30駐車場 


1/24

 吹雪模様の中 黒伏へ向けて出発。駐車場で準備をして歩き出す。最近は毎日のように雪が降っていてアプロ
ーチは膝から股下位のラッセルとなった。思うように進めず時間ばかりがかかった。夏の倍以上の時間をかけや
っとキビタキの池に到着。

 よけいな物を置き取り付きへ向かったが腰までのラッセルとなりさらに1時間近くかかってしまった。今日は
2P登ってザイルをフィックスしてくだり下でビバークの予定だ。フレンズでビレー点を作り佐藤トップで登り
出す。壁は真っ白で雪を掻き落としながら登ってゆく。

 15m程で人工からフリーに変わり凹角を登る。凹角の出口で苦労していると”あっ”と言うと同時に片手で
ぶら下がっていた。ビレーしている方が緊張してしまう。落ちるのは免れ なんとかそこを乗り越えて先へ進む。

 ここまで2時間以上かかっている。雪でルートが分からずとにかく直上するがピンが全く見つからないようだ。
時折チリ雪崩が落ちてきてその合間をぬってルートを探しビレー点を目指す。やっとの思いでビレー点に辿りつ
いた時は3時間以上の時間がかかっていた。ユマールで1P終了点へ行ったときはすでに3時半を過ぎていたた
めフィックスして下降する。消えかかったトレースを辿って荷物のところへ戻りビバーク。
     
1/25

 7時に出発。一晩で50cm以上降ったためトレースもほとんど見えず太股から腰のラッセルで取り付きへ向
かう。空身にも関わらず1時間以上もかかってしまった。壁は昨日以上に真っ白になりデポしたガッチャ類も掘
り出さなければならなかった。ユマールで1Pを登り2P目遠藤が登り出す。確か人工のはずなのにピンが見つ
からずロックンロールを2本クラックに入れ人工で登るが行き詰まってしまう。

 ピッケルで手の届く範囲の雪を落とすとやっとピンが見つかりルートが分かった。3−4年ぶりのため記憶が
はっきりないのだ。人工とフリーのミックスで登って行くがピンを掘り出しながらのため時間ばかりかかる。チ
リ雪崩もひっきりなしに落ちてくる。

 ビレー点も雪の中から掘り出し2時間半をかけて到着。セカンドが登り切ったのが12時。この調子で雪を掘
りだししかもあやふやな記憶を頼りに登ってもこの先何時間かかるか分からないため今回は諦めて下降とする。

 懸垂下降し腰までの雪の中下りでさえ交代交代のラッセルで下山。駐車場着4時。

<感想>

 今回は大雪と3−4年前に登ったきりでルートの下見が十分でなかった。つまりルートを甘く見た結果であっ
た。甘く見たため取り付き始めた時から集中力が不足していた。こんな事ではだめだ。何が何でも登ろうとする
気力がなければだめだ。基本にもどれ。今回の教訓だ。

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