八ヶ岳/中山尾根

神奈川山岳会/服巻、小池、蜷川、小嶋、中西


< 記 録 > 服 巻


<山行日>     1997年12月20日(土)〜21日(日)

服巻@神奈川山岳会です。
冬合宿用トレーニングの一環として標記ルートに行ってきました。

<行動概要>
 19日、22時に横浜出発。翌2時に美濃戸着。

 20日、6時起床。行者に向かって歩き出す。幕営用具が無いので快調に飛ばすが2時間もかかってしまう。休み
過ぎか?行者までは一応雪は有るが数cm。中山乗越から取り付きへ向かう。倒木・ブッシュが多く雪が少ないので苦
労して取り付きにたどり着く。取り付きで身支度を整え小池−蜷川−小島、服巻−中西の2パーティーに分かれて行
く。小池Pが先行。取り付き時点では、日も射し、暖かくヤッケも要らないほどであった。

 取り付き正面のちょっと右の2mほどの壁を登り、あとは緩やかなバンド(尾根?)を左上する。ボルトがあるテ
ラスに出て、凹角を直上する。左に出て傾斜の緩い斜面も登れそうだが、雪の少ない今回はトラーバスがこわそう。

 小池Pは35m1ピッチで登るが、服巻Pは先行者がつかえているて2ピッチに分ける。途中あやしげなボルトがあ
る。このピッチ、5人で2時間もかかり先が思いやられる。

 この岩壁のあとの雪稜は一応雪は付いているが薄く、雪の乗ったブッシュと言う感じ。アイゼンの歯は凍土に届い
ている。次の上部岩壁はIV+あるものの、みな体が慣れたのか比較的順調に登る。正面の凹角をやや左上気味に行く。
直上も出来るが、トラバースが恐い。

 ちょっとしたテラスに出て、核心部のかぶった凹角をのぼる。おちついて探せば左に立派なスタンスがあり、右は
ざらついた岩にアイゼンを当てれば、ホールドはしっかりしており、意外に簡単。恐ければA0支点もある。この核心
部で服巻は小嶋に追いつく。小嶋は「いや、もうだめ!」と色っぽい声を出している。

 身の危険を感じた服巻はテラスの反対側に逃げランニングを取ると、ゴンと小島が落ちてきた。あんなのにぶつか
ったらこっちが落ちてしまう。脆い岩のハーケンではトップ落ちは致命傷である。この頃から雲が出て来て日が陰り、
風もでて寒くなる。

 核心部以後、それほど難しくない岩稜を2ピッチ延ばし、終了する。この時点で日没が近づいていたので、行者か
赤岳鉱泉まで下りる予定を変更して、天望荘に宿泊。ビバークが無くなりみな喜ぶ。

 天望荘は、1泊2食で7000円+個室料1000円、食事は山菜もの中心のバイキング、部屋は寒い。朝食時に
食堂から見える日の出は良い。

 21日、10時間も寝れないよと言いながら、みな朝は遅い。ゆっくり朝食を摂る。来週の合宿もあり天気のよさ
に後ろ髪引かれるが、さっさと帰る。

<コースタイム
 20日 美濃戸7:10−9:00行者9:15-10:15取付11:30-16:30終了−17:00天望荘
 21日 天望荘7:40−8:10行者8:40-10:05美濃戸


<雑感>
 5人で5時間はバリエーション初心者の小島・中西を連れているにしては、ぼちぼちの時間か?天気も良いのが幸
いして快適な登攀になった。逆にトレーニングにならなかったのではと言う声もあったが、楽しい山であった。しか
し、雪は少ない。

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