北岳バットレス/下部・上部フランケ

ARIアルパインクラブ/有持真人


< 記 録 > 有 持 真 人


<山行日>     1997年10月22日(水)

 10/22にガイドですが、北岳バットレス/下部・上部フランケへ行って来ましたので報告します。

広河原 〜 5尾根枝稜/取り付き 〜 下部フランケ取り付き 〜 終了点 〜 北岳 〜 広河原
 0400      0715/0800          0830      1115/1145 1200/1230  1530  

 先月にダイレクトカンテをガイドした60才のオジサンの希望でバットレスに行くことになった。

 財布を忘れて、家まで取りに戻るという失敗のおかげで睡眠時間が2時間もとれなかったので体が重い。
しかし雲一つ無く星がきれいにまたたいている。

 10月下旬とは思えないぐらい暖かく吹いている風も生ぬるかった。二股に着く頃には明るくなってき
た。バットレス周辺は北面に所々雪が着いているが登攀には支障ないだろう。

 平日と言うこともあり、我々のほかにパーティはいない。貸し切り状態である。今までバットレスには
さんざん来たが、こんなことは初めてだ。

 dガリーは日陰で雪が少し残っているので、下部岩壁は5尾根枝稜を登ることにした。今日は無風快晴
で気温が高く汗が吹き出してくる。

 30分で下部フランケの取り付き着。下部フランケ1p目は出だしが少し細かい。ザイルが余ったので
2p目の終了点まで登った。

 順調に登攀を続け下部フランケが終わる。トラバースして上部フランケに取り付く。出だしはハングだが、
支点もいっぱいあり快適に越えられる。その後は4尾根とフランケのコーナーにあるクラックに足をつっこ
みながら登っていく。

 お客のオジサンの調子がよく、あっと言う間にマッチ箱のコルに着いてしまった。時間がかかったら4尾
根を懸垂下降しようと思っていたが、時間もあるし天気も良いので頂上経由で下山することにして登攀を続
行する。

 11時15分に登攀終了。ザイルをほどいて大休止する。今日はこんなに暑くなるとは思っていなかった
ので、水を1リットルしか持ってこなかったため全然足りない。

 頂上では、360度の展望をゆっくり楽しみ、八本歯のコル経由で下山した。

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