前穂/4峰/北条-新村ルート

登高研/濱口、惠川、伊藤、榎本


< 記 録 > 榎 本 文 夫


<山行日>     1997年8月9日(土)〜14日(木)

 8月9日から14日まで涸沢ベースの合宿に行って来ましたので、恥ずかしながら報告をします。

8月9日

 先行パーティーは前日の夜行で入山したが、仕事の都合で私は土曜の朝出となる。会の内田と一緒に上高地を
13時過ぎに出発、快調に歩き約1時間で徳沢へ着く。

 ここで内田に「パノラマコースは眺めが良いですよ。それに冬の慶応尾根の偵察にもなるし。」と乗せられ、
パノラマコース経由での涸沢入りとなる。(皆さん、パノラマコースは下山に使うもので、決して入山時に使う
ものではありません。)

8月10日

 前日の夜から降りだした雨が強風を伴って一日中荒れる。停滞。入山時によれた身体には、良い休養となる。

8月11日

 前日の雨が朝までのこり、様子を見ていたが9時過ぎ頃止んだので、岩は濡れているだろうということで、奥
穂に全員で登る。私は、未だ歩いたことがないので馬の背を空身で往復したり、山頂でコーヒーを入れたりして
のんびりして、下山。

 奥穂小屋で惠川、小川と別れ、伊藤、内田、前田、榎本の4名で涸沢岳往復に出かける。山頂で初めてのブロ
ッケン現象を体験。北穂が近くに見えたので、北穂経由で降りることにする。

8月12日

 この日は私は滝谷4尾根の予定だったが、前穂の東面の方が好天が期待できそうだったので、4名で4峰北条
-新村ルートにはいる。(詳しくは惠川の報告を参照してください。)

 濱口惠川組、伊藤榎本組に分かれ取り付く。濱口惠川組先行。最初の約100mは3級程度の登りだが浮き石
が多く、久々の本ちゃんということもありえらく緊張する。

 はい松テラスへ着くと濱口惠川組がハングのところで鐙なしで結構てこづっていた。それを見ていて、我々は
荷揚げをすることとし、伊藤が鐙でリード、私は鐙を持っていなかったのでスリングを繋いで手製の鐙をつくり、
それで登る。次のピッチも高度感にビビリ伊藤にリードしてもらう。

 皆さんは良いルートだおっしゃるが、経験の非常に少ない私にとっては寿命が3年縮まる恐怖の体験でした。
5、6のコルから帰幕。

8月13日

 今日こそは4尾根だと気張って出かけるが、疲れがたまってきたのか、北穂の登りで全然足がでない。これは一
人で敗退かと密かに思いつつ伊藤、惠川に続く。

 飛騨側から結構ガスが湧いているので、予定を変更しドーム中央稜とする。しかし、惠川の報告にあるように恥
ずかしながら取り付きを見つけられず、敗退しました。

8月14日

 結局今回の合宿では北条-新村1本だけしか登れず、気持ちの整理がつかないまま下山日を迎える。せめて暗いマ
ー天国を見て帰ろうということで伊藤、惠川、榎本の3名で5・6から奥又白経由で降りることにする。

 こうゆう日に限って体の調子がいい。惠川(登高研の女王様)のザイルを持ってやり、ここで点数稼ぎをしておく。
うわさには聞いていたが、本当に奥又白の池は天国のように気持ちのいいところです。
(ただし、新村橋からの登りがなければ!!!)まだ行かれてない人がいらっしゃればぜひ一度訪れてみてください。

 というわけで、会の先輩が誰も参加せず3年目の同期生と新人だけで行った私の今年の夏は、、、、終わった。

 日頃の訓練不足を心から痛感させられた合宿であった。

 入山前に貴重なアドバイスをしてしてくれた有持さん、山崎@山登魂さんどうもありがとうございました。期待に
応える報告が出来ず、非常に恥ずかしいですが、無事に全員合宿を終えることが出来ました。今後もいろいろアドバ
イスをお願いします。

日本登高研究会・榎本

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