SUPER TORITON

日程
2004年1月4日(日)
メンバー
(ARIアルパインクラブ)酒井、塚本
記録
(ARIアルパインクラブ)酒井
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


<スーパートリトン>

前日の夕方5時から朝7時までの14時間(!)の睡眠から目覚めると
本日も快晴。

当初の予定ではスーパーハルナ(10.a)に行く予定であったが
スーパーレインを登った今となっては、あまり面白みのなさそうな
ルートであったので予定を変更してスーパートリトン(10.c)に
行くことにする。
(トポはこちら→ ★  http://ycm.6ch.bz/report/izu/2003/toriton.html )

取り付くには(スーパハルナと同じ)入り江の目の前にそびえたつ
左壁末端にある2本のペツルを目指して登ることになる。
テントの位置がそのまま1p目のスタートになるというまさに
アプローチ0分のルートである。

1p目は4級位の岩&ブッシュ登りであるのでテクテク歩いて登る。

0900登攀開始

2p目 塚本リード 5.8  35m  20分

 ペツル2本のビレイ点から直上し、小ハングの左を抜けてフェースを
たどる。特に難しいところはない。

 スーパートリトンはスーパーレインと違い北側斜面にあるため
全く日が当たらず寒い。風がないだけ昨日よりましであるが
日当たり等の快適さから言ったらスーパーレインの方が上か?

3p目 酒井リード 5.9  40m 20分

 最初、凹角を直上しようと思って向かっていくが岩がボロボロで
登れない。。。トポを良く見ると「凹角の左から登り・・」と書いてあるので
凹角を登るのではなく、出だしは左にトラバースするのだと気づく。

 左に5mほどトラバースした後は直上して、フィンガークラック沿いに
直上する。クラック沿いにリングボルトがたくさん打ってあるが当然、
使用しない。ボルト以外にはランナーがとりづらいピッチであるが傾斜が
ないから、慎重に登ればほとんどとる必要もないだろう。 

 傾斜がほとんどなくなり樹林帯へ入る前の所に、シュリンゲのかかった
支点があったためそこでフォローをビレイ。前を見上げると左上方に
「逆くの字クラック(10.c)」がドドーンとそびえ立っている。
思ってた以上の傾斜とクラックの細さにややビビリが入る。
そういえばゲレンデでもクラックの10.cなんて登ったことがないという
事実に気づく・・・。大丈夫か?

4p目 塚本リード 5.6  20m 10分

 樹林帯を抜けて逆くの字クラックの取り付きまで。テクテク歩き。
 逆くの字クラックの取り付き部分でキャメ1〜3の3本で支点を
作成。ビレイ点とする。

5p目 酒井リード  5.10c  10m  35分

 いよいよ核心の「逆くの字クラック」。遠目で見るとすごい立っているように
見えた壁も近づいてみると意外に傾斜はゆるい(城が崎の10.cに
比べればだが)。クラックの途中、至るところにブッシュが生えているのが
気になる。

 掃除をすれば快適なクラッククライミングが楽しめそうだが
ちょうど核心になりそうなクラックが屈曲する所(逆くの字の真ん中のところ)にも
ブッシュが生えていて指の突っ込める所が限定されてしまっているのが
残念ではある。
 
 オレンジエイリアンで最初のランナーをとり、しばし観察。よく見ると右上する
フィンガークラック以外にフェースにも細かいスタンスがいくつかある。
それらをつないでいき、屈曲部分まで行ければあとは何とか越えられそうだ。

 ムーブをイメージできたら後は実行に移すのみ。ビレイヤーがすぐそばに
いるので精神的には安心してTRYすることができる。

 細かいスタンスにバランスよく立ちこんで、後はクラックに突っ込んだ指を
信じて一気に体を引き上げるとなんとか屈曲部分まで足を上げることに成功!。
そこで足をプルプルさせながら赤キャメをセット。ここまでが核心であった。
屈曲部分から先はクラックの幅が広がるため足を突っ込むことができ、
意外に簡単に登ることができた。

 グレードは10.cとなっているが傾斜と長さがない分、体感グレードとしては
10.a位だったような気がする。


6p目 酒井リード  5.10b  35m  40分

 トポでは6p(20m)と7p目(15m)に分かれているが一気に登ってしまう
事に
する。

 出だしはランナウトでの右へのトラバース。かなり怖い。トラバースした後は
かぶったコーナクラックを登る。核心が終わって気が抜けているせいかかなり
難しく感じる。 「10.cルートをオンサイトトライで成功させる」というよこし
まな
気持ちが邪魔をして大胆なムーブができなくなっているからか?。(^^;)

 核心の乗っ越しの前でキャメでプロテクションをとった後、一度下がって気持ちを
入れ替えて再度乗っ越しにトライ。体をクラックに入れすぎずにステミング気味に
足をあげて上のガバを掴む事でムーブは解決。なんとかオンサイトで越すことが
できた。
 
 体感的には「逆くの字クラック」よりも難しく感じた。フェースにスタンスがない
分、
誤魔化しがきかないので本当のクラッククライミング技術が試されるからだろう。

7p目 塚本リード 5.9  45m 25分

 トポの8p目。最初のダブルクラックはやや傾斜があるがガバホールドをつかんで
いけば難なく越えることができる。「最後のかぶり気味のクラック」の前で
ザイルがいっぱいになったためいったんそこで岩角でビレイ

8p目 酒井リード  5.7  45m 20分

 トポの9p目。途中、立ち木でランニングもとれるがほぼランナウトで終了点を
めざす。ザイルをめいいっぱい伸ばしたところで昨日の見覚えのある終了点が
姿を現す。

1330 登攀終了

使用ギア : キャメ、エイリアン共に2セット持って行きました。
        登攀自体は1セットでも足りると思いますが5p目のビレイ点の作
成
        のため2セット必要になります。
        ロープはダブルで登りました。
以上

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