瑞牆山/十一面岩/末端壁/調和の幻想

日程
2003年9月14日(日)
メンバー
(ARIアルパインクラブ)有持、島津、藤川、酒井
記録
(ARIアルパインクラブ)酒井
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


酒井です。

日曜日は有持さんPに後続して
カツさんと初めてザイルを組んで
「調和の幻想」を登ってきました。

以下、記録です。

<山域> 瑞垣/十一面末端壁
<ルート> 調和の幻想

9/14
0800 駐車場出発
 駐車場を出発、若干冷え込んではいるものの歩き出すと
すぐに暖かくなる。沢沿いを詰めること40分ほどで末端壁
に到着。このアプローチの近さが瑞垣の魅力の一つでもある。

 さっそく取り付きにある水場で水を取ろうと思ったが、水は
チョロチョロとしか流れ出ていない。この水場も枯れることが
あるのだろうか?当てが外れてガッカリである。

 これから登る「調和の幻想」を見てみるといきなり1p目から
ワイドクラックがどどーんと立ちはだかっている。まだクラックを
始めて3週間目の僕にはとても心臓に悪い。それに
2p目の出だしのスラブもかなり悪そうである。先が思いや
られる。

0915 登攀開始
1p目 5.9 30m カツさんリード 30分  
 先行Pの有持さんが雄叫びをあげながらリードしている。
朝一からこんなクラックをやる勇気のない僕は
1p目をあっさりとカツさんにお願いする。先行Pの登りを
見れるだけあって気分的には楽だが、それでも
とりついてみてその難しさを体感する。

 下部はワイドクラックの右側にたてにフレークが走っている
ので両足を踏ん張ってあっさりと登っていける。上部はスタンスが
なくなるためハンドジャムに切り替えて5mほどジャムでテラスまで
登っていく必要がある。この切り替え地点が核心か。

 朝一だけあって体が重い。登りながらつくづく「あ〜、リードしなくて
良かった」と心から感じる(^^;)。5.9にしては難しくないだろうか??

2p目 5.8 20m 酒井リード 40分
 出だしのコーナーからスラブの直上がホントに怖い。そうそうとあきらめて
A0で登ることを決意(^^;)。コーナーのフィンガークラックに指をつっこんで
レイバック気味の体勢のまま黒のエイリンアンを決め、
体重をかけようとした瞬間、、、エイリアンが抜けた!!

 そのまま体は5mほど落ち、ビレイをしているカツさんの近くまで落ちる。
スラブへののっこしの所に決めたオレンジのエイリアンがしっかりと
決まっていたためグランドは避けられたがN・Pのルートでの初めての墜落
となり精神的にダメージを受ける。もしオレンジのエイリアンが抜けていたらと
考えるとゾッとする。

 気をとりなおしてもう一度トライ。今度はしっかりとエイリアンを決め、A0で
体をひきあげてなんとか核心のスラブを越える。その後、左側にカンテを
回り込むように登ればこのピッチは終わり。それにしてもこのピッチ、ホントに
5.8なの???という難しさである。

3p目 5.8 20m カツさんリード 30分
 頭上に見えるボルトに向かって、左側のカンテ沿いに登った後、右側に
トラバースして上のテラスに回り込む。このトラバース部分が核心か。
ボルトがあるので比較的安心してトラバースできるがもしなかったら
メチャメチャ怖いピッチになりそう。

4p目 5.10a 30m 酒井リード 30分
 つるべで登っているため、なぜか核心部分を実力のない僕が登ることになる。
カツさんすいません(^^;)。3mほどの木登りからスラブに乗り移り右トラバー
ス。
リングボルトにクリップした後は少し登って左にトラバース。この左へのトラバース
部分にはボルトがないため途中にあるポケットホールドか出だしにあるフレーク部分
に
カムをかませる必要があるがどちらも相当きまりづらい。僕はフレーク部分にとって
いったが案の定、登っている途中でカムが外れていた。。。ポケットの方にとるのが
正解か。

 核心のコーナーのハングののっこしは、左側のコーナー沿いにいったん登り大きめ
の
カムでランナーを取った後、いったん下がって今度はまっすぐコーナに向かって登っ
ていき
のっこせば安心してのっこすことができる。

 オンサイト能力に乏しい僕はのっこし部分でテンションを入れてしまったが落ち着
いていけば
なんなく登ることができるだろう。10.aのグレーディングにはじめて納得(^
^)

5p目 5.7 45m カツさんリード 30分 
 巨大なフレークを大きくランナウトしながら登っていく。5番以上のフレンズがあ
れば
ランナーがとれるがないので精神力でカバーしながら登るピッチとなる。

 フレークをすぎ、悪いチムニーを登り、めいっぱいザイルをのばせば終了点とな
る。

1215 登攀終了

(感想)
 全般的にいって核心以外のどのピッチもグレード以上の難しさに感じた。
特に2ピッチ目は核心(4p)より難しいような気がする。つるべで登るなら
2人ともそこそこ上手くないと厳しいだろう。

 特に体が暖まってない分、1,2p目がグレーディングよりもはるかに難しく
感じる。前日に小川山等で十分にウオーミングアップをしておくことを
お勧めする。

 今回はA0を使ってしまったのでイマイチ「登った!」という感動に乏しいので
次回、ぜひもう一度、オールフリーでチャレンジしてみたいと考えている。

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