瑞牆山/十一面岩/春一番

日程
2003年8月24日(日)
メンバー
(ARIアルパインクラブ)酒井、塚本
記録
(ARIアルパインクラブ)酒井
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


酒井です。

ちょっと遅くなりましたが
塚さんと春一番に行ってきたので報告します。

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|日程  |8月24日(日)
|リーダー|塚本
|メンバー|酒井
|エリア |瑞牆山/十一面岩/春一番
|内 容 |登攀
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24日

0530 駐車場出発
 
 早朝、植樹祭広場から有持さんPに先立ち出発。前日の小川山での
フリークライミングでの疲れ&その後の焼き肉パーティで食べた生焼け
の肉が胃袋に残る中での出発となり妙に体が重い。。。
トポでは14ピッチとなっているが果たして
この体でそんなに長いピッチを登れるだろうか??

 駐車場から林道沿いをしばらく登った後は道を右に外れて沢沿いに
ガレ場をつめると末端壁が見えてくる。おいしい水場もあるのでここで小休止。
大分、体調も戻ってきたようだ。最後の一踏ん張りをしてガレ場をさらに上り詰める
と
取り付きに到着(0645)する。

0715 登攀開始

 春一番の取り付きは大ハングのある洞穴のすぐ右にあるカンテで明瞭にわかる。
大ハングにもルートがあるが最近は登られていないようなこともトポに
書いてある。登攀意欲のそそられるハングであるのでもし機会があればぜひ
とりついてみたいものだ。

 大ハングの写真をとったあとは早速、長い1日が予想されるので
登攀具をつけて登攀にとりかかる。

1p 40分 酒井リード
 簡単なフリーで大きめのカム(2.0)でランニングをとりつつ、カンテを左に回
り込むと
フリーで行った場合のルート中の最高グレード(11b)が目の前に現れる。

 下からは山賊ルートを登る予定の有持さんが「フリーで行くんだろ?」などとチャ
チャを
入れているが、当然そんな実力のない僕はサッサとアブミを出して核心を
カンテから右方向のフェースへと抜け1p目の終了点へと到着。人工であれば
アブミの掛け替えに終始する簡単なピッチとなる。

 塚さんをビレイしている間、隣の山賊ルートでは有持さんが登攀を開始。なにやら
ルートファインディングが難しいらしく大分、苦労している様子がうかがえる。

2p 50分 塚本リード
 ハング下を左に回り込んでフリー混じりの人工でフェースをつめる。

3p 50分 酒井リード
 登り始めるとすぐにビレイ点らしきものがあるが無視。 立木に導かれる
ようにベルジュエールルートの10aのハンドクラック目指して凹角をつめる。
後半は傾斜が緩いながらも殆どランニングがとれず大きくランナウトしながら
凹角をハンドジャムで登るはめになるので緊張する。

 このpまではベルジュエールと同じでここからベルジュエールは10aのクラック
を
登り、春一番は5mほど右にトラバースして右に回り込むように登っていく。

 10aのクラックはさすがに今の実力では素直にリードして登れそうもない。
もっと練習して次にくるときにはベルジュエールにチャレンジしたいものだ。

 フォローで登ってきた塚本さんがなぜか途中でヌンチャクを落とし、凹角をころが
り
落ちていく。あぁ〜〜僕のヌンチャクが〜〜(T_T)。この日の塚本さんの登攀中の
落とし物は合計4つでした(アブミを含む^^;)

4p 50分 塚本リード
  ビレイ点から5mほど右に回り込んでクラック沿いを人工で登っていく。
登りはじめは支点がないのでカムを使用(小さめを2つくらい)。
 後は凹角ぞいを登っていくとシロクマの頂上に出る。1ヶ所、ピンが
微妙に遠いところがあり、リストループへの立ち込みが必要だった。

 4pの終了点から裏側に回り込み15mほど懸垂したところが
5pめのとりつきになる
 この時点で時計は10時40分を指している。やや時間が掛かり過ぎか?
すこしペースを速めることにする。

5p 40分 酒井リード
 フリーでは5.9のピッチ。ハングを乗り越していくところがあり5.9にしては
やや辛いんではないかと思いながらさっさと人工で越える。人工であれば
簡単なアブミの掛け替えに終始する。

6p 40分 塚本リード
 トポでは直上となっているが大きめのナチュプロで支点をとって10mほど
直上した後はプロテクションもなにもないスラブフェースがそびえ立っている。
リードの塚本さんは右に回り込んで凹角を左上する。

 フォローの僕はスラブフェースにチャレンジ。だが
なんの手がかりもないスラブフェースだけに何度もテンションして
ようやく登ることができる。こんなフェースをプロテクションもなしで
登ることはかなり危険(だと思う)のでおそらく正規のルートは右に回り込むのだろ
う。

7p 30分 酒井リード
 さて7p目の取り付きであるがトポでは目の前にある巨大なフレークの
右端を左上していくようになっているがどう見てもそこには取り付けそうもない。
念のため更に右の方へ回り込むように下ってみるがそちらの方はもはや
下降路であり、取り付きらしきものはない。

 しばらく考えたあげく、正面に見えるベルジュエールの10aのクラックの取り付
き
のビレイ点までとりあえず登ってみることにする。トポではベルジュエールとは
全く違うところを登るはずなのだが。、、 

 チムニーを大きめのカムでプロテクションをとりつつ登り、10aのクラックの
取り付きへ。

8p 40分 塚本リード
 取り付きまで来てみるとフィンガークラックの右側には
チョックストーンがそびえ立っており、チョックストーンの頂上には
フィンガークラックの途中から
強引に右にトラバースすれば乗り移れそうだ。

 ということで塚本さんリードでフィンガークラックに取り付く。もちろん人工です
が(^^;)
右にトラバースするところには都合良く、どでかいハーケンが設置されている。

 ファイト一発、なんとかチョックストーンに乗り移った後はややランナウト気味の
スラブ
フェースを上り詰めると9pめのビレイ点が見えてくる。

9p 30分 酒井リード
 5m位登り、15mほど緩傾斜帯を歩くと簡単に最後の頂上へ行ける簡単な岩場
(頂上まであと10mくらい)の取り付きにたどり着く。頂上へ行くと懸垂が面倒く
さそう
だし、ここから右に回り込めば
簡単に下降路へ行けることからここで登攀終了(1430)とする。


 下降は下降路を歩いて降りられるところまで降りると懸垂の支点があり、そこから
2ピッチほど懸垂してあとは歩いて取り付きまで戻ることができる。


 全般的に見て春一番はルートファインディングがやや難しかったような気がする
(特に後半)。
あと、フリーの技術もそれなりに要求されるルートであるだろう。
ただ人工が使えると思うとフリーで行けそうなところでもすぐにアブミを使ってしま
い、
自分の精神力のなさを強く感じた。
トポでは14pとなっているが実際は全部で10pで登ることが可能である。

カムは二人でキャメの3番までを2セット持っていったが、1セットでも足りていた
だろうと思う。

 今度はフリーの技術をもっと向上させて、ぜひともベルジュエールを登ってみたい
ものだ。

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