南沢大滝・南沢小滝

      
日程
2001年12月8日(土)
メンバー
(ARIアルパインクラブ)有持真人、酒井学
記録
(ARIアルパインクラブ)有持真人
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


有持です。

 土曜日は、南沢大滝、小滝に行って来ましたので報告します。

<日程>    2001年12月8日(土)晴れ
<場所>    八ヶ岳/南沢大滝、小滝
<メンバー> ARIアルパインクラブ/有持真人、酒井学
<ギア>    (ピッケル、バイル)シモン/スカッド、(アイゼン)BD/マーコウ
<行動>
美濃戸(07:45)〜南沢大滝(08:30/09:10)〜(11:30)〜小滝(13:00)〜美濃戸(13:30)
<記録>

 早朝に自宅を出発。約2時間半で美濃戸に到着。美濃戸口からの林道は所々
凍結しているが、4WDとスタッドレスなので全く問題なかった。美濃戸からはもう
雪が積もっている。

 美濃戸で酒井と合流して早速アプローチを開始。とにかく雪が多い、例年の1月
ぐらいの感じだ。今回の南沢大滝は、11月の大同心大滝に続いて、2回目のリーシ
ュなしクライミングである。

 今日の南沢大滝は我々が一番乗りだった。氷結状態は、真ん中がしっかりとつな
がっていて、少し離れて一番右側も細いながら下までつながっている。真ん中の氷
柱の左側は下まで届いていないが発達途中といった感じだ。一番左は下まで届い
ているがかなり細く、登ると崩壊しそうな感じである。

 まずは、私がリードで真ん中の氷柱に取り付く。下部はなんなく登り、氷柱に取り付
くと、案の定、氷質が悪くスカスカである。金曜日に寺田さんが登られたので、スタン
スが少しできており、グレード的にはV−ぐらいの感じである。

 しかし、氷がスカスカなのでバイルは引っかけが多い。垂直を5mぐらい登って長め
のスクリューを決めるが、スカスカで入れる場所がなく、少し手間取ってしまう。その
間に腕に負担が・・・・・。

 スクリューはくるくる回って空回りし、ほとんど効いていないが、とりあえずセットして
登りはじめる。更に5m程登ると氷質が安定してきた。

 ここから上部を一気に登ってしまえばよかったのだが、下のスクリューが効いてい
ないので、ここでスクリューを入れたのが間違いだった。下部で腕力を消耗していた
ため、1テンション入ってしまう。クソ〜!!

 その上部はすんなりと越えて、立木でトップロープをセットする。その後、酒井がトッ
プロープで登る。このころから続々と後続パーティが来たため、回収して南沢小滝に
移動する事にする。

 回収のために、今度はトップロープで、真ん中の氷柱の左側面から左側に垂れ
下がっている、下までとどいていない氷柱に移り、そこから上まで登る事にした。
当然、リーシュなし。

 真ん中の滝の側面は正面より傾斜があり氷質もよくないのでほとんどが引っか
け登りだ。半分ぐらい登った所で、左側の垂れ下がった氷柱にバイルを決める。こ
っちの方が氷質はいい。

 上部に行くに従って腕力がなくなり、段々とバイルから指が離れて来るが、頻繁に
腕をシェイクしながら腕力を回復させる。限界に近くなってもシェイクすれば何とか
登れる程度に回復する。

 リーシュがあったらシェイクできないので、こうはいかないだろう。5分ぐらいで完
登。グレードはVI 級程度。なかなか面白かった。

 トップロープだが、リーシュなしでもVI 級が登れるのだから、スクリューを使わ
なければ、余計な腕力を消耗する事はないので、究極のリーシュなしクライミング
は、やはりフリーソロと言うことか・・・・・。

 ん〜〜。なかなか厳しい課題だなぁ。(T_T)  (T_T)  (T_T)  (T_T)  (T_T)  (T_T)  

 南沢小滝へ移動したが満員御礼。氷結状態は真ん中にトップロープが2本張れ
る程度の幅である。右側はまだ下部半分がベルグラ状態で上部は岩。ここはなか
なか面白そうである。フリーソロでザイルを引っ張って行って、上部の立木でトップ
ロープをセットする。

 まずは、左側のベルグラから上部の岩のハング越えに挑戦。ベルグラは力を入
れて叩けば、氷が割れてしまうし、岩を叩いてしまうので、キツツキの要領で穴を
空けてバイルを引っかける。ベルグラは難なく登ったが、上部のハングは逆層で
フッキングエッジが全くない。

 だましだまし1カ所フックして体重移動したらフォール。ん〜。こりゃ〜無理だ。

 今度は、一番右側の垂直のベルグラから上部の岩越えに挑戦。こちらの岩は
ハングが小さいので何とかなりそうな感じだ。

 ベルグラはすんなりと登り、岩にはエッジがなさそうに見える。バイルでコケの
下をまさぐっていると、エッジの手応えが・・・。体重移動してもOK。次のエッジに
引っかけキョン足で体勢を整える。今度は結構効いていたので、シェイクして腕を
休めて、岩を一気に越えた。グレードは<M5−>程度かな??

 なかなか面白い。今度、ボルトを打ってリードできるようにしよう。

 そろそろ、腕もパンプアップしてきたので、時間は早いが下山を開始。2回目の
こだわりアイスもノーテンションならず・・・・・。残念無念。

<教訓>

 氷質の悪い所では、無理をしてスクリューを決めず、ランナウトになっても一気に
登り、安定した所でスクリューを決める事。

 氷質が安定していれば、スクリューのセットは1分以内でできるが、氷質が悪いと
セット場所の選択に時間がかかり、その間に腕力が消耗してしまう。

<ps>

 今回は、相模労山の香取さんご夫婦、YCCの長岡さん、お名前を聞くのを忘れ
てしまいましたが、京都労山の方々などたくさんのACMLメンバーとお会いする
事ができました。また、どこかでお会いしましたらよろしくお願いします。

 みなさん、どうもお疲れさまでした。(^_^)(^_^)(^_^)

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