衝立岩/雲稜第1ルート

      
日程
2001年2001年10月7日(日)〜8日(月)
メンバー
(旭川山岳会)堤拓哉、(旭川山岳会・帯広蓄大山岳部OB)宇野吉彦
記録
(旭川山岳会)堤拓哉
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


ACMLの皆様こんにちは。

そして遠峰の稲葉様、ご無事でなによりでした。
隣でジタバタしていたパーティの堤@旭川山岳会です。

連休を利用して、北海道から谷川岳に遠征して来ました。
出すのも恥ずかしい記録ですがUPします。

ぜひ衝立の看板ルートを登ろうと、技量・経験不足を自覚せずに雲稜第1ルートに取り付き、
ボコボコに叩きのめされてきました。

スポーツルートのキラキラのハンガーとトップロープに馴らされた身には、
クラシックの人工は恐くて難しいっす。
キャメロット1セット(0.1〜2)を持っていき、とても重宝しました。

雲稜登るのに2日間も掛かってしまったので長文です。

<日程>    10月6〜8日(土〜月)
<ルート>   谷川岳/一ノ倉沢/衝立岩/雲稜第1ルート
<メンバー>  旭川山岳会/堤拓哉(29)
        旭川山岳会・帯広蓄大山岳部OB/宇野吉彦(23)
<行動>
10月6日 札幌→羽田→水上駅→一ノ倉沢出会
10月7日 一ノ倉沢出会(04:30)〜雲稜ルート取付(06:00)〜
     ボサテラスと洞窟ハングの間のテラス(19:00)ビバーク
10月8日 テラス(07:30)→衝立の頭(10:00)→中央稜下降→一ノ倉沢出会(13:30)
     羽田→札幌

<記録>
8月6日
朝5:30に札幌の自宅を出て、15:00に一ノ倉沢出会到着。
初めて見る一ノ倉沢の迫力と観光客とハイカーの数に2人共圧倒される。
テールリッジの偵察に行き、末端のスラブ登りで既にビビリが入り必死に登る。

8月7日
先行パーティも無くアンザイレンテラスに到着。
後続の2パーティはダイレクトカンテへ。その一番手のパーティは山野井泰史さんであった。
田舎クライマーの我々にとってはそれだけで谷川に来た甲斐があったというもので、
臆面も無く話し掛ける。
ジャンケンをしてトップを決める。宇野が第1ハングを希望し、堤よりリード開始。

1p目 堤 凹角のフリー 4+〜5級 20m
先が長いので時間を掛けずに登る。残置以外にキャメを使用。

2p目 宇野 第一ハング A2 30m
人工登攀は久々という宇野は、ハング下のアブミの上でひたすらじたばたしている。
下から色々と指示やエールを送るが、なかなかロープが伸びないので、
相方よりも隣の山野井さんを見ている時間の方が長い。
リードでいきなり3時間を消費。急いでフォローする。
確かにぼろいピンは多いが・・。

ここで顔洗って出直した方が良かった。

3p目 堤 第二ハング A2 20m
ウーン「ぼろい」が第一印象。ピンは遠いし腐っているし、落ちたらかなり飛びそう。
キャメ、エイリアン、スカイフックで繋ぎ、アブミの一番上に乗りながら体を一杯に伸ばしてハーケ
ンを打ち徐々にトラバースする。途中、ナッツを入れたフレークが動いたり、キャメ1に乗ったらデ
カイ岩ごと落ちそうになり、徐々に戦意を喪失。
フリーで行くか躊躇しているところで、隣のダイレクトカンテから叫び声と共に「ピン、ピン、ピ
ン」と支点が3本飛んでトップがビレイヤーの下になっている。
後続のパーティが人工中にピンが折れ落ちたらしい。
わが身とオーバラップ。どうするオイオイ。

動揺して手が滑りスカイフックとリベットハンガーを落とし、さらにへこむ。
フリーを交えなんとか第二ハングを越すが。ここで2時間を消費。
しかもフォローも同じ時間掛かってしまう・・
敗色濃厚となり撤退方法を考えるが、とりあえず明るい内に安定したテラスに出るまで登ることにす
る。ダイレクトカンテパーティはさっさと退却している。

4p目 宇野 A1 15m
単純な人工。終了点付近のフリーのトラバースが悪い。
ここで既に15:00を過ぎた。

5p目 堤 第三ハング〜ボサテラス〜洞窟下のテラス A2 45m
時間短縮のためセカンドにロープマンとプルージックのユマーリングで上がってくるよう指示を
だす。ボサテラスで切らずに、湿ったルンゼの中の太い木までピッチを伸ばす。
5m上に良さげなテラスが見える。が、セカンドはユマーリングに手間取り、フィフィが上手く使え
ず腕力を消耗し、完全に日が落ちても上がって来てはくれなかった。

19:00に相方と共にテラスに上がるが、ユマーリングのためFIXしたロープが下で引っ掛かり
回収できない。暗闇を懸垂して直しに行く。ボルトとハーケンを打ち足しツエルトを被り座ることが
できたのは20:00を過ぎていた。快適なお座りビバークであった。

8月8日 
寝過ごしたため、出発が7:00を過ぎてしまう。

6p目 宇野 4〜4+ 15m
湿ったルンゼを洞窟ハングの下まで登る。

7p目 堤 洞窟ハング A2 15m
ピンの間隔が短いので、わりと楽。
「コンニチハ」するハーケンが1本あり、宙ブラで乗ってしまいビビった。

8p目 宇野 3級 40m
ブッシュ登り

9p目 堤  3級 40m
ブッシュ登りで、紅葉の衝立の頭へ。

北稜へ降りる気になれず、中央稜を下降。6回のアプザイレンで中央稜取り付きへ。
13:30やっとこさで観光客の群れの中へ。

特急を乗り過ごしたため鈍行で上野に行き羽田から飛行機に乗り、
自宅に着いたのは23:30でした。

完全な知力体力精神力経験練習不足です。トレーニングして出直します。

遠いけど良い山でした。週末を利用して通える方々が羨ましいです。

各ピッチの長さが「日本の岩場」等に表記されているピッチの長さよりも、
かなり短いと思うのですが。

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