＜山　行　記　録＞

ARI恩田と申します。

先日、このメーリングで滝谷の情報をいただいたモノです。

連休に滝谷の四尾根＋ツルム右岩稜/上半部、ドーム中央稜を登ってきたので報告し
ます。

クラブ：ARI　恩田昌彦、前田一郎
日程：2001.9.22〜24
ルート ：北穂高岳／滝谷／第４尾根・ツルム右岩稜（上半部）、ドーム中央稜

9.22（土）

新宿発のさわやか信州号で６時前に上高地着。涸沢から２泊分の水を担ぎ14時過ぎ北
穂着。午前中は快晴だったが午後はガスが上がってきて寒くなる。前日は雪が舞った
模様。外でビールの乾杯どころではない・・・。この気温にビビッて翌日はガスとシ
ラフカバーを持参。

9.23（日）

第四尾根＋ツルム右岩稜/上半部
テント/4：50〜四尾根スタート/6：15〜ツルム正面壁スタート/8：20〜ツルム頭/12
：00〜四尾根終了/13：20

※ツルム正面壁の予定が途中から右岩稜（上半部）へ転進。
※右岩稜の上部はガレタいたがピンもあり、カムも大活躍（エイリアン緑から紫まで
使用）。右岩稜は浮き石は多いが気持ちのいいリッジクライミングである。もっと登
られてもいいのでは（下部、取り付きまでのアプローチは不明ですが）。


5時前発。快晴。C沢左俣を下降、シーズン後半のためガレは多少はまし（？）の感じ
。前後に他パーティーもなく気楽。スノーコルまで１時間強。


●四尾根前半
1Ｐ/恩田：２〜３級でところどころにピンがあり
2Ｐ/前田：C沢右俣側のガレタ岩場をゆく
3Ｐ/恩田：Aカンテ
4Ｐ/前田：Bカンテ手前まで
5Ｐ/恩田：水平リッジ上をロープをひく

Cカンテ手前コルからツルム正面壁へのガリーを20m懸垂。


●ツルム右岩稜（上半部）
1Ｐ/前田：ツルム正面壁の取り付き。ハングの下まで。下部からは直上気味に登る。
1ポイントA0。ここまでは正規ルート。エイリアン３つ（緑、赤、オレンジ）使用。

2Ｐ/恩田：直上してフリーでハング越えすべきところを躊躇していると、右上の岩奥
にかかったオタスケ紐発見！即、逃げる。後、スラブを1P人工混ぜ草付帯にあがる。
古めのアンカーあり。正面壁ルートからそれたのが確実だったが、右上方の右岩稜に
上がれそうなので即！転進決定。

3Ｐ/前田：草付を直上気味に上がるが、上部の岩混じりの部分が非常にもろく、1m大
の落石がザイルをかすめる。出直して（クライムダウンのためハーケン１本、青のタ
イオフを残置。すいません。これにつられて登らないでください）右に巻き気味に稜
に上がってザイルを延ばす。岩にタイオフビレー。

4Ｐ/恩田：ポイント的に正面壁を混じえながら稜を上がる。左手に電光クラックが望
める。アンカーあり。

5Ｐ/前田：ガレた稜を伝い、途中、ポイント的にいやらしい箇所あり。ツルム頭着。


●四尾根後半
ツルムの頭から25ｍ懸垂でコル
フェースからチムニー、Dカンテを3Pで終了点。


翌日はクラック尾根の計画だったが、はまると上高地までダッシュ下山＆逆夜行にな
るので残念ながらドーム中央稜に変更。取り付きを下見。

9.23（月）

●ドーム中央稜

テント/5：00〜取り付きスタート/6：00〜終了/9：00〜撤収/10：30〜上高地/15：00

快晴。テント発5：00。ドームを巻いてコルへ降り、三尾根にトラバース気味に入り
ガリーへ下っていく。前日の下見時には懸垂支点が見つからず大分ウロウロした。

目印はガリーの中のケルン（冬を越えると崩れるかな）。支点は想像より案外ガリー
を降りました（上部には捜しまわったと思われる踏み跡多数あり）。懸垂支点はペツ
ルでしっかり、金ぴか残置ビナ。懸垂は50m１本でぎりぎり。

1Ｐ/前田：左の凹角から右のチムニーへ。アンカーに上がるところでチムニーに入り
こまないように登る。岩が恐ろしく冷たい。感触がなくなる。

2Ｐ/恩田：カンテをA0を混じえて5M上がるチムニー状のテラスをへて傾斜のゆるくな
ったリッジを登る。広くて安定したテラスまで。

3Ｐ/前田：テラスからリッジの右側を回り込んで4Ｐ目の取り付きを俯瞰するがはっ
きりしない。左上するガレを歩き、後、ウロウロ。右側に回りこんでアンカーを見っ
つけた。（このピッチはS字の形に80mくらい歩く）

4Ｐ/恩田：凹角から左に回り込み（これは不正解。右がベターでしょう）チムニーを
くぐってフェースを登る。乗越部分を左側にあがって狭いテラスできる（こちらも不
正解）。先が悪そうなので乗越を右から上がることに変更。クライムダウン。セカン
ドにフェース中でビレーをしてもらって乗越す。広く安定したテラス着。

5Ｐ/前田：最終ピッチ。快適は凹角から最後は右のクラックを登り終了。

※9/23は四尾根＋ツルム正面に１パーティ他、ドーム中央稜などに数パーティーいま
した。ツルム正面は来年のノルマに決定だけど遠いなあ〜。

以上です。