カラコルム/スパンティ−ク峰

日程
2001年7月7日(金)〜8月20日(月)
メンバー
(遠峰山岳会)天野、成田、稲葉、(ピオレ山岳会)烏、山川、萩原
記録
(遠峰山岳会)稲葉
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


遠峰山岳会の稲葉です。

この夏7/6〜8/20の期間、パキスタンに行ってきました。
埼玉県岳連として海外遠征に参加しカラコルムのスパンティ−ク峰(7027m)に
挑戦しました。
おかげさまで8/7 11:30頂上に立てました。
感想は「ヒマラヤ登山てこんな、しんどいの!?」でした。
また高度障害は2日酔い状態ということを散々思い知らされました。
そんな中でも我が食欲は一向に落ちず、体重は減りませんでした。残念!

以下、簡単な報告です。

団体盟;埼玉2001スパンティーク登山隊
     主催 埼玉県山岳連盟
     主管 埼玉県海外登山委員会
     後援 埼玉県 埼玉県教育委員会
メンバー;烏、山川、萩原(ピオレ山岳会)、天野、成田、稲葉(遠峰山岳会)


【日程】
7/6>成田発→イスラマバード
7/8>イスラマバード→チラス
7/9>チラス→スカルド
7/12>スカルド→アランドゥ(2930m)
7/13>アランドゥ→マンビホーラ(3400m)
7/14>マンビホーラ→ボロチョ(3900m)
7/15>ボロチョ→B.C(4200m)
7/17>C1建設(5150m)
7/20>C2建設(5450m)
7/28>C3建設(6200m)
8/4>第1次アタック−6900mまで
8/7>第2次アタック−登頂
8/11>B.C撤収
8/12>B.C→マンビホーラ
8/13>マンビホーラ→アランドゥ→チュトラン
8/14>チュトラン→スカルドゥ
8/16>スカルドゥ→ベシャーム
8/17>ベシャーム→イスラマバード
8/19>イスラマバード→成田

【ルート概要】
@ベースキャンプ
過去、広島隊、HAJ隊はJAPANESEベースと呼ばれるバズィン氷河上からのアプロー
チでしたが
今回は南東稜の末端のB.Cを設けました。日本隊では初めてだと思います。
外国の公募隊等はみんなこっち見たいで、賑やかでした。
草原の上で寝っころがれるようなB.Cを想像してた私達に反し、モレーン上。
石を敷き詰め、整地してのB.C整備。
下が氷河の為、1週間立つとテントが傾いて苦労しました。
水は氷河上を流れるものは、かなりきれいでした。朝一はサイコーです。
キャラバン中もそうでしたが、モレーン上を流れるものは雲母がシャンプーの様に
キラキラで体に悪そうです。これは、ポリタンで一晩沈ませて飲んでました。
AB.C〜C1
岩がスレートばっかりですが全体的に穂高にそっくりです。尾根に取り付いてすぐは
お花畑
ここらへんは北穂南稜と呼んでます。雪もすぐ溶けてしまうのでトレッキングシュー
ズで十分でした。
水晶が多いです、みんなでけっこう拾いました。C1は稜線に上がった所から2つ目
のピーク上で、
ちょうど、雪稜との接線。テントはスレート上に張れ、B.Cより暖かい。
C1からはこれからの全ルート、頂上が見えます。
BC1〜C2
ほとんど高度を上げない雪稜で白馬主稜を伸ばした感じ。最後の1/3あたりからク
レパスがある
のでアンザイレンしました。C2手前に5400mくらいのピーク、こいつが以外に
でかい。
このピークを越すと小プラトーがありテントを張りました。晴れると灼熱地獄です。
CC2〜C3
全ルート中の核心部でスノーピーク6300mを越す。下部2/3は10PのFIX
で直登。
上部1/3は左側を巻く感じ。3PのFIXが必要と感じた。(我々の登攀時は1P
のみだった)
この巻くトラバースがいらやしい。斜面も氷化したカリカリバーンでスタカットでの
行動でした。
あとFIXの近くはヒドゥンクレパスがけっこう多くてメンバー全員落ちました。
ザックが引っかかり助かりましたが、ここのが一番でかいっス。
トラバースを終えるとコルに出て、雪尻を右に一段降りたところの台地がC3サイト
地です。
テン場からはバインダブラック、K2が真正面に見え、サイコーです。
DC3〜TOP
頂上までは6400mあたりに広がるプラトーを目指し、斜面を少し登ります。
プラトーは左に見えるマルビディンとのコルから広がり、まさにスパンティークの台
座。
これまたでかいっス。取り付こうする左稜線が遥か向こうです。
ここは赤布を8本近く立てましたが、それでも帰りにホワイトアウトでは迷いまし
た。
あと、このプラトーではスノーシューがあると良いと思いました。
フリートレックみたいのも、ありかも知れません。(荷揚げに余裕あれば)
左稜線に取り付いてからは、クレパスを避けて北斜面を登りました。
黄色い岩の出ている最大傾斜地を越すと緩やかになりまもなく頂上でした。
ここらへんの雪質はモナカ雪で中が砂糖のようになってました。

私のアタック時は午前中は快晴でした。
8/7 0:00に3人で出発。夜明け前3:30の猛烈な寒気に
「あぁ〜、EXインナーなんで履かなかったんだ。(泣)」
ウエアもダウンベストじゃ、寒すぎました。
頂上には11:30到着。残念ながら展望は無く、降り始める頃には吹雪になってま
した。
おかげで、帰りのプラトーは牛歩ペース。C3帰着は17:00でした。

★9月は沢登りでちょっと癒してから、10月の谷川でまたアルパイン再開です。
 正月どこ行くか決めてませんが、またモチベーション高めて行くつもりです。
 まだまだ行きたいアルパインルートがたくさんあるので、これからも宜しくお願い
します。
 ではでは。

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