スロヴェニア/V.Draski vrh /smer DOLAR-KILAR-VAVKEN

日程
2001年7月28日(土)〜8月18日(土)
メンバー
(CMC)河竹
記録
(CMC)河竹
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


河竹@CMCです。
7/28〜8/18にかけて、スロヴェニアに行ってきました。
以下はその報告です。

◇7/31 スロヴェニア、ブレッド着。
 
◇8/3 V.Draski vrh の smer DOLAR-KILAR-VAVKEN(X+/400m)というルー
トを登る。
ルート図では全部で11ピッチ。パートナーは現地の友人。

6時20分、駐車場発。8時20分、取付着。8時半、開始。
12時00分、終了(所要3時間半)。15時駐車場着。

 1ピッチ目、U 100mをコンテ。
 2ピッチ目、X 40mの凹角を登る。
 3ピッチ目、W 40m。
 4ピッチ目、V 40mをコンテ。
 5ピッチ目、X+40mのクラック。
 6ピッチ目、W+40m。
 7ピッチ目、X+40mのジェードルを登る。
 8ピッチ目、V 40mをコンテ。
 9ピッチ目、X−40m、
 10ピッチ目、W+40m
 11ピッチ目、U〜W150mのコンテ。洞穴を抜けると羊が草を喰んでいた。

概要はこんな所です。
おおむね岩(石灰岩)は堅く、快適なクライミングが楽しめました。
ただアプローチが長く、駐車場の標高が1000m、取付の標高が約1900mです。
難しいところは残置が残っており、ギアはキャメロット♯0,5〜♯1があれば充分。
ストッパーは不要。

◇8/8 トリグラフ北壁、BAVARSKA(W+/500m)〜IZSTOP ZIMMER-JAHN(W−/
500m)
ルート図ではBAVARSKAが20ピッチ、標準4〜5時間。
IZSTOP ZIMMER-JAHNが半分をコンテ(T〜V)。標準3〜5時間。

6時15分、ウラータ発。7時40分、取付発。10時20分、BAVARSKA終了(所要
2時間40分)
11時半、IZSTOP ZIMMER-JAHN終了。14時40分、ウラータ着。

これはトリグラフ北壁のほぼ中央部を行くルート。簡単だが、是非行ってみたかっ
た。
1000mを一気に登れるってのはやはり、魅力的だ。

 1ピッチ目、T 50mをコンテ。
 2ピッチ目、U 30m。
 3ピッチ目、W+40m。
 4ピッチ目、V+40mをコンテ。
 5ピッチ目、W−40m。
 6、7ピッチ目、U 70mの左トラバースをコンテ。
 8ピッチ目、W 40mの凹角。
 9ピッチ目、W+40m。
 10ピッチ目、V+40mでババルスカタワーに。ここで半分。
 11ピッチ目、W 40m 右トラバース〜直上。
 12、13ピッチ目、U 100mの左トラバースをコンテ。
 14ピッチ目、U 40mをコンテ。
 15ピッチ目、W−40m。
 16、17ピッチ目、V 100mの直上をコンテ。
 18ピッチ目、W+40mのジェードル。
 19ピッチ目、U 40mのジェードルをコンテ。
 20ピッチ目、U 150mの左トラバースをコンテ。BAVARSKA終了。IZSTOP
ZIMMER-JAHNに合流。
以後、雪渓を7mトラバースし(これが怖かった)、右上気味にT〜Vを200mく
らいコンテで。
T、100mくらいをバンド沿いに左トラバース。コンテ。
チムニー状の所に出て、そこをT〜V+ 100mくらいコンテで直上。
ハングを左に避けて、W−50mを登り、ガレ場を登ってIZSTOP ZIMMER-JAHN終了。

前回登ったところよりは岩がもろくて、明星山を登っている雰囲気だった。
これよりは硬いけど。
ギアは前回と同じ。よく登られているルートなので、残置は豊富。

…クライミングは以上の2本で終わり。あとは

◇8/5にボヒニ湖という湖でパラグライダー体験。※日本円で5000円くらい。

◇8/10にケービング。45m空中懸垂し、そこから3qの洞窟を往復。
※スロヴェニアには、大小7000近くの洞窟があるそうです。
なかには、100mの空中懸垂をする所や、あるいは“フットボール場”
と呼ばれる洞窟があって、空中懸垂して降りたところにそれくらいのでかさの洞窟が
あったりするらしい。
ガイド料は日本円で5000円くらい。

◇8/11.12にアドリア海を見に行く。

◇8/13にキャニオニング(沢下り)。
ボヒニ湖近くの沢。歩きと、懸垂下降10回くらいと、釜へのダイビング。最高は5
mくらい。
約2時間半。ガイド料は5000円くらい。(今回は2500円にまけてもらった)
※国土が石灰岩質なので、急峻な沢が形成されている。
沢の途中に洞穴があった場所も。
やはりキャニオニングに使われる沢はたくさんあって、中には10mのダイビングを
するところや、
2日がかりのキャニオニングをする場所もあるそうです。道中の食糧はカニだとか。

◇8/14 ブレッド発、ウイーンへ。

こういう旅でした。

◇クライミング情報 アプローチ編
 飛行機はウイーンが一番便利かと思われます。
 ウイーンからスロヴェニアのJESENICEという駅まで、日本円で5000円くらい。
 途中、VILLAGHで乗り換え。
 トリグラフ北壁への基地となるのは、ウラータという所です。ALJAEV という小屋
があります。
 そこまでのアプローチは、JESENICE駅からバスでMOJISTRANAまで行き(150円く
らいかなあ)、
 そこから歩きで12qでウラータに到着。乗用車は通れますが、バスは入りませ
ん。
 自分は途中でヒッチハイクしました。
 山小屋は素泊まり700円くらい。
 食事は1階にレストランがあり、自分の好きなものを食べます。
 生ビール200円くらい、料理一品200円〜500円くらい、サンドイッチ15
0円くらいです。
 小屋の前に、ルート図を書いた看板があるので、それがルートの目安になります。

◇クライミング情報 ルート編
 トリグラフ北壁は高度差1000m、幅2qだったか3qだったかあります。
 ルート総数は70本くらい。
 自分はモチベーションがなかったこともあって簡単なところしか登ってませんが、
 中に「スフィンガ」という壁があって、ここはY+/A2のルートがあります。
 標準は10〜12時間。ただし取付まで700mくらいのクライミングになりま
す。
 今回、トポは手に入りませんでしたが、ブレッド湖畔にある山ショップ、「プロモ
ンタナ」
 で情報は手に入ります。

 トリグラフ以外にも、たくさんの山、たくさんのルートがあります。いずれも石灰
岩。
 
◇クライミング情報 ギア編
難しい場所には残置が残っています。ただ、慣れないとルートを間違えたりしやす
く、また
ビレイ点もしょぼかったり不明瞭だったりします。
・ハーケン:石灰岩なので、クロモリは使いません。現地の山ショップに売ってま
す。
アングル、バガブータイプの4〜5枚は必要。
・ナッツ類:いりません。
・エイリアン:あった方が安心。
・キャメロット:3番以上は必要なし。そういうクラックはほとんどありませんでし
た。

◇クライミング情報 下降編
トリグラフの場合は、下降は一般登山道です。
ただ、終了点〜登山道までがけっこう、極悪だったりします。俺はここの部分が一番
嫌でした。

◇クライミング情報 その他
乾燥してますが、とても暑いです。
俺は水1リットルで、脱水症状になりかけました。

◇その他
アウトドアスポーツがいっぱい楽しめる国です。
キャニオニング、ケービング、ラフティング、カヤッキング、パラグライダーなど。
ブレッド湖(ここはリゾート地)に山ショップ、「プロモンタナ」があって、そこで
いろいろ頼めます。
ウラータからブレッド湖までは20qくらい。
MIJISTRANA〜JESENICE駅までバスで戻り、そこからブレッド湖行きのバスに乗れば着
きます。
プロモンタナの場所は、湖畔にあるショッピングセンターに行き、坂を少し登ると郵
便局があり、
その向かいあたりです。サレワのシールが貼ってあります。

スロヴェニアは、モンブラン山群やヴァリス山群と違って雪がありません。
だけどもその分、日本から持っていく装備は軽くなりますし、また天気もいいので、
効率よく登れます。
興味のある方は資料をお渡しします。
写真は当HPでご覧下さい。(今年のアップはまだ)

それでは、長くなりましたがこれで終わります。

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