幽ノ沢/左股/滝沢大滝左ルート

日程
2001年6月16日(土)
メンバー
(獨標登高会)寺田、山口
記録
(獨標登高会)寺田
写真
ここをクリックすれば写真が表示されます
ルート図
なし

<山 行 記 録>


有持さん 今晩は

 獨標の寺田です。

先日の山行報告です。
核心部では写真をとっている余裕が無かったので残念です。


●谷川岳 幽ノ沢 左股/滝沢大滝左ルート

日程 2001年6月16日(土)

メンバー (獨標登高会)寺田、山口

記録   (獨標登高会)寺田

写真    添付

ルート図  無し

<山行記録>

こんにちは、、獨標登高会の寺田です。
会の先輩の宿題であった、幽ノ沢・左股/滝沢大滝左ルートに行ってきました。
低気圧の通過した翌日に取り付く物好きも珍しいですが、沢登りとも岩登りともつか
ぬクライミングを堪能?しました。

6月16日(土)雨〜曇り〜晴れ

起床(6:00)−一ノ倉出合発(7:03)−幽ノ沢出合(7:25)−滝沢大滝基部(8:
32〜9:23)−大滝上終了点(12:15)−堅炭尾根稜線(14:00〜14:25)−芝倉沢出
合(16:00〜16:15)−一ノ倉出合(17:05)

前夜、雨の中一ノ倉出合着。車中で仮眠後5:00に一度起きるが、雨が降っているの
でもう一度寝る。6時に目を覚ますと、雨はほぼ上がりガスが立ち込めていた。雲間
から日差しも見え始めたので取り合えず出発する。昨年の同時期に訪れたときは幽ノ
沢出会いまで雪渓に埋もれていたが、今年は出合の滝の上まで雪がまったく無い。左
岸より滝を巻く。雪渓に入ると斜度はどんどん増し、軽アイゼンを忘れた山口さん
は、とたんにペースが落ちる。取り付きで30分以上も待たされた。

左ルートの取り付きはシュルンドがバックリと口を空け、近づけない。ルート工作を
し右ルートの取り付きから崩れそうなシュルントを下る。広い洞窟状になったシュル
ンド下の大滝の本流をトラバース。ここでスリップしたら真っ暗なシュルンドの下に
吸い込まれるだろう。緊張感のもとびしょびしょになって対岸に渡る。

1P目、本流左脇のII〜III級のスラブをノーロープで登りテラスに上がる。山口さん
がロープが無いと登れないと言うので、ナイフブレード1枚とフレンズOO番で支点を
作りロープを垂らす。山口さんを引き上げアンザイレンしようとするが、なんとここ
で山口さんがロープを忘れたことが発覚。撤退も難しいので、濡れたルートを8.6ミ
リ1本で登るしかない。絶対に落ちれないと言う決意の元、登攀決行とする。2P目は
山口さんのリード。II級のスラブを右上しビレイポイントへ。3P目寺田のリードで
III級のフェースを直上〜右上で安定したテラスへ。4P目がこのルートの核心だ。寺
田のリードで取り付く。フェイスから凹角上のクラック登るのだが、上部から流水が
あり滝状態。しかもスタンスや残置は泥や枯れ草で埋まっている。我々が今シーズン
初のお客なのだろうか?泥と草を払い、クリーニングしながらのクライミングとな
る。おまけに残置は不安定なものが多く、気が抜けない。ドロドロ、グチョグチョ、
ヌルヌルになりながら、何とかロープ一杯、外傾した不安定なレッジまで登った。所
が今度は支点がわからず、ハーケン2枚で支点を作る。効きが悪いので山口さんに
「絶対に落ちないで」と叫び、脇がらみで確保する。無事フォーローも終わり、最終
ピッチはそのまま山口さんに大滝の落ち口上まで行ってもらった。

大滝上は連瀑帯となるが、簡単な部分を探しながら巻いていく。いつしか傾斜も緩
み、広い岩盤帯を登れば稜線直下の笹藪となり、藪を分けるとそこは中芝新道だっ
た。振り返ればガスは晴れ夏の青空が広がっていた。装備を整理していると蚋の大群
の襲撃を受ける。芝倉沢下部の雪渓も、アイゼンを忘れた山口さんにはちょっと厳し
かったかな。

出合に戻り、湯テルメで汗を流し、水上のスーパーで買出し。出合で開催されるAC
MLのオフ会に参加させていただく。疲れも忘れ夜中の0時過ぎまでお付き合いさせ
ていただきました。ARIをはじめご参加されたみなさん、ありがとうございまし
た。

梅雨の合間のかなりコンディションの悪い中でのクライミングであったが、たまには
こういう経験も良いだろう。かなりの悪条件下でもしっかりとグリップしてくれたス
テルスC4ラバー(靴は5.10のニュートン)には感謝!

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