幽ノ沢/中央壁/正面フェース

日程
2001年5月26日(土)
メンバー
(クライミング上だクラブ・野田憬稜登高会)尾崎、西村
記録
(クライミング上だクラブ・野田憬稜登高会)尾崎
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


尾崎徹@クライミング上だクラブ 野田憬稜登高会です。
この時期千葉岳連の雪上講習や会の山菜山行が谷川岳芝倉沢
で催行される為、ここ数年は幽ノ沢へ入り、芝倉沢を下りて天ぷら
を戴く事にしています。

5月26日土曜日 幽ノ沢中央壁正面フェースに行ってきました。
メンバー 西村47、尾崎51の2名
前日25日柏駅21:00集合、体のみ天神のロビー泊り。
旧道ゲートは未だ閉鎖中で道路整備の終わった新道奥のマチガ
沢駐車場に車を入れ4:45出発。
旧道一ノ倉沢出合への分岐を上がり、のんびり歩いて幽ノ沢出合
5:30となり、閉鎖中の徒歩ではこれが一番早そうですね。
中央壁の頭付近の右フェース側に雪田が残っているのが見える。
各々軽登山靴、スニーカーに12本爪アイゼンを着け、バイルを携
帯して雪渓を詰める。
薄曇りの天候が有り難いが、右俣からカールボーデンに入ると右岸
の雪塊が大きな音を発てて崩落、左岸も不安定に折り重なった中を
アイゼンのベルトを締めなおして、一気に真中を突破、シュルンドの
開きが狭い豆腐岩右の取り付きよりも更に右のスラブ下6:30。
スラブを左上して取り付き近くに出そうなルートが読めたので、アンザ
イレンせずに、各自ロープを1本引いて同時登攀し、6:50取り付き。
数年前はこのスラブで嵌ってしまい、更に1P目草付の終了点が見え
なくて敗退、V字に転進したので今回は気を入れて尾崎が1P目先行
する。
草付の中の1本の潅木にランニングを取り、上部露岩のボルトとハー
ケンのアンカーらしきに届くが、スタンスが酷く悪く左上のラインも見え
ずで下を伺うと、潅木の右に終了点を発見ズルズルの草付をクライム
ダウンしてトラバース胸を撫で下ろす。
2P西村草付を離れやっと明瞭なルートに入ったので20m程度のラン
ナウトは気にならないようでロープを伸ばす。
数日来の雨で染み出しの濡れは多いし、濡れた泥と枯草、浮いた岩
が多くても明瞭なルートはうれしい。
3P尾崎 浮いた岩が多いが、左側のラインに入る事を気にしながら
ピトンを辿りハング下のアンカーに確保、右にも青のシュリンゲの掛か
った別ルートのアンカーらしきが見える。
4P西村 ハーケンの連打された中をハング抜けようとするが悪いらし
く何とかA0を交えて抜けて、安定した体勢を取ったが上部は悪く、
左は草と泥の垂直の壁で行き詰まる。
またまたルートミス、ハーケンを1本カラビナ1個残置で下降する。
尾崎が右のアンカーへの悪いトラバース後、上を見るとハングの切れ目
、下を見ると凹角のラインで1時間以上のロスタイムでやっと正規ルート
に戻るが確保の間中、虫が多くて口、目とかまわず入って来る。
再度の4P西村難なく抜けてやっと核心を終えた。
V字右に2パーティー程入っているが中央壁は静かである。
核心を過ぎた為かテンプラとビールに間に合う事が心配となり、濡れた
スラブをピトンを追わず、ルート取りだけでランナウトは気にせずに攀じる
中央壁の頭付近は右フェース側に向かって雪が載っており、頭14:00。
堅炭尾根に向かう支稜にも雪が載っており、この時期、多少の重さは我
慢してもアイゼン、バイル程度はあった方が中年クライマーの我等には
安心でした。
雨の降り出した中をのんびり芝倉出合に向かって下り、虹芝寮17:00
ビールと山菜のテンプラと素麺をご馳走になった岳連の諸会の皆様有難
うございました。
尾崎徹

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